600 :マロン名無しさん  2006/10/23(月) 23:29:55 ID:???  
三分後投下~
>>486-490の続きです

人物紹介

刹那 主人公、職業勇者。とっても頑張り中

木乃香 勇者の幼なじみ、職業賢者。せっちゃん命の色狂い。夜が来るたびにケダモノと化す

古菲 異世界から迷い込んだ少女、職業武道家。言葉はわかるが「ある」としか喋れない。刹那は心の中で”あるある”と呼んでいる

エヴァ 職業魔王。大魔王に襲われて、記憶を失っていた

茶々丸 魔王エヴァの従者。意外と残酷

602 :刹那 そして伝説へ(byDQⅢ)  2006/10/23(月) 23:32:51 ID:???  
刹那 そして伝説へ(byDQⅢ)


1/5
>ぼうけんのしょ1をはじめます

降りたった大地は闇に包まれていました。しかし不思議なことに浮かぶ月から降り注ぐ光は、とても明るいものでした
木乃香 「不思議な世界やな・・・暗いようで明るいんやな」

暗くとも遠くまで見渡せるその世界、あたりをぐるりと見渡してみると、小さなお城が遠くに見えたのです
刹那 「あそこにお城が・・・行ってみましょう」
私のその意見に異論を挟む者はいませんでした。そして我々はその城へと向かったのです


裕奈 「むむっ!?もしかしてキミたちは上の世界から来たのかにゃ?」
お城の王様?なのでしょうか?ずいぶんと地上のイメージとは違います
少し高めの台座の上、どういう訳か炬燵が置かれ、そこに王様が入っているのです
裕奈 「最近はもう寒くなったから炬燵を出してみたにゃ、キミたちもどうかにゃ?」
炬燵の上にはきちんとみかんが置かれているのが何とも律儀です
刹那 「いえ・・・私たちはそんなに寒くないので」
裕奈 「そうかにゃ・・・ちょっと相談があるんにゃけど聞いてはくれないかにゃ?」

やっぱりそう来ましたか。勇者といえどもその実体は便利屋に近いものがあります
でもそれが勇者のお仕事なのです

刹那 「で、相談とは何でしょうか?」

王様の言葉は意外なものでした
裕奈 「城下町に犬が溢れてるにゃ」
603 :刹那 そして伝説へ(byDQⅢ)  2006/10/23(月) 23:33:41 ID:???  
2/5
刹那 「い、犬?」
裕奈 「そうだにゃ、なんだか犬が増えてるにゃ。特に困っているわけではないんにゃけど・・・」
木乃香 「でもなんでやのん?」
裕奈 「それを調べて欲しいにゃ」
刹那 「なるほど」

城下に出てみると確かに犬の姿が目立ちます。それもどういう訳か仔犬の姿が・・・
見ていて微笑ましいし、害はないとは思うのですが、それでもこの数は異常です
一匹捕まえて抱き上げてみました
特に魔物の変化した姿、というわけでもありません
さてはて、どうしたものかと思案していたときのことでした

手下春 「あ、あなたたちは!!」
手下日 「確か勇者様ご一行!!」

何処かから聞こえてくるその声、場所の特定までにはしばしの時間を必要としました

木乃香 「あんたら真名っちゅう盗賊の手下やな。さてはこの仔犬騒ぎ、あんたらの仕業やな!!」
すると手下たちは慌てながらそれを半分否定したのです
手下美 「た、確かにこの仔犬の群れはおやびんの命令ッス!!」
手下空 「でもこれは・・・・悪いことをしているんじゃないッス!!」
私たちは武器を手に取ると、その切っ先を手下たちに向けました
しかしあまりの手下たちの否定っぷりに疑問を持たざるをえませんでした
そして・・・なんといっても仔犬を集めて、どうやって悪さをするのかが思いつかなかったのです
604 :刹那 そして伝説へ(byDQⅢ)  2006/10/23(月) 23:34:43 ID:???  
3/5
ここは城下町にあるとある酒場、そこに我々は手下を連れて移動しました

手下春 「あれはバハラタの街で悪さをしたときのことッス」
手下日 「そこでおやびんはとある狂科学者に捕らえられたんッス」
バハラタは確か恋人をさらわれたという科学者がいた街、次の日に盗賊のアジトが謎の爆発したはずですが・・・
手下美 「それはそれは拷問室からひどい叫び声が聞こえたッス」
手下空 「それからッス。おやびんが・・・」

何があったのかはこうだそうです
盗賊は狂科学者から逃げることが出来ず、捕らえられて何かされてしまったそうです

回想 初め

葉加瀬 「あなたは決して許されないことをしたんですよ~。だ・か・ら・お仕置きです」
それは妖しげなベッドの上、大の字に縛られた盗賊がもがいている
真名 「き、貴様・・・私に何をするつもりだ!!!」
葉加瀬 「脳をいじってあ・げ・ま・す・よ。百合棒も切り取りましょうね~」
真名 「や、やめろ!!!私が私でなくなってしまう!!!」
葉加瀬 「そのほうが世のためです。ついでに・・・」
叫び声は何時までも続いたそうです

回想 終わり

手下春 「こうしておやびんは哀れな姿にされたッス」
手下日 「そしてあの狂科学者は私たちごと・・・」
手下美 「何か不思議な穴に放り込んだッス」
手下空 「そしてここにいるッス」

木乃香 「で、いまそのおやびんさんはどこにいるん?」
こうして連れて行かれた先、城下町の路地裏の隅、そこの扉の奥に盗賊はいたのです
605 :刹那 そして伝説へ(byDQⅢ)  2006/10/23(月) 23:35:20 ID:???  
4/5
真名 「あ・・・あなたは勇者様!!!」
それは目に突き刺さるようなドピンクのフリフリドレス、頭には純白のカチューシャと、足下の赤い靴
強いて言えばこれは幼女にこそ似合う衣装、間違っても長身のお姉さんに似合う衣装ではありません
面食らってしまったので近寄ってくるそれから逃れる術はありませんでした

刹那 「むぎゅぅ・・・」
抱きしめられた瞬間、実はちょっとほっとしました。思ったより優しく、いえ、とても心地よかったです
真名 「勇者様・・・見てください!!!ここには私の好きな仔犬たちがいっぱい居るんです!!!」
木乃香 「ホンマに仔犬だらけやな・・・でもどこから集めてきたん?まさか盗んできたとか・・・」
真名 「まさか!!この子たちは・・・そう、親がいなかったり捨てられた子たちなんです」
刹那 「す、捨て犬なんですか?」
真名 「そう、路地裏で泣いていたり小道をとぼとぼ歩いていたり・・・だって見捨てられなかったんだもん!!!」

手下春 「あのおやびんがここまで変わってしまったんッス」
手下日 「確かに仔犬は以前から好きだったッスけど・・・」
手下美 「エロス分が全部抜け落ちたッス」
手下空 「エロス分っていうよりも欲望分が抜けたッス」

確かにそう思う。今の盗賊には仔犬への愛しかないといってもいいです
まあ、人畜無害になったのならこのまま放っておくのが良いのかもしれません

木乃香 「じゃあ、可哀想な仔犬を集めているだけなんやな?」
真名 「いつかこの子たちが自分で生きられるようになったら・・・お別れ」
刹那 「頑張ってくださいね」
真名 「気に入った子がいたら、そしてその子があなたたちを気に入ったなら・・・一緒になってね」

きっとこの人は幸せに生きられるでしょう
でもこうまで変わるなんて一体脳のどの部分の切り取られたんだろう?なんて疑問が浮かんだのは心にとどめておきます
606 :刹那 そして伝説へ(byDQⅢ)  2006/10/23(月) 23:36:12 ID:???  
5/5
裕奈 「そうにゃったのか・・・」
事の顛末を王様に報告する私たち、王様な神妙な面持ちでそれを聞くのでした
刹那 「まあ、仔犬が増えただけなんであんまり問題はないかと」
裕奈 「それなら良いんだにゃ。魔物の襲撃かと思ったにゃ」
木乃香 「そういえば・・・この世界の魔王ってどんなん?」

