641 :夢の続きへ・1:2010/10/21(木) 06:20:08

【イディクスの部屋】

ルイス様「うー、なんであんなところであんなコケ方したかなあ……。いててだよぉ」
ガズム「俺と一緒だな。イテテ」
ルイス様「痛みの種類が違うから一緒じゃないよぉ」
ル・コボル「うーん。スーツが見事に凹んだね。修理にちょっと時間がかかりそうだ」
ヴェリニー「スーツ着てても着てなくてもドジやってるなら着るのやめたら?その方が楽なんじゃないの色々」
ルイス様「それは…………うーん…………、まだちょっと……」
ル・コボル「ま、こっちで直しておくからゆっくりしてなよ」

コンコン

ジョシュア「僕です。ジョシュアですけれどイスペイルさんいませんか」
ルイス様(ビクッ)
ガズム『また何かやらかしたのかお前』ボソボソ
ルイス様『きょ、今日はまだしてないもん!…………多分』ヒソヒソ
ヴェリニー「見ての通りいないわよ」
ル・コボル「こっちの仕事の方でちょっと出るように頼んだんだ。緊急の用事?」
ジョシュア「緊急と言われれば緊急でしょうか。ダイモンさんに頼まれごとを頂きました」
ル・コボル「スイカに?」
ジョシュア「はい。世界の境界が曖昧になっている箇所が出来たらしいんです。修復するからその間曖昧が広がらない装置を作って欲しいと頼まれたんです」
ルイス様「思いっきり緊急じゃないですか!」
ジョシュア「でも作り方を聞いたら僕ひとりでも作れそうなのでひとりで作ることにします。
         資材を勝手に使うと伝えておいてください。あとで返して謝ります。それでは」

パタン

ルイス様「ああ、ひとりで勝手に!私もっ」
ル・コボル「ちょぉっと待った。スーツはこれから修理」
ヴェリニー「転んだ衝撃で機能が一部イカレちゃったから着て手伝ってもドジするだけよ」
ルイス様「うぅ~、こんな時にぃ~~~~~~~~~~」
ガズム「大丈夫なんじゃないのか?あいつはKYだが自分の力量は分かっているようだし、いらん見栄を張るような奴にも見えん」
ル・コボル「信じてあげるのも上司の務めだよ」
ルイス様「……はい」


642 :夢の続きへ・2:2010/10/21(木) 06:21:18

【いんでぃくす☆】

ジョシュア『僕で(ry)。ダイモンさんに頼まれた装置が出来たのですが』

がら~ん

ジョシュア『定休日なので皆さんお出かけで誰もいません』
ジョシュア「どうしましょう。同行者がいないと珍道中は出来ないルールなのに。イディクスのどなたかにお付き合いしてもらいましょうか。
     でもルイスさんはお留守番の方がいいでしょうね。危ない場所であのドジっ子は命にかかわるかもしれません。フォローしきれなかったら大変です。
     ……あ、でも別に異世界に行くわけじゃないから僕ひとりでもいいのかもしれません。装置動かすだけですし」
レイ兄さん「電気もつけずに何をブツブツしているんだ」
ジョシュア「ふぁっ!?兄さんいつの間に!?っていうかどこからっ!?」
レイ兄さん「裏口が空いていたからついさっき。ところでなんだその機械は。また奇怪な実験でもやらされているのか」
ジョシュア「違いますよ。これはかくかくしかじかなのです」
レイ兄さん「……なるほど。境界の歪みか。よし、俺も行こう」
ジョシュア「駄目です」
レイ兄さん「即答か」
ジョシュア「兄さんを危ないところには連れて行けません」
レイ兄さん「だからと言ってお前が危ないところに行ってもいいという話にはならないだろう」
ジョシュア「僕はいいんです。騒動に慣れてますから。むしろひとりの方が安全で安心です」
レイ兄さん「……………………」
ジョシュア「……………………」
レイ兄さん「……………………最初はグー」ボソッ
ジョシュア「えっ!?」
レイ兄さん「ジャンケンッ!」
ジョシュア「ポンッ!!……あーーーーーー!負けたーーーーーーー!!!」
レイ兄さん「よしっ勝った!」
ジョシュア「だだだっ、駄目です!不意打ちなんて卑怯極まりない勝負なんて無効です!」
レイ兄さん「決定は決定だ。さあ行くぞ」ガシッ
ジョシュア「兄さんには危ないことして欲しくないのにぃーーーーーーー!」ズルズル

