- 取引先などの支払い能力や財務的な安定性を判定するのが、安全性の分析です。支払い能力は資金の流動性の確保と関連するので流動性分析ともいいます。
- 代表的な指標としては、流動比率、正味運転資本、自己資本比率があります。
- 流動比率は以下の式で表されます。
流動資産
流動比率= ────────×100(%)
流動負債
- 下記の図のように、短期の要決済債務である流動負債に対して、短期の支払手段である流動資産にどれだけ余裕があるかという指標です。
貸借対照表
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┃流動資産 ┃ 流動負債 ┃
┃→短期の支払手段┃→短期の要決済 ┃
┃ ┃ 債務 ┃
┃ ┣━━━━━━━━┫
┃ ┃ 固定負債 ┃
┣━━━━━━━━┫ ┃
┃ ┣━━━━━━━━┫
┃固定資産 ┃ 純資産 ┃
┃ ┃ ┃
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- 流動比率は200%以上が理想的ともいわれますが、多くの企業がこれを下回っており、130%から140%程度でも良好な数値です。
- 正味運転資本は比率ではなく実数分析に該当します。計算式は以下のとおりです。
正味運転資本=流動資産-流動負債
- 短期の支払手段から短期の要決済債務を差し引いた流動的な資金の正味額を示します。企業は一定の正味運転資本を確保しておくことが重要です。
- 企業の資金調達には、企業の外部者(例えば金融機関)からのもの(他人資本)と株主など出資者からのもの(企業内部に留保されたものを含む)(自己資本)があります。自己資本比率は、資金の源泉である他人資本と自己資本のバランスをみる指標です。計算式は以下のとおりです。
自己資本
自己資本比率= ─────────×100(%)
負債・純資産合計
貸借対照表
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┃資産 ┃ 負債 ┃
┃→資金の使途 ┃ →他人資本 ┣━━┓
┃ ┃ ┃ ┃→資本の源泉
┃ ┣━━━━━━━━┫ ┃
┃ ┃純資産 ┣━━┛
┃ ┃ →自己資本 ┃
┗━━━━━━━━┻━━━━━━━━┛
- 自己資本として純資産をとるか、株主資本を取るかという問題もあります(3級の範囲外)。
最終更新:2008年05月05日 11:47