裕奈 「魔王?」

茶々丸 「サウザンド(千の)クレイン(鶴)様のことです」
裕奈 「ああ、あの困ったちゃんのことかにゃ。おっぱいが大きいからって・・・今度揉んでやるにゃ」

???
相手はあんなことができる魔王だというのに・・・一体どういうことなのでしょうか?
まさに複雑怪奇です

裕奈 「それはそうと勇者さん、キミ・・・なんだか見てると・・・美味しそうだにゃ・・・」

その瞳は獲物を狙う猫の目、やばい、私狙われています。このままでは王様の晩ご飯確定です

木乃香 「ウチのせっちゃんに手をだそうだなんて・・・命知らずやな?」
裕奈 「・・・争う気はないにゃ。だたこれは・・・習性みたいなものにゃ」

なんだか不穏な雰囲気が流れた王様との謁見でした


ハルナ 「エロは無し、エロは無し・・・」
夕映 「せっかくの龍宮さんの出番だというのに・・・あなたには絶望しました」
ハルナ 「だってあぶない橋(ちづネギ)は私が渡るなんて・・・次の超りんにバトンを渡すわ。次が楽しみね!!!」
夕映 「まあ、気長に待つです」

 

610 :リクカプ劇場  2006/10/24(火) 01:24:09 ID:???  
リクカプ劇場
アキラ×ザジ編:始まる恋

その日、初めて彼女と一緒になった時、あまりにも突然にやってきた出会い。
「大河内アキラです。よろしくザジさん」
私の心に飛び込んできたあの人…

「ねーアキラ。今日はどこに行こうか?」
「アキラは何したい?」
「早く行こうよ」
アキラさんの周りにはいつも裕奈、まき絵、亜子と一緒にいる。
寡黙だけど存在感があって、いざというときに頼りになる存在。
でも私は近づく勇気がないから、こうやって見るだけなんだけ…。
同じ寡黙でもこんなに違うアキラさんにものすごく興味がある。

今日はアキラと一緒に体育倉庫の整理の役をやることになった。
「ふぅ、さすがに疲れたね」
「…」
にっこり笑うアキラさん、だけど私は黙って見てるだけ…
もっと積極的になりたいのにどうしても近寄れない。
「あ、あの…」
「ザジさん…ひょっとして私のこと嫌い?」
しまった、つい…
「最近よく私のこと睨んでるらしいし…今みたいに避けてるみたいだし…」
違う…違うよ。つい目で追ってただけで…
「ザジさん何も言わないけど悪い人じゃないと思ってるんだけど、ザジさんが嫌いなら仕方ないよね」

611 :リクカプ劇場  2006/10/24(火) 01:24:51 ID:???  
お願いアキラさん、私をそんなに誤解しないで…!
そう思った途端に、アキラさんにキスをしてしまった。
「…あ」
「…」
互いに言葉も出来ないまま、その場で固まってしまう。
私は勢いに任せてなんてことをしてしまったんだろう。
「アキラー。帰るよー」
遠くから和泉さんが声をかけて来た。するとアキラさんはそのまま帰ってしまう。
無視されちゃったのかな…でもアキラさんの唇、柔らかかったな…

「アキラ、どうしたの?顔真っ赤だよ」
「あ、その…えと…」
それは突然やってきた、恋の始まり。

 

619 :マロン名無しさん  2006/10/24(火) 17:57:44 ID:???  
小さな気持ち

朝昼晩と1杯ずつ牛乳を飲む。
こうしていれば1センチ、また1センチと身長が伸びてるかもしれない。
そうしていれば、いつか届くと信じているから。

この日は教会の人たちと一緒に食事を取っていた。
シャークティと美空、そしてココネがそれぞれ用意した食事を食べていて、ある事に美空は気づく。
「ココネって牛乳好きなんだ」
空の牛乳パックを見て美空は尋ねた。
「…そんなことナイ」
「ふーん」
そうやって誤魔化すが、やっぱり気づいているのかと思う。
昼食を終えた美空はいやいやながら任務に借り出される、今回はシャークティとコンビを組んだ。
「あれ、ココネは?」
「ココネは午後からお腹が痛いから休むと言ってきました」
「え~!?」
昼以降、保健室で寝込んでいるココネ。どうも腹が痛くてしょうがない。
「…ぅ……」
さすがに飲みすぎたか、そう思ったときには遅すぎた。
腹の痛みが治まらなく苦しい。
「ケド……」
そんな痛みの中で、美空が笑っている姿が頭を過ぎった。
その笑顔が見ることが出来ないのはもっと嫌だった。
歳の差があるとはいえ、美空を常に見上げるその瞬間、肩車でしか美空の顔を見ることが出来ない現実。
「……そっちの方ガ、苦しい」
620 :マロン名無しさん  2006/10/24(火) 17:58:19 ID:???  
放課後にようやく動くことが出来たが、当然教会には誰もいない。
「…っ!」
校庭の鉄棒に飛びついてぶら下がった。何をするでもなく無言でじっとしている。
(…美空は鉄棒にぶら下がっていれば、身長が伸びるって言ってたケド……)
このままずっと、大きくなっても美空が同じように大きくなれば結局見上げるまま。
美空をずっと見上げて苦しいままで…
「…」
胸が苦しくなる。どうしてこんなに必死になるのか分からずに涙ぐむ。
「おー!ココネー!」
突然やってきた風。校庭のために砂埃が巻き上がる、それに驚いて鉄棒から落ちてしまうココネ。
尻餅をついていると風が自分の前に止まる、その中から現れたのはシスター姿の美空。
「もうお腹は大丈夫?」
「…ウ、ウン」
ベンチに移動して堂々と座る美空と横にちょこんと座るココネ。
「これ食べる?」
袋から取り出したのはにぼし。
「…なんでこんなモノ」
「えー、だってそれなら牛乳より腹に優しいと思ってね」
はっとして美空をいつものように見上げるココネ、そこから見る美空は笑っている。
「ココネが抜けたせいで今日は大変だったよ。無理に飲まないで、それ食って大きくなりなさいよ」
そう励ます美空の顔、いつも見上げないといけないと見えない顔。

だから背を高くしたい、彼女と背と視線が合うように。
もしも美空より大きくなれたら、その視線を塞いで、この手で抱きしめられるだろうか。
それはこれからの成長に期待しようと思う。

 

622 :刀子 世間の噂  2006/10/24(火) 20:11:02 ID:???  
刀子 世間の噂


最近、こんな噂が世間を賑わせています
「脱げビーム」
何でもその光を浴びてしまうと、男女問わず服が消えてしまうそうです。私も気をつけないと・・・

刹那 「では刀子さん、私はあちらの敵を倒しますので向こうの敵をお願いします」
刀子 「わかりました。気を抜かないでください」
今日は野良ロボットの退治の依頼が舞い込んできました。原因は超鈴音らしいのですが・・・

刹那 「しまっ・・・」
一瞬の隙を突かれ、刹那はロボットから発せられた光を浴びてしまいました
すると次の瞬間、刹那は生まれたままの姿になってしまったのです
刹那 「え?い、いやぁぁぁ!!!」
絶叫する刹那、大事な部分を隠しつつ蹲ります
刀子 「刹那、今行きま・・・え?」
刹那に気を取られ、私にも一瞬の隙が出来てしまったのです。不覚でした

しゅばぁぁぁぁ・・・
私は赤い光に包まれました。そして覚悟を決めます。決めたはずなのに・・・
刀子 「あれ?脱げていない?」

野良ロボ 「サーチ・・・年齢××歳以上。脱げビームの範囲対象外・・・」
刀子 「な、なんですってぇ!!!」

その後はよく覚えてはいません。私はタカミチさんに取り押さえられるまで暴れていたそうです

なんで私は脱げないの?別に脱いだって良かったのに・・・ちょっとだけ・・・凄いんだから
でもね、やっぱり恥ずかしいから泣いちゃうかも

 

628 :刀子 肉体監査  2006/10/24(火) 23:23:21 ID:???  
刀子 肉体監査


あはは・・・うふふ・・・

楽しそうな笑い声が聞こえます。まるで天にふわふわと浮いているような感じの笑い声です

刀子さんも・・・ほら

”彼女”が私に近づいてきます。その手にはガラスのコップを持って

なんだかとっても気持ちが良いんです・・・さあ、刀子さんも

”彼女”はそのまま勢いで私に抱きついてきました。見たまんまのふわりとした感触が私の体を包みました

この感触・・・あれ?もしかして?

