格闘家 2人は格闘家 - アラドの世界

• 2人は格闘家

セリア＝キルミン
ではリュンメイさん、カペンシスさん。そのようにお願いします。

格闘家
あれ？誰かいる？

カペンシス
ああ、セリアさん。貴女のような可憐な人にこのような迷惑を掛けるなんて、まったく僕の本意ではありません…。

セリア＝キルミン
はあ…。

格闘家
ねえセリア、誰？この人達？

セリア＝キルミン
あ、いらっしゃいましたね。こちらの方々は…。

カペンシス
おっ！これはまた美しいお方。始めまして、お嬢さん。愛のガンナー、カペンシスと申します。

格闘家
愛のガンナー…って、あのヘタレで有名な？

カペンシス
はい！あのへた…な、なに！？

セリア＝キルミン
(くす)

リュンメイ
きゃはは。言えてるね。確かにこいつ、ヘタレだから。

格闘家
あなたは？

リュンメイ
あ、自己紹介が遅れたわね。あたし、リュンメイ＝ランカ。あなたと同じ格闘家よ。うちのパーティーメンバーがちょっと過ぎた悪戯をしちゃってね、事態を収めるべく、セリアさんに助けて頂こうとしていた所なの。

格闘家
あの杖強奪事件の事ね？確かに、メイジの子が…。

セリア＝キルミン
そうです。リュンメイさん達で杖を取り返して来て、イクシアさんと鬼剣士のバロンさんが元の持ち主に返しに行ったのですが、既に壊されていた杖もあったようで…それで私がその杖のかけらを元の杖に戻しましょうかと申し上げたのです。

格闘家
へえ…そうなんだ。いいわよ。あたしも手伝ってやる。

リュンメイ
え？あ、いや。初対面のあなたにまで迷惑を掛けるわけには…。

格闘家
いいよ。同じ格闘家のよしみって事にしときなさい。困っているメイジの子達の為でもあるしね。

カペンシス
なんという優しさだ…僕達の為に助力を惜しまない貴女は心身共に美しい方なんですね、お嬢さん。

格闘家
…いや、少なくとも「あなた」の為では無いからね。

－クリア－
セリア＝キルミン
戻られましたね。

格闘家
これぐらいでいいかな？

セリア＝キルミン
はい。ここで少々お待ちになってくださいね。
(奥の部屋に入るセリア)

リュンメイ
でも、セリアさんはどうやって杖を元通りにするのかな？あなたは知ってる？

格闘家
さあな。セリアって、色々と不思議なところがあるから…。

カペンシス
美しい花には棘がある…ミステリアスな所が彼女の美しさを際立たせていますね。

格闘家
その例え、絶対おかしいと思うけどね。

セリア＝キルミン
出来ました。これを元の持ち主に…イクシアさんの手で返してあげるように伝えてくださいね。返す時には謝罪を忘れないように、とも。

リュンメイ
もちろんよ。被害者に謝ることだけは、あいつがやらなければ意味が無いからな。

セリア＝キルミン
そういうことです。

格闘家
へえ、いつになく厳しいね、セリア。

セリア＝キルミン
その方がイクシアさんにもいい教訓になると思いまして。

カペンシス
ああ～その心遣い、なんて美しい人なんだ～。

リュンメイ
はいはい、そこまで。それ以上セリアさんにくっついたら殴るわよ。
それはそれで、○○。お礼に旨いものをおごらせて貰いたいけど、一緒にどう？

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