【ダイモンルーム】

ダイモン「おお~。レイ兄さんとはぁ、おそらくはじめましてだなぁ~」
レイ兄さん「ああ。おそらくはじめましてだ。いつも弟やその仲間が世話になっている」
ダイモン「それほどでもあるようなぁないようなぁ」
ジョシュア「さあダイモンさん!歪みの場所にささっと飛ばしてささっと直してください!」
ダイモン「んん~?な~んで不機嫌になっているんだぁ?頼んだときは機嫌良かったんだがなぁ」
レイ兄さん「かわいい反抗期というやつだ」
ジョシュア「僕はかわいくなんてないです!」
ダイモン「まぁいぃ~。送るぞぉ~」


643 :夢の続きへ・3:2010/10/21(木) 06:21:55

【某地底湖】

ジョシュア「……ここはどこですか」
ダイモン「それは今は関係なぁい」
ジョシュア「それはまあ、そうですけど」
レイ兄さん「…………異世界との境界、というものには無知に等しいがここが普通ではないということは分かるな」
ジョシュア「そうなんですか?」
レイ兄さん「ああ。空気の流れが普通の地下のものではないし地下にしては気温が高い」
ジョシュア「流石ですね」
レイ兄さん「少しは連れて来て良かったと思ったか?」
ジョシュア「思いません」
レイ兄さん「今日はやけに素直じゃないな」
ジョシュア「僕はいつだって素直です。ダイモンさん!それで僕たちはどこで装置を動かせばいいんですか」
ダイモン「そこで十分だぁ。あまり境界に近付きすぎると別世界の情報に煽られて酩酊してしまう可能性が出てくるからなぁ」

装置『ウィィィィィ~~~~~~~~~~~~ン』

ジョシュア「……………………」
レイ兄さん「……………………」
ジョシュア「……………………」
レイ兄さん「……………………ジョッシュ」
ジョシュア「……なんでしょう」
レイ兄さん「いつまで拗ねている気だ」
ジョシュア「拗ねてなんていません」
レイ兄さん「……………………」
ジョシュア「兄さんが、ついてくるって言うから悪いんです」
レイ兄さん「当たり前だろう。見えないところでお前に何かあったら困る」
ジョシュア「見えるところででも、兄さんに何かあったら困ります」
レイ兄さん「そんなに信用ならないか」
ジョシュア「そういう問題じゃないんです」
レイ兄さん「ではどういう問題だ」
ジョシュア「……………………分かりません」
レイ兄さん「……………………」
ジョシュア「分からないんです。僕が心配する必要がないくらい兄さんは強いし頭も良いし頼りになるし……。
     でも恐いんです。どうしてかなんて分からないけど、恐いんです」
レイ兄さん「……………………」
ジョシュア「……………………」

装置『ウィィィィィ~~~~~~~~~~~~ン』


644 :夢の続きへ・4:2010/10/21(木) 06:22:59

パラパラ

レイ兄さん「む」
ジョシュア「兄さん?」
レイ兄さん「地震が来る。おそらく大きい」
ジョシュア「え?」

ゴッ!!!