”彼女”そんなことを言うと、私の体をまさぐり始めたのです

刀子 「や、やぁん・・・だ、だめ、さっちゃん。酔っているからって」
指は乳首を、そして肌をむにむに。そして首筋に口づけして舌を這わせるさっちゃん
五月 この肌の下の油の感じ・・・筋の張り方・・・お肌の塩分・・・
刀子 「???」

五月 刀子さんはきっと良いお出汁が取れますよ。この感じ、まるで比内地鶏の老鶏のようですね

今日は枕を二つ並べて寝よう
きっと二つとも涙で濡れちゃうから・・・

 

630 :マロン名無しさん  2006/10/25(水) 15:21:49 ID:???  
>>555

「ザジー」
「……?」
「今日も味見してくれるか?」
「……ん。…ふーっ、ふーっ(冷ましている)」
「………」
「…ふーっ、ふーっ(冷ましている)」
「………」
「…ふーっ、ふーっ(冷ましている)」
「……ザジ」
「……?」
「…ビシソワーズって知ってるか?」
「……(・ω・)?」
 632 :マロン名無しさん  2006/10/25(水) 16:50:08 ID:???
  ジャガイモの冷たいスープのことかーー!!
631 :放課後の過ごし方  2006/10/25(水) 16:50:00 ID:???  
放課後の過ごし方

 昼過ぎから降り出した雨は、未だに衰える気配が無い。教室では憂鬱な顔の四人がいた。
史伽「雨、止みそうに無いですね……」
のどか「う、うん……」
亜子「あーあ。ウチ、今日は折角の休みなんやけどなあ……」
夏美「しばらく時間潰すしかないね……」
 皆、一様に溜息をつく。やや沈んだ雰囲気に、たまらず史伽は鞄の中をごそごそと探り出す。
亜子「史伽。何しとるん?」
史伽「ずっとこうしてるのも退屈ですから、みんなでおやつの時間にしましょう!」
 史伽はありったけの御菓子を机に並べ、ポンと手を叩いた。他の三人は思わずくすりと笑ってしまう。
夏美「―――だね。じゃあ私ポテチあるよ~」
 夏美もまた、同じようにポテチを差し出す。
亜子「ほな、ウチらは飲み物買いにいこっか」
のどか「そうですね」
 亜子とのどかは顔を見合わせ、ぱたぱたと教室を出ていった。

 小一時間後―――
夏美「―――でさ、まきちゃんてばいきなり……」
亜子「あはは。まき絵らしいっちゅーか……」
史伽「でもでも、まき絵さんの気持ちも分かるですー」
のどか「そうですね……。ロボの次は何でしょうかー?」
 四人はすっかり雑談に花を咲かせていた。大人しい子たちが集まったとはいえ、やはり女子中学生である。
ご機嫌斜めなお天気もどこへやら。四人は時間を忘れるように楽しい一時を過ごしていた。

 一方、教室の外では……。
風香「な、なんかすっごく入りづらい空気だよね……」
真名「ああ。これは相当な結界だ―――」
ハルナ「マイナスイオン出まくりってカンジじゃね?」
 戸口にて。他のクラスメイト達は教室内のほのぼのオーラにすっかり当てられたそうな―――
(おしまい)

 

636 :マロン名無しさん  2006/10/25(水) 18:02:13 ID:???  
いつも見ている

明日菜のことは誰よりもよく知っている。
小さな頃から、ずっと一緒に居たから。ずっと一緒に…

体育の時間、その日はバレーで皆はしゃいでいた。
「明日菜ー。行ったよ」
「OK!」
裕奈からパスされたボールに勢いよく飛びつく明日菜。
運動部でもない明日菜だが、バレー部も真っ青のジャンプ力で飛び上がった。
ここでポイントを稼げば明日菜たちのチームが勝つ、意外に勝ち負けにこだわる明日菜は是が非でも決めたかった。
「させませんわ!」
相手側のあやかがそれを阻止すべく、ネットギリギリの場所で飛び上がる。
「うそ!?」
明日菜が狙っていた場所にあやかが飛び上がり、驚くがもう飛んでしまった以上やるしかない。
この試合を決める空中戦、明日菜が決めるべくアタックする、それをブロックするあやか。

バシーン

ボールは空中高く飛び、あやかは弾き飛ばされるように尻から落下。
そして明日菜は空中でバランスを崩しながらも着地する。
「っ!?」
右足から着地するが、顔を少し歪めて転ぶ。
二人が落下して数秒遅れ、明日菜の放ったボールはあやかの陣地に落ちる。
結果は明日菜のチームの勝ちとなった。

体育の授業も終わり、片付けて教室に帰る一同。
だが明日菜はその場で座り込んだまま動かない、まき絵が話しかけてくる。

637 :マロン名無しさん  2006/10/25(水) 18:02:54 ID:???  
「あれ、明日菜は帰らないの?」
「ごめん、ちょっと疲れちゃったから。後ですぐ行くよ」
そう言ってみんなを見送るが、一向に動こうとしない。
「…参ったなぁ」
どうも着地をした瞬間、右足を捻ってしまったようだ。予想以上に痛く動けない。
「まったく、あなたときたら」
そこへ様子を見計らってやって来たかのようにあやかが現れる。
「う゛、一番見られたくない相手に…」

結局、明日菜は保健室に連れて行かれで右足のテーピングをしてもらう。
「あーあー、あんたがあそこでブロックしなけりゃこんな怪我しなくてすんだのに」
「私のせいですの!?」
体は動かさなくても口で喧嘩する二人、相変わらずその調子で会話する。
この仲がいいのか悪いのか分からない二人の関係は掴みにくい。
「はい。出来ましたわ」
「ん、ありがと」
「心がこもってませんわ。10点」
「…ムカッ」
明日菜の顔が怒りに歪ませてあやかに突っかかる。
だがあやかの様子が変わる。

「…いつも、見てますから」
「え」
ふとあやかの声質が変わる。いつもの明日菜に対する言葉使いではない。
まるで大切な人が傷ついているのを心配するかのように。
「あなたがどこで決めようとしたのは分かりますわ、一体どれくらい一緒にいると思ってますの?」

638 :マロン名無しさん  2006/10/25(水) 18:03:28 ID:???  
「…いいんちょ」
「足を挫くのは予想外でしたわ」
テーピングを終えたその足を優しく撫でる。
あやかの手の温かみと優しさ、普段口にしないのにこんなときに言われてしまうと…
「…ねぇ、抱きしめて」

誰も居ない鍵をかけた保健室の部屋。その中では、抱きしめ合い、キスをする二人の姿。
「んん…ふぁ……」
『いつも、見てますから』
なんて殺し文句だろうか。そんなに言われてしまうと抵抗できなくなってしまう。
好きでたまらなくなる。抱きしめられるのが、愛されることを肌で感じあう。
保健室の奥のベッドの中で、抱きしめ合う二人。
カーテンをして外から見えないと思っているが、明日菜の脱いだ服や下着らが床に散乱しているのに気づいていない。
ちなみにあやかの服はきちんと畳んで台の上に置いている。
「ちょっといきなりすぎ…あぁ、あぁぁ!」
「……早いですわよ」
「あんた最近、強引にやるのがうまくなったでしょ」

夜の営みのことまで喧嘩になる二人。仲がいいのか悪いのか…
だがあやかの手は他の誰よりも大切にしようとするように、優しく明日菜の顔を撫でる。
「最近、気づいたんだけど。考え事するたびに首をさする仕草とか、機嫌が悪いと瞬きが多いとか、
 私もあんたのこと見てるから」
自分ばかりが目で追っていると思っていた。

639 :マロン名無しさん  2006/10/25(水) 18:04:06 ID:???  
好きだとか、愛しているだとか、何でこんな奴という感じで言えないけど。それはただの照れ隠し。
「今日は随分と素直ですね」
「あんたが珍しく優しいから調子狂うのよ」
ベッドの上でも言い合う二人、こんな恋愛も悪くないかもしれない。

「アスナさん、私のこと好きでしょう?」
「…そうね、ムカツクくらいね」
「望むところですわ」
―今の二人には、それくらいが十分なのだ。


642 :マロン名無しさん  2006/10/25(水) 22:10:29 ID:???  
ああいいな、この空気がいい
643 :マロン名無しさん  2006/10/25(水) 22:24:46 ID:???  
そうだな…この空気を吸っておこう
スー
644 :新田  2006/10/25(水) 22:39:19 ID:???  
プハー
645 :マロン名無しさん  2006/10/25(水) 23:26:52 ID:???  
空気清浄化中

 

647 :二ノ宮 人生  2006/10/26(木) 02:16:35 ID:???  
二ノ宮 人生


今日、私の教員室のロッカーに一通の手紙が入っていた
差出人不明のその手紙を開くとこう綴られていた

”好きです”と

手紙の中には差出人が書いてあった。中等部の2年の少女だ。顔もわかる
こういった手紙は少なくはない
自慢になってしまうが、私は異性、同性を含めて人気が高い。いや、比較的同性からのアプローチが多い
言い方が悪いが、両刀というやつなのだ

さて、このコネコちゃんをどうするべきか?悩むところである
悩む理由は二つ、彼女の将来のことと、私の将来のことなのだ
当然、百合の道に引き込んでしまえば彼女の将来がおかしくなってしまうかもしれない
そして・・・私もいい加減こんなことを止めて、それなりの人と結ばれるべきなんだろうと

今日、あれを見てそう思った


刀子 「な、なんですってぇ!!!」

我を忘れて暴れる刀子、それをなんとか取り押さえようとしている高畑先生
”おばはん”なんて言葉が彼女を暴走させたのだ

ああいう姿を見ると、悲しくなる
そして私も若くないんだって思う。実際もういい年だ
誰かいい人、いないかな?

 

653 :真名ちゃんもっこり日記123  2006/10/26(木) 17:01:51 ID:???  
真名ちゃんもっこり日記123

『ネギま!?』第4話も出番がない、仕方ないので勝手に協力させてもらおう。
クリスタルを盗んだ奴を捕まえるなど動作もない。
授業をサボって念入りにライフルのセットをしたから大丈夫だ。
「食らえ!」

バキュン

あ。
飛び出したエヴァンジェリンが弾丸を食らってしまった。
しかも    の怨念を混めた弾丸のせいで性格が変貌してしまったな。
うーん。この弾丸を使えば、空気扱いの強烈な欝パワーで動けなくなると聞いたのだが…全然逆効果じゃないか。
だが流石は     の怨念。こんな形で無理やり出演とはな、ある意味、尊敬に値する根性だ。

さて、叱られる前に退却しておこう。チュパカブラの歌でも口ずさみながら。

 

660 :リクカプ劇場  2006/10/26(木) 23:29:00 ID:???  
リクカプ劇場
裕奈×夕映編:明日があるさ 第1話「明日なき暴走」

―嘘つきな恋をしよう。
そう切り出したのは裕奈の方からだ。
「一体なんですか」
変な提案をされた夕映は戸惑ってしまう。

「だから、恋愛に対してオクテな夕映ちゃんに恋愛のイロハを教えてあげようって思ってにゃ」
スカートから飛び出す尻尾は興味心身に左右に揺れている。
まさかと思い夕映は窓の方向を向くと、ハルナ見えたがすぐにさっと隠れた。
「やはり…」
よく考えればそのはずだ、何が恋愛のレクチャーだと思った。そんなのは、自分の呼んでいる本の中にあるはずだ。
今更他人に聞くことなんて思わなかったが…
「大体、明石さんは和泉さんがいるではありませんか」
「んー…でも1週間だけだから」
1週間も付き合わなければならないのか…そんな思いでため息をついた。
こんなことに無理やり付き合わされてしまった。今度ハルナに会ったら本を何冊か買わせないと気がすまない。
ただ一緒に帰って、遊んでいるだけだと思った。
くだらない遊びだと思っていた、思っていたのに…

「な、何をするですかー!!」
付き合い生活初日の夜にいきなり裕奈に押し倒された。
服を脱がされながらも必死に抵抗するが、裕奈は巧みにそれをかわしていく。
「もう、夕映ちゃんったら必死になっちゃって~」
「い、嫌です!こんなの間違ってるですー!!」
小さな胸や体、すべてを見られる羞恥。ギラついた目で犯されている。
「ぅあ!」
裕奈の巧みな動きに夕映の体がビクッと跳ねるようにして痙攣する。

661 :リクカプ劇場  2006/10/26(木) 23:29:46 ID:???  
迂闊であった、裕奈はけだものさんの称号を持っていたことに気づくのが遅かった。
夜に人気のない所に呼ばれた時点で気づくべきだった。
ただ己の迂闊さを呪うだけだった夕映。

「うっ…これ以上無理です!…やめ…
「無理。どうして?夕映ちゃんって、どうしてそうやって嘘ばかりつくのかな?」
―ならば、どうして裕奈は嘘をついていないと言い切れるのだろうか。
「うっ……うっ………」
すべてが終わった後、俯いて泣いている夕映と服を調えている裕奈の姿。
あまりにも対照的で、それでいて悲しそうな顔をして。
「あんまりです…こんなの何かの間違いです……」
「ほら、また嘘ついてるにゃ」
「何故です!あなたときたら、いきなり私を押し倒して、こんなことをさせてどうして……どうして…」
くだらない言い争い、それも夕映の一方的。
言われ放題の裕奈はその夕映の口をキスで塞ぎ、その小さな体を力いっぱい抱きしめる。
口から口へと裕奈の温かみが送られた、肌が触れ合い本気になっていることを明かしている。
ただ付き合ってやるだけだと思っていたのに、こんなにされては本気に…

「夕映吉は何でもクソ真面目に考えて、どうでもいいこともぐるぐる考えることなんて知ってるよ」
翌日、屋上で話をする夕映とハルナ。
交友が薄い夕映、そんな相手ではいつも上辺だけの付き合い。
ハルナはその殻を割ってやろうと考えた、そして強引な手段なら裕奈が適していると考えたのだ。
だが初日に無理やり押し倒してしまったのは、ハルナも予想していなかっただろう。
「夕映吉もいつかは無期限の恋愛ごっこをするんだから、これくらいは体験しておかないとね」
「だからって勝手すぎます!こんなの…こんなの……」
反論する夕映だがどうも様子がおかしい、顔が赤くなっておりもじもじしている。
この変化に気づくハルナだが、きっと戸惑っているせいだと思っていた。
662 :リクカプ劇場  2006/10/26(木) 23:30:18 ID:???  
その日までは…