ジョシュア「わわわっ!」
ダイモン「いかんぞぉ!揺れが歪みを増幅させているぞぉ!」
レイ兄さん「待て。ではこの場所の危険度は、」
ダイモン「まずいかもしれぇぬ。修復はひとまず中断してお前たちを退避させるぞぉ」
ジョシュア「分かりまし、な、何っ!?身体が……!」
ダイモン「歪みに引っ張られているのかぁ!」
レイ兄さん「ジョッシュ!!手を伸ばせ!」
ジョシュア「にぃさ」

ブチッ


645 :夢の続きへ・5:2010/10/21(木) 06:23:31

【イディクスの部屋】

ルイス様「だからひとりで勝手に行くなと言いたかったのに……!ダイモン!二人の場所はまだ分からんのか!」
ガズム「落ちつけルイス。イスペイル喋りになっているぞ。それにこれはジョシュアのミスではなく天災による事故だ」
ダイモン「境界内のポケットに落ちているようだぁ。運のいいことに二人一緒の場所にいて連絡もついていぃる」
ル・コボル「すぐに出してやれないの?」
ダイモン「予想以上に内部の歪みも酷くてなぁ。上手い救出路が確保出来んのだぁ」
ルイス様「使えんスイカめ!ならばこっちで路をはじき出す!データを寄越せ!」
ヴェリニー「ちょっとルイス、落ち着きなさいよ。今のアンタじゃ計算なんて出来ないでしょうが」
ルイス様「でもこんな時に」
ヴェリニー「こんな時だからこそよ。出来ないことやろうとして、今以上に悪い状態になった時に泣いたってどうしようも出来ないでしょ」
ガズム「俺たちのように『欠片』であるのなら、形や記憶はどうであれ再構築は可能だ。だがあいつらはそうではない。分からんわけではないだろう」
ルイス様「でも……、だって…………」
ル・コボル「……どうしてもって言うのなら、スーツの応急処置は出来るよ」
ルイス様「!」
ヴェリニー「ル・コボル様。しかしあの破損状態を考えれば」
ル・コボル「うん。その代わり、動くたびに負荷が欠片まで響くことになる」
ルイス様「…………………」
ガズム「俺より酷い症状になるってことだ。イテテ」
ル・コボル「それでもやる?」
ルイス様「……やります。助手のピンチに何もしない上司など、存在している意味がありません」
ル・コボル「よく言った。じゃあ直してくるから空回りしない程度に気合入れてるんだよ」


646 :夢の続きへ・6:2010/10/21(木) 06:24:36

【境界内】

ザザ、ザザザザザザザザザザザザザザ…………………

レイ兄さん「……境界の中というのは、随分と騒がしいんだな。ラジオの砂嵐が全方面から鳴っているようだ」
ジョシュア「にぃ……兄さんは、それだけ、ですか?」
レイ兄さん「ああ」
ジョシュア「良かった……」
レイ兄さん「どうした。お前は違うのか」
ジョシュア「……僕も、そんな感じです。ただちょっと、目まぐるしいというか………………
         ぅ、指、輪?大切な、一番大切な人にあげる物……。でも僕は、誰に…………」
レイ兄さん「重心が崩れかけているな。目の焦点も合っていない。ジョッシュ、しっかりしろ。辛いなら掴まれ」
ジョシュア「…………すみません」
レイ兄さん「同じ場所にいながら何故こんなに差が」
ダイモン「体質と情報量の差だぁ」
レイ兄さん「どういうことだ」
ダイモン「ここはぁ、無限に広がる平行世界の狭間だぁ。様々な世界の情報が飛び交っていぃる。
       珍道中を何度も行ったことのあるジョシュアはぁ、何度もこの狭間を通ったことになぁる。
    故に身体が狭間になじみやすく情報が流れ込みやすくなっていぃる。特異点でもあり様々な分岐を持つことも情報量に拍車をかけているだろぉう」
レイ兄さん「原作の垣根を越えて云々というヤツか。だが人の未来などひとりひとりがそれぞれに無限の広がりを持つものだ。
        特異点というだけで情報量が異常に多くなるとは思えん」
ダイモン「そうだぁ。ジョシュアの情報量はものが特殊なだけで常人のそれより少し多いくらいだぁ。
    だがぁ、非常に言いにくいがぁ、レイ兄さんの『未来の情報量』はそれを抜いたとしてもジョシュアのそれより遥かに少ないのだぁ」
レイ兄さん「…………………『未来の情報量』が、少ない」
ダイモン「不幸で不幸で不幸な話だぁ」
レイ兄さん「つまり、多くの世界で俺は、」
ダイモン「だが今は幸運だぁ。ジョシュアが情報に潰されぬようしっかり支えてやってくれぇい」
レイ兄さん「…………分かった」
ダイモン「とは言ってもぉ、レイ兄さんの言うとおり平行世界は無限大だぁ。少ないとはいえ膨大であることには変わりなぁい。
    それに過去の情報だって大量に流れていぃる。時期にレイ兄さんの身体もここになじんで情報が流れてくるぞぉ。気を抜いたら一気に持っていかれるぞぉ」
レイ兄さん「気をつけよう」