「明石さん…」
あれから5日経った。あの日以来、夕映は裕奈にべったりなのだ。
「ゆーな!何をやっとるんや」
ただハルナの提案で付き合っているだけと思っていた亜子は怒り心頭。
まるで亜子より夕映を選んでいるような扱いでいた。
「そ、それは夕映ちゃんに言ってよ!全然離してくれないんだにゃ」
「嫌です、離しません」
夕映は顔を赤くしながらも裕奈のその手をしっかりと握って離そうとしない。
亜子が引き剥がそうとすると必死に抵抗するのだ。
「明石さん、あの日の夜が忘れられないのです…ですから……もっと…」

ぞわわわわわわ
裕奈の背中が鳥肌だらけになる、自分で撒いた種だがここまでになるなんて予想していなかった。
「勘弁してほしいにゃーーー」
「待ってくださいですー」
必死で逃げる裕奈を必死に追いかける夕映。
「あちゃー。ちょっと変な方向に行っちゃったかも…」
ハルナがそう思ったが、時すでに遅かった。

 

674 :千雨 強敵  2006/10/28(土) 01:10:46 ID:???  
千雨 強敵


ネットアイドル、それは私のもう一つの顔。それを知るものは少ない
私はネットトップアイドルで有るためにはいろいろなことをしてきた
情報操作などはお手もののだ。風聞流布など常套手段である。だがそれが裏目に出るときというのもあるものだ

”葛葉先生の教務室、あなたと二人きり”
そんなHPが最近私の悩みの種だ。ブログでもないこんなHPをどうすることも出来ないなんて

掲示板にて
>123 刀子さん、お御足(´Д`;)ハァハァ
>124 実は下半身はムチムチだよな?それがたまらない・・・
>125 まずはツンだ。その後は・・・ドジっ娘とみた
>126 バツイチ、俺はそれでも良い。些細な問題だ

こんなことを言っている奴らにこう書き込んでみた
>127 でもおばさんだよな?

>128 >127貴様の血の色は何色だァ!!!
>129 >127尻を向けろ、そしてネギを突っ込んでやる!!!話はそれからだ
>130 >127ロリか!?貴様はロリなのか!?
>131 >127貴様に今日を生きる資格はない!!!

まあ、なんとなく荒れたのでこれはこれで良しとする
しかしこいつらはダメだな。私の範疇外だ
何はともあれ本人は知っているのかな?自分の知らないところで・・・ある意味災難なことだ

しずな 「うふふ・・・ホームページ作成って面白いのね。今度他の人のも作ってみようかしら」

 

675 :マロン名無しさん  2006/10/28(土) 01:16:36 ID:???  
携帯電話

那波「はい送信」
夏美「ちづ姉ーメール打つの早すぎるよ」
那波「あなたも慣れればうまく出来るはずよ」
夏美「…うん(メールで連続小説を送ってもらってるけど、内容よりもスペース一杯にするのに
   コピペなしで1分で打ち込むなんて異常な速さだよ~)」

桜子「千雨ちゃーん。今日も一緒に遊びましょ…と送信」
数分後
千雨「……『バカは氏ね』送信っと」
ザジ「千雨、この機能はどう使うの?」
千雨「えーっとこれはここをこう押して」
必死に耳を傾けて人差し指で一つずつ押していくザジ。
千雨「(こんな真剣なザジ初めてみたぞ…)」

刹那「メールが来てる。『明日の稽古の通達』ということは刀子さんか。電話はしたことあるけどメールは始めてかも」

From 葛葉刀子
Sub 明日のこと

明日は予定通りの場所で練習を行う(・∀・)
時間に遅れそうなら事前に連絡を入れるべし【  ̄ヘ ̄ 】 
予告なしに遅れたら承知しないぞ( V゚ロ゚V )

刹那「すいません。もうメール送らないで下さい」
刀子「な、なぜ!?」
刹那「いや、もう何と言うかイメージとか…」
679 :マロン名無しさん  2006/10/28(土) 08:57:01 ID:???  
なぜちづ姉がそんな最先端機器を使いこなせるんだ!?
刀子さん以上に苦手としか思えないお歳なのに……。

あれ? 携帯にメール来た。ちょっと待ってくr
681 :マロン名無しさん  2006/10/28(土) 10:54:39 ID:???  
千鶴よりのメールを直視した時>>679の心臓は停止した
要は恐怖 メールでも人は死ぬのだ
682 :マロン名無しさん  2006/10/28(土) 14:02:34 ID:???  
美空がココネを担いだ
春日美空の必勝型である
683 :マロン名無しさん  2006/10/28(土) 15:07:40 ID:???  
シグルイかw
686 :NMR~ネギま!ミステリー調査班~  2006/10/28(土) 18:00:18 ID:???  
放課後の教室。
外も暗くなる中、四人の生徒が集まっていた。

ハルナ「……来たようね」
あやか「一体なんですの?教室に残ってくれだなんて」
朝倉 「私、次の新聞のネタ捜さないと」
千鶴 「買い物をして早く帰らないと夏美が……」
ハルナ「まぁ慌てないでよ。今日私が呼んだ理由は、皆なら秘密を守れるって思ったから呼んだのよ。
     ……そう、この恐ろしい真実をね」
あやか「恐ろしい、真実?」
ハルナ「そうよ。私たちが居るこのザジちうスレ……。私のこの仮説が正しければ、

                      /     !/   ヽ
                    ' ,ィ ─┴─┬.、 !
                   ,.ィ'´ニー──‐ '" _ヽ
                 / / /   ̄ ̄ ̄    ヽ
                      ,' / /   ハ. i    iト   ト,
                 ! i. ,' ヽ'/ハ.∥   !|!ハ   !.l
                 ,'| |│ /__丶l |! ,.クレヘ ! l !  _人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人_
                ,' | |│ ト、  ̄`爿ニ'´ ̄ フ、 ',  > ザジちうスレはピンク板へ移転することになる! <
                / ! ! l i│ヽ-' ー! ヽ丶-ク } i   ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^^YY^Y^Y^^YY^Y^Y^^Y^ ̄
                 / ,バ/ 六 `7 ̄ヽ ヽ冫  j l l
                  / / ,ハ‐ ムミL>こ¨/⌒{  ,イi ! ヽ
               // / / /    ン└ァ´ヽ  ヽ!,. -、 ハ
            // / / ハ   〃  / 、  ヽ. ノ  ノ  ヘ
             / イ / / // ヽ ト   ゝ 丶.ノ´ ` 7ヽ  ヘ
    _,  -─_,´-'´ / / / //! ハ ヽL>‐┬イ_, ─‐、'"  \ ヘ
687 :NMR~ネギま!ミステリー調査班~  2006/10/28(土) 18:03:06 ID:???  
  _____   /:::::∠. ::-─‐-  ._                         ,.......__
 ̄ `` ー- 、:::::::::`丶|::::/::::_::::::::_,ニ  =-        ,.,、 ,...、       ,. '´  、    `丶
      , -=‐っ,:と;=´,二三::丶、         ,.- '´:::ヽ/::::::`‐.、    /   ‐- 、 丶、    ヽ 、  _人人人人人人人人人人人_
.    /::::::::::://.:.,. '´..:., :-‐:::::::::::ヽ      ,.::7;..:,::::r:、::::::ハ:::、:.::..:i‐、., ',..   丶、 .丶  ヽ   `、、  > な、なんですってー!!  <
   ,. ':::,::::::'フト::/.:..:/. ::.:/..::..:._,.-::::::トヽ   , '::/.:::.i:::∠キヘ,Yヘ:::', ..:.:i、/ , トヽヽ  `丶, '.,  ',    ',.',  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^^Y^ ̄
. , '::/'::::;:,':::jy:::ィハ::ィ;:_::,. -=  ¬'::イ::i::!.  /::,イ.:::.,'!./   ̄ ̄ i:::!:.:,::イ .l .! iヽ丶、、   > ',   ',    ', ',
/::/,.'::/:i::::i!:ィ;ソ:/,. ヘ´       .l:::::l:::i::! i::,イ:!:::.;' |:!      l::トi:::i.l ! |  、、 ` `ン‐ _li  fミ、   ',',',
'´ /,ィ´::;イ'7ァ/,'/'イ‐ァ,、, ',      |:::::!:::|∥|:;7::l:.:::l‐|! ̄     ̄ l!`ト!|! .i l!  丶、 //アハ '|i  リ.∧  ヽヽ
  / ク::://!i i::リ/  丶-' `    , ュ !::::i|::l l! !:!|:::!:::i|! j!ィテ.   'ィぇト,」l|!'., ',.i ̄rテ、、  `´  l!  !|イ ,    !lヽ
. // !:// .|::ト|::'/'       , !'ラi.ノ::::/l:::!  l!,!::ト::|i ` `ー '    ー ' ;i:ハ:ヽヽトi、 ー' j  "" u !  !lト ', ',    l! ヽ
. i' |!:,'  |:iリi!:;ハ. u  r‐-、_ ` ` ´ソ:::,' レ   ,'::/:::l::ト      '       ハ::,:::|!トミトヽ ` 、ィ´ ヽ ji  !l六ヽハ   ',
   !// !∠レ 丶、 l   /  , ','::,.'     ,'::,'|::/:外、    ∩   ,ィi;;::i::!:l|.|! `i、!`丶 ``_. '/;l.! !l  ヽヘ   !l
  /     ヽ、  ン 、_ ,.´ ' ´ ':/     ,.':;イ:j|!::i:::!::::i:丶、__ ,.ィi´!::i:!::レi|:|.!|  ll || l|!| ア´i  l.l! !l ╋ ー┐ .ヘ
688 :NMR~ネギま!ミステリー調査班~  2006/10/28(土) 18:04:10 ID:???  
朝倉 「ど、どうしてピンク板行きに!?このスレには別にエッチな事なんて……まぁ色々あるけど、21歳以下禁止って程でもないでしょ!?」
あやか「朝倉さんの言う通りですわ。そこまで言うには何か理由があるのでしょうね」
ハルナ「もちろんよ。まずはザジちうスレの>>1を見てくれない?」
千鶴 「……さよさんがこのスレッドのルールを説明してるわね」
朝倉 「で、それがどうかしたの?このスレのテンプレでしょ?」
ハルナ「確かにこれは一見ただのテンプレのように見えるわ……。でも、これにはあるメッセージが隠されていたのよ!
     このメッセージによれば、ザジちうスレのピンク行きとなるキーパーソンはズバリ!出席番号一番、相坂さよちゃん!」
朝倉 「……さよちゃんがピンク行きの原因?まさか、さよちゃんは清純派って言っていいくらい純心な良い娘だよ」
ハルナ「それこそが大きな間違い、むしろさよちゃんは エ ロ エ ロ な 娘 と言っても過言じゃなかったのよ!」
あやか「そう言われても信じられませんわ。根拠を示して下さらないと」
ハルナ「それは今から説明するわ。これは気付いてみれば驚く程簡単な事だった……、何故今まで気付かなかったのかと思うくらいね!
     いい?さよちゃんがテンプレをしている。つまり単語だけ並べると『相坂さよ テンプレ』。
     これを平仮名にして並び替えれば『てさかさあんよぷれい』となる。これを読み易いように変換してみて」
朝倉 「えっと、『手逆さあんよプレイ』……かな?」
ハルナ「その通り!『あんよ』はつまり足の事、そしてプレイ……。ここまで来れば分かるでしょう、この文が指す事実は唯一つ!
     ズバリ、『 足 コ キ 』よ!」
ナ ナンデスッテー!!
 Ω ΩΩ
689 :NMR~ネギま!ミステリー調査班~  2006/10/28(土) 18:04:57 ID:???  
あやか「お待ちなさい!最初の『手逆さ』の説明が抜けてますわ!」
ハルナ「それも単純な事よ。手の逆さ、つまり指し示すのは足!さよちゃんは親切にもわざわざ『あんよ』の説明を前に付けたのよ!」
朝倉 「でも、さよちゃんは幽霊だから足がないじゃない!そんな単語が出てくるのはおかしいよ!」
ハルナ「確かに、さよちゃんには足がない。でも、だからこそ……足がないからこそ、なんじゃない?」
朝倉 「ど、どういう事よ」
ハルナ「つまり、さよちゃんは足がないからこそ足コキに憧れた!そう、さよちゃんは足コキ願望を持っているって事に他ならないのよ!!」

─―――─ !!
 Ω ΩΩ

千鶴 「……そうね。無いからこそ憧れる、なんて事はよく聞く話ね」
朝倉 「そ、そんな、嘘よ!さよちゃんがそんなイケない願望を持ってるなんて……!」
ハルナ「朝倉、現実から目を逸らしちゃダメよ。辛くても前を見ないと……」
あやか「ハルナさん、ちょっとお待ちなさい。仮に貴方の言ってる事が真実だったとしましょう。しかし、それだけでは足らないのでは?
     ただ『願望を持っている』というだけではピンク行きにはなりませんことよ」
ハルナ「いいんちょ、残念だけどピンク行きはもう免れないのよ……。何故なら、既にさよちゃんは男に手を出していたのよ!
     それも ネ ギ 先 生 に!」

ナ ナンデスッテー!!
 Ω ΩΩ
690 :マロン名無しさん  2006/10/28(土) 18:05:35 ID:???  
ハルナ「いい?今度は『【ネギま】ちうとザジに萌えればいいんじゃね?16』の>>1を見て。
     ここでさよちゃんは『さぶじぇくと、が長すぎらしいのでタイトルの ! は消しちゃいました』って発言している……。
     この【ネギま!】から!を消したって所がポイントなのよ。
     いい?ネギまの『ネギ』は当然ネギ先生を指す。そして『ま』は漢字に直して『間』、つまり真ん中。
     ネギ先生みたな男性の真ん中にあって『!』から連想される物と言えば──そう、当然男性器!ぶっちゃけチ○コ!
     そして『消しちゃいました』という発言を柔らかく直してみるのよ!」
朝倉 「消しちゃいました……消した……言い換えると『取った』、いやむしろ『抜いた』?……ま、まさか!」
ハルナ「分かったようね。
     そう、さよちゃんのこの発言は『ネギ先生 チ○コ ヌイた』と言うこと!
     わざわざこの単語を文章に直すまでもないわ……。
     これで分かったでしょう、さよちゃんはこんな発言をするくらいエロエロな娘だったんだよ!」

ナ ナンデスッテー!!
 Ω ΩΩ
691 :NMR~ネギま!ミステリー調査班~  2006/10/28(土) 18:06:08 ID:???  
あやか「そ、それでは本当にこのスレはピンク板行きに……?」
ハルナ「……さよちゃんのこの発言は14、15、16スレと三回に渡り続けられてきたわ。一度だけの話じゃないのよ。
     私たちに出来る事は、ピンク板へ引越しの準備をする事だけね……」
那波 「そんな…………」
あやか「…………」
朝倉 「…………あ、後ろ」
ハルナ「え?後ろがどうかした?」

さよ  「黙って聞いてれば好き勝手言って……誰が足コキ願望のエロエロっ娘ですか……?」

ハルナ「……………………。
     や、やだなぁ!清純派のさよちゃんがそんなイケない願望なんて持ってるわけないよね!
     いやーお姉さんってばとんだ妄言を吐いちゃったなぁ!ねぇ皆!」
朝倉 「あ、私スクープを探さないと」
那波 「もうお夕飯の時間ね」
あやか「そう言えばアスナさんが呼んでたような……」
ハルナ「総スルー!?いやちょっと待ってよ!待ってってば!今周りの机とかがポルターガイスト現象してるんだけど!
     これって当たったら痛いよね?誰かさよちゃん止めてよ!」
さよ  「さてハルナさん。撲殺と撲殺と撲殺どれで死にたいですか?」
ハルナ「それって選択の意味がないじゃな……ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁ!!」


ネギま!ミステリー調査班 完
ご愛読ありがとうございました!