647 :夢の続きへ・7:2010/10/21(木) 06:25:31

【境界内】

レイ兄さん「……ジョッシュ、聞こえるか。俺が分かるか」
ジョシュア「にぃ……、にーさん。おとーさんとおかーさん、おそいね」
レイ兄さん「ジョッシュ?」
ジョシュア「むずかしーじっけんだからきちゃだめって。けがしてないといいなぁ」
レイ兄さん「……ジョッシュ、父さんと母さんはその事故で………………その……」
ジョシュア「兄さん、新しく来た女の人に会いました?きれーな髪のきれーなお姉さんです。握手したらあったかくて柔らかくて、絶対いい人です。名前は、」
レイ兄さん「シノ。俺たちはこれからその人の下で……………いかん。流されているな。ジョッシュ、今のことを考えろ。お前は今どこにいる」
ジョシュア「今?今は………」
レイ兄さん「ヴァンレベッカイスペイルザイリンノーザ翔子ウェンディルイス剣司咲良誰でもいい。思い返してそこから『今』を引っ張り上げろ」
ジョシュア「兄さん、シン君。どうして喧嘩なんてしたんですか?仲良くしてくれないと僕もマユさんも悲しいです」
レイ兄さん「もう少しシンが兄として余裕を持ってくれれば可能なのだが、というかお前らが二人で出かけるとか無防備に言うから俺がだな、」
ジョシュア「乙姫さんの命が今、新しい命に、変わった。生は死に。死は生に。ミールだけでなく世界で生きる全ての命の中で繰り返される循環。
     ……兄さん。兄さんはやっぱり、間違っています。シノさんは悲しみも喜びも無い世界になんていません。
         新しい生と共に、幸福に抱かれているんです。僕たちと生きられなかった分も含めて、きっと。
     ……………………僕たちの前に居てくれないことは、とてもとても悲しいことです。けど。でも……」
レイ兄さん「……そうか。お前は、そういう考え方が出来るんだな」
ジョシュア「ヴァンさん。こうなることが正しかったのなら、こうなることが兄さんにとって一番幸せだったのなら、
         繋ぎ止めたいと思ったことが一緒にいたいと望んだ欲が、どうしようもない大罪だったんでしょうか。
     だから僕は今、こうして罰を受けているのでしょうか」
レイ兄さん「そうじゃない。そうじゃないんだ」
ジョシュア「……でも、好きですこの世界。兄さんが守った世界が。皆で守った世界が。だから僕、幸せになります。幸せになる努力をします」
レイ兄さん「……………………」
ジョシュア「兄さん兄さん。もうどこにも行かないで。そこにいて。今度こそ、僕が見つけてみせるから。
        僕と兄さんとヴォルケインと。三人でシノさんのところに帰りましょう」
レイ兄さん「俺はここにいる。だからお前も、ここにいろ」


648 :夢の続きへ・8:2010/10/21(木) 06:26:04

【ジョシュアの部屋】

イスペイル様「すまないな。私がいない時に先走らせてしまって。これで懲りたろうが後で言っておこう」
レイ兄さん「いや、俺の安易な自惚れもあった。責任を負うのなら俺だ」
イスペイル様「部屋の用意をした。今日はそこで休んでくれ」
レイ兄さん「すまない。落ち着いたら使わせてもらう」
イスペイル様『………一晩中付き添いそうだから使われんだろうな』
レイ兄さん「いつもこうなのか。お前たちは」
イスペイル様「今回は特別だ。危険な騒動が多いことは否定しないがな」
レイ兄さん「そうか。運が悪かっただけか。……………だが、得た物は大きかった」
イスペイル様「何を得た」
レイ兄さん「この世界の価値を知った。この時間の愛しさを知った」
イスペイル様「……………………」
レイ兄さん「イスペイル。これからも、どうか弟をよろしく頼む。本人はしっかりしているつもりでいるが、この通り未熟者だ」
イスペイル様「頭を上げてくれ。私もまた他に支えられて何とかやっていけている未熟者だ」
レイ兄さん「……………………」
イスペイル様「では私はそろそろ行こう。緊急ということで戻ってきたが、向こうでの仕事がまだ残っているのでな。
          何かあったらヴェリニーにでも伝えておいてくれ」
レイ兄さん「分かった。そうしよう」

パタン

レイ兄さん「……………………ジョッシュ」
ジョシュア「……………………」
レイ兄さん「どういう経緯かなど、考えたくもない。だが俺は、多くの世界でお前を置き去りにしなくてはならないらしい」
ジョシュア「……………………」
レイ兄さん「一緒にいよう。世界と時間がそれを許す限り」


649 :夢の続きへ・9:2010/10/21(木) 06:26:36

【イディクスの部屋】

ルイス様「うー……。頭痛いよー。身体痛いよー。じゅんじゅんするよー」
ヴェリニー「今薬調合してるから我慢しなさい。っていうかじゅんじゅんって何よ」
ル・コボル「お疲れ様。今回は悪の組織の幹部らしい裏方に徹したって感じで実によかったね」
ガズム「もう俺の薬じゃ気休め程度にしかならないからな。イテテ。相当危険領域まで来てるぞ」
ヴェリニー「だってのにレイ兄さんとかっこつけた話までしちゃって見得張りすぎ」
ルイス様「だぁって無事な姿ちゃんと見たかったんだもん」
ヴェリニー「少なくとも1週間は絶対安静。下には伝えておくからおとなしくしてなさいよ」
ルイス様「はぁい。っていうかもう動こうと思っても動けないよ」
ル・コボル「でも本当によく頑張ったよ。こっちで演算手伝ったから予想以上に早く救出できたし二人とも心身に異常はなさそうだし」
ガズム「ジョシュアの方は消耗が激しくて意識飛ばしてたがな。念の為に後でもう一度検査した方がいいだろう」
ヴェリニー「手配はこっちでしておくから寝てなさいよ」
ルイス様「うん。無事でよかった。無茶してよかった」
ル・コボル「元は私の欠片だからあんまり無茶されると困るんだけどなぁ」
ルイス様「うんでも…………良かったよぉ………………」
ガズム「泣くな泣くな。欠片が更に消耗されて更に寝込むことになるぞ」
ルイス様「分かってるけどぉ…………」グスグス
ガズム「……………あー、俺もだるい。誰か俺の分の布団もひとつ」
ヴェリニー「自分で敷きなさいよ」
ガズム「なんで俺には冷たいんだー。グスン」


650 :夢の続きへ・10:2010/10/21(木) 06:27:13

【翌日・いんでぃくす☆】

ジョシュア「レベッカさん。指見せてもらえませんか?」
レベッカ「別に構わないがどうしたんだ」
ジョシュア「昨日誰かに指輪あげる夢を見たんですよ。誰にあげたのかなーって。皆の指を見てれば思い出せるかなって思ったんですけどなかなか見つからなくて」
レベッカ「指っ、指輪!?」
ジョシュア「ね、驚きですよね。僕がこれから恋をするかもしれないなんて」
レベッカ「そこからかっ!」
剣司「咲良じゃなくて良かったっすねジョシュアさん。咲良だったらお先真っ暗でしたよ」
咲良「どういう意味よ」ゴスッ
剣司「いってー!」

パンッパンッパンッ

レイ兄さん「貴様ら全員正座しろ。労働を一体なんだと思っている」
ザイリン「店内でいきなり発砲、しかも思いっきり脳天を狙ってくる人間に常識的な話などされたくないぞ!」
ノーザ「俺たちには労働より大事な愛があるんだよ!」
翔子「そうですよぉ。誰にも邪魔なんて出来ないんですよぉ」
レイ兄さん「元妻帯者に愛を語るか面白い。いいだろう。生活能力が伴わない貴様らの愛がいかに薄っぺらいか完膚なきまでに分からせてやろう。覚悟しろ」
ザイリン「あくまでも正論攻めかぁぁぁぁぁぁ~」

レベッカ「今日のお義兄様はなんだか情熱的だな」
ジョシュア「スパルタモードの兄さんは凄いんですよ。僕も何度正座したことか」
剣司「しかしなんでいきなり手伝うって言い出したんすかね、お兄さん」
ジョシュア「実は昨日ちょっとポカしちゃいまして。大丈夫って言ったんですけど手伝うって聞かないんです。過保護で困った兄さんです」ニコニコ
剣司「満面の笑みで困ったっていわれてもなあ……」苦笑い
咲良「でもこうして見てると似てるかもしれませんね。ジョシュアさんとお兄さん。イスペイルさんに説教してる時のジョシュアさんもあんな感じですよ」
ジョシュア「!?それ本当ですかっ!?ありがとうございます!初めて兄さんと似てるって言われました!」
咲良「そ、そこまで感激されるほど褒めたつもりでも……」
プロ子「ジョシュアの輝き度も割増ですしいっそレイ兄さんも本格的にここで働けばいいんじゃないかしら」
ジョシュア「!」
プロ子「新しい看板として美人兄弟メイドを全面的に押し出せば野郎メイドNO.1のサスページを撃墜できるかもしれなくてよ~(・∀・)♪」
レベッカ『有り得る話で喜ばしい話なのだろうが指名し辛くなったら困るな………』
剣司「あーーーー………(想像中)……………うん。絵になる絵になる。いけるかも。ジョシュアさん、期間限定でもいいからって頼んでみたらどうっすか」
ジョシュア「…………」
剣司「ジョシュアさん?」
ジョシュア「そ、それって、兄さんもここに住むということでしょうか……」
プロ子「部屋は余ってますし可能性はありますわね」
ジョシュア「昔みたいに兄さんと一緒に住んで一緒にご飯食べて一緒に仕事して……しかも同じ制服?
     いんでぃくす☆では僕の方が先輩だから僕が色々教えないといけませんよね。
         挨拶とか掃除とか仕入れとかお茶、は……兄さんが淹れた方が美味しいんですよね。
     でもいんでぃくす☆いるってことはその分いっぱい苦労させてしまうということだからやっぱり、
         でも……でも兄さんと一緒の素敵な毎日……。うーーーーー、どうしましょうーーー……………」
剣司「ジョシュアさーーーーん!?貴方そんなに乙女オーラ出す人でしたっけーーーーッ!?」
咲良「やめておいた方がいい。KYとブラコンが変態的にこじれて最悪ツッコミ能力がアンインストールされる可能性が出てくる」
プロ子「むしろそれが狙いですわよ」
剣咲「「おいっ!!」」

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最終更新:2010年10月23日 17:44