 

697 :マロン名無しさん  2006/10/28(土) 22:39:27 ID:???  
いろんなヲの人

長谷川千雨、佐々木まき絵、雪広あやか、朝倉和美、葉加瀬聡美、早乙女ハルナ。

In 秋葉原

朝倉「あーまき絵にいいんちょが、アニ○イトの帰り~」
まき絵「見つかっちゃった」
ハルナ「中身はビブリオンのコスプレとグッツですね」
いいんちょ「ちょっと勝手にのぞかないで下さい!」
ハルナ「二人してそっちに目覚めちゃった?」
まき絵「パルだって、とら○あなとメロ○ブックスで801同人誌やペンにトーン買い込んで~」
ハルナ「いいじゃん、こっちが本職みたいなもんだから」

千雨「ハカセ、まだビッ○カメラのポイント集めてたのか?」
ハカセ「あ○ばお~でパーツ買い込む人が同属嫌悪ですか!?」
朝倉「千雨、今時SIMMメモリなんて何に使うの?ひょっとしてエロゲ専用PC98マシンでも作るの?」
千雨「ちげーよ。つーかお前はラ○オ会館!?ついに盗撮カメラに手を出したか」
いいんちょ「朝倉さん、このことはこれで黙っていただけませんか?」つ1万円
朝倉「も~。しょうがないな~」
ハカセ「買収ですよそれ!」


茶々丸「――以上です。必要なゲームソフトとネピアはすべて購入しました」
エヴァ「ご苦労だった。すぐ帰って来い」
茶々●「はい。(さて、寄り道しましょうか。クスクス)」

 

700 :真名ちゃんもっこり日記124  2006/10/29(日) 01:23:01 ID:???  
真名ちゃんもっこり日記124

夜も更けた今日この頃。
日ごろの鬱憤を晴らしてくれるバーにたどり着いた。
「いらっしゃいませ、五月のバーボンハウスへようこそ」

いつ来ても優しく出迎えてくれるマスター。癒される。
「…ネギま9巻の15ページ目でエヴァンジェリンが飲んでたやつを頼む」
五月は料理関連ならほとんどの注文を受け入れてくれる。
さて、一気に飲むか、ぐいーーっと。
「10月だけで一体難解騙されましたか?学習能力あります?」
「……10月だけでもう120回は騙されてブラクラとか踏みまくった」
頭では分かっているのだが本能が…指が勝手にクリックを。
アキラのエロ画像キボンとか言って見ると意外と出てきたが、どれもこれも(ry
「うおーーーーーーーーーーーーーーーん」
あぁ情けない。

「きゃははははははははははははは。バッカじゃないの~」
「五月、そこの酔っ払いの柿崎を殴っていいか?」
「殴ってお客さんが来なくなったら、ツケ3倍増しですよ」
やめといた。

 

703 :マロン名無しさん  2006/10/29(日) 11:50:24 ID:???  
心機一転、という事であこゆなの別アプローチSSを投下します
かなりの長さになったので章ごとに分けてうpしますね


http://arakawa.tn.st/uploaders/zazie_chiu/src/up0046.txt
http://arakawa.tn.st/uploaders/zazie_chiu/src/up0047.txt
http://arakawa.tn.st/uploaders/zazie_chiu/src/up0048.txt
http://arakawa.tn.st/uploaders/zazie_chiu/src/up0049.txt


原作9巻からの流れです。かなりの量ですが、おヒマな方ドゾー

 

714 :マロン名無しさん  2006/10/29(日) 22:22:18 ID:???  
図書室

千雨「―で、ここに探してる本があるのか?」
ザジ「うん」
桜子「ほにゃらば、みんなで探しましょう~」
円「…」
こうやって見てるとただ仲のいい友達に見えるけど…
ザジさんも桜子も、長谷川のことが好きでいる。
でも桜子の思いは長谷川には届いてなくて、いつもザジしかいない。
それは桜子も承知している、ザジがいるのは知ってても長谷川が好きなんだってこと。
どれだけ真剣だってことが長谷川には伝わらない、分かろうとしない。

ザジ「千雨…」
千雨「おいおい、ここ図書室だぞ」
ザジ「大丈夫、誰も見てない…」
千雨「…」
二人がこっそりとキスをした。
桜子はその反対側の本棚を探しているけど気づかない。
円「…関係ないわ」
もしもそこにいるのがザジさんではなく桜子だったらどうなっていただろうか。
そして長谷川のポジションには私が…

円「バカらしい…」
余計なことを考えるから、また胃薬を飲む量が増えそうだ。



 

715 :マロン名無しさん  2006/10/29(日) 22:43:01 ID:???  
せつないねぇ。
716 :マロン名無しさん  2006/10/29(日) 22:55:37 ID:???  
  _
  ||      
  ||γ´ ̄ソζ⌒ヽ
  lノリ√ヽヾ)リ|
  トd| ゚ -゚ノl <います
  |(∩卯リ)
  || く/_l〉
  リ し'ノ

718 :マロン名無しさん  2006/10/29(日) 23:22:32 ID:???  
     _
   ,.'´  `ヽ
    i Lllノリリ)」〉 <<716
    | l ゚ ヮ゚ノ|  <ちゃうねん
   ノ⊂||卯リつ
    ーく/_|〉┘
      し'ノ
719 :マロン名無しさん  2006/10/30(月) 00:11:41 ID:???  
>>716 >>718
ワロスw

 

722 :真名の苦悩 38 密会  2006/10/30(月) 01:03:56 ID:???  
真名の苦悩 38 密会


1/3
それは部屋で銃器の手入れをしているときのことであった
ふと、ポケットが震えているのに気がつく
しばらくしてその震えは収まった。これは・・・メールか?

私のプライベートにメールしてくるものは少ない
イベント絡みなら双子、明石あたり。刹那と楓はプライベートには送ってくることはない
そして送ってくるのはもう一グループ、仔犬仲間のアキラかザジだ

私は少しだけ気になったので、携帯を取りだしてその画面を見る

”(◆_†)”

このマークはザジだ。ということはなにやら嬉しそうなイベントの予感がする
私は急いでそのメールの内容を確認した。そしてその内容は予想通りのものであった

from ザジ
件名 仔犬
本文 仔犬見つけた。お友達が欲しいらしい。アベルとカイン連れてきて欲しい
   名前はケラ、ケル、ケロ

ウホッ!!いいメール・・・ではなくて仔犬タイムのお誘いか
当然、私には断る理由はない。しかし気になる点が一点だけあった

追伸 アキラさんには連絡しちゃダメ

???果たしてこれは一体どういうことなのだろうか
仔犬に関しては・・・私たちに隠し事はないはずなのに
723 :真名の苦悩 38 密会  2006/10/30(月) 01:04:40 ID:???  
2/3
ここはザジから指定のあった場所、教会の秘密地下部分の螺旋階段下だ
中はうす暗く、なんとなく陰気な感じがする
しかしこんなところに仔犬なんているのであろうか?そんな不安を感じつつ、私は階段を下りた

階段の一番下、少しばかり広まったところにザジはいた
その姿を確認した私は、ザジの声をかける
真名 「来たぞ。ほら、アベルとカインも一緒だ」
私はそういって手に持ったバスケットをザジに見せる。ザジはそれを確認すると、こくりと頷いた
真名 「で、件の三匹はどこだ?はやくだっこしてあげたいのだが・・・」
私はうきうきしながらそう言うと、ザジは暗闇に包まれた通路の方に向かって口笛を吹いた
すると、向こうの暗闇の中から何かが近づいてくる気配がしてくる

きゅ~ん、きゅ~ん、きゅ~ん

それは心をくすぐるような甘えた鳴き声×3、仔犬好きならわかるであろうが、この声を聞いたら頬が緩まずにはいられない
私ははやる心を抑え、仔犬たちの登場を待った。そして・・・

真名 「ぬぬっ!!」

それは仔犬と言うには少しだけ大きかった。ザジの膝の高さくらいまでの大きさはあるだろう
私の方を見て、いや、私の持っているバスケットを見て少し嬉しそうにしっぽを振っている
ケラ、ケル、ケロと聞いているその三匹の仔犬。いや、一匹の子犬
明るいところに出てその全身がはっきりとしたとき、ザジがアキラを呼ばなかった理由がよくわかった

その仔犬、いや、ケルベロスの子供を見れば、いかなアキラとて失神してしまうかもしれない

私はゆっくりとバスケットを床に下ろすと、その蓋を開いた
すると勢いよく二匹の私の愛犬が飛び出して、そしてそのままケルベロスの子供の周りを走り始めたのだ
二匹とも嬉しそうだ
724 :真名の苦悩 38 密会  2006/10/30(月) 01:06:59 ID:???  
3/3
真名 「しかしケルベロスの子供とはな・・・どこで見つけたんだ?」
ザジは答えなかった。だがそれはいつものこと、ザジの不思議空間には関わらない方がいいと私の勘が告げている
しかしそれにしてもザジの奴、羨ましいことに獣使いの素質もあるらしい
ザジを嫌う動物はいない、それは人間にも当てはまる

真名 「さて・・・おいで?」
しばらくアベルたちと遊んでいたケルベロスの子供に、私は腕を広げて”おいで”をしてみた
するとそれに気がついたケルベロスの子供は、喜んで私の胸に飛び込んできた

わん、わん、わん!!

モンスターではあっても仔犬には違いない。その姿はとても愛らしいものだ
そしてケルベロスの子供は私にくっつくと、私の頬をぺろぺろをし始めたのだ。そう、三匹分のぺろぺろだ
真名 「ああっ・・・こら、そんなに舐めると・・・嬉しいじゃないか」
その姿を見つつ、私はどの子にぺろぺろのお返しをしようかと考えていた。そんなとき・・・

かぷ

???なんだろう、これ?腕に何か噛みついて・・・しっぽ?
勢いよくふりふりしていたしっぽが私の腕に絡みついている
ケルベロスのしっぽって確か・・・毒蛇じゃなかった・・・か・・・な?

薄れゆく意識の中、三匹のぺろぺろに変化が起き始めた
口の端から炎が出始めている。ああ・・・子供とはいえ・・・炎吐くん・・・だ


翌日、私は病室のベッドの上で目が覚めた。ザジがアキラを呼ばなかったのは怖がるからとかではなかったらしい
死ぬかも、って事だったのか・・・

 

728 :マロン名無しさん  2006/10/30(月) 02:24:17 ID:???  
応援

「えっ、明日の新体操の大会の応援に行けないの?」
「家の用事が急に入って…ごめんなさいまき絵」
曇り空の下校途中、新体操の大会を明日に控えたまき絵だったが、応援にいくはずだったあやかが急用で行けなくなり
膨れっ面になってしまった。

「ぶー。ひどいよー」
「本当にごめんなさい。朝倉さんに頼んで明日の大会を撮影してもらいますので…」
何とか機嫌を損ねないようにしているあやかだが、まき絵は膨れっ面のままだ。
「いやだもん、あやかがいないと」
「ですが…」
すると二人の仲に水を差すように突然の土砂降り。
まき絵もあやかも傘を用意してなく、会話を中断して寮まで全速力で帰らざるを得なかった。
寮に帰ってもびしょ濡れで、まき絵の部屋に入るや濡れた服を脱ぎ、ドライヤーを二本同時に全開で起動させる。
「それにしても、そんなに私がいないと試合に集中出来ないのですか?」
「う~ん。集中出来ないんじゃなくて…」
髪の毛を乾かしながらまき絵は少し恥ずかしそうに言った。
「演技やってる途中に『まき絵』って応援入るじゃん」
「はい」
「その中でも、あやかの『まき絵』って声が一番分かりやすく聞こえて、いつもよりなんかいいの」
みんなの応援の中でもあやかの声は一際目立つ。
それがまき絵にとっては、応援してくれていると言うことと見てくれているとはっきり分かるのだ。
「ふふふ、あなたの我侭には困りましたわね」
「ごめんね。どうしても行けないなら、今のうちにあやかの気持ちを頂戴」
目を閉じて口を突き出すまき絵、何を望んでいるのかは一目瞭然だ。
「…ふぅ」
あやかもやれやれと言った表情でため息をつくと、まき絵の肩をそっと抱く。

729 :マロン名無しさん  2006/10/30(月) 02:24:47 ID:???  
「まき絵、応援に行けなくてごめんなさい。でも私はまき絵が自分が持つ力を出し切れることを信じています。
 誰も見たことのない美しい演技を、見に行けない私に代わって多くの観客に見せてあげてください」
そう伝えてまき絵の唇にそっとキスをした。
その瞬間、まき絵は腕を背中に回して強く抱きしめる。
明日行けない分を、勝ってその時の祝福のキスの分もしっかりといただいた。

あやかから力を貰ったまき絵は、翌日の大会で最優秀賞を獲得。
そして、あやかにその報告をしたまき絵はまたもキスを強請ったとか。

 

733 :されど二人は蕾のままで・4  2006/10/30(月) 08:51:06 ID:???  
されど二人は蕾のままで・4

1/5

「―――マジでやるの? 結構ハードだよ?」
 美空の問い掛けに、夏美は神妙な面持ちで頷いた。
 まだ早朝。空は薄暗く、少し肌寒い。やる気充分といった様子で柔軟体操をする夏美に、
美空はやれやれといった様子で苦笑した。
「じゃあ、手加減しないから。村上は自分のペースでついてきてよ」
「うんっ!」
 力強い返事に、美空はくすりと笑って走り出した。夏美もその後に続く。
 人気の無い麻帆良市内を、二人の少女が走る。陸上部である美空の走りはさすがにハイピッチである。
対して夏美の方は必死で美空の背中を追っていた。
 はあっ、はあっ、と白い息が弾む。運動が得意な方ではない夏美は、それでも懸命に追い縋る。
まだまだ先は長い。女子寮から世界樹までの距離を往復するのだ。
「村上、だいじょーぶ?」
「う、うん……先に…行っちゃって……」
 けろりとした表情で様子を窺う美空に、夏美はなんとか笑顔で答えた。
「ムリしちゃダメだよ! 自分のペースで完走することが大事なんだからっ!」
 そう忠告し、美空は更に加速していく。あはは、と夏美は苦笑し、次第に遠ざかる美空の背中を眺めていた。
恐らく序盤は夏美の為にペースを落としていたのだろう。その後ろ姿はみるみる内に見えなくなった。
(やっぱり美空ちゃんは凄いよね……。あんなに飛ばしても平気みたい)
 自分が求めている能力。それを目の当たりにした夏美は、羨むように息を吐いた―――

 結局、美空から遅れること十分。すっかり疲れ果てた様子で、夏美は寮に戻ってきた。
「お疲れ~。身体冷やさないようにね~」
 がっくりと腰を下ろし、肩で息をする夏美に、美空はタオルを差し出す。
「まあ、毎朝コレ続けてたら持久力つくよ」
 夏美は返事することもままならない様子で、小さく頷く。
734 :されど二人は蕾のままで・4  2006/10/30(月) 08:51:53 ID:???  
2/5

 と、そこへ―――
「あーっ! 美空が夏美ちゃんをいぢめてる~っ!」
 見当違いの叫び声と共に、まき絵がやって来たのだ。おいおい、と美空はジト目でバカピンクを見つめる。
「人聞きの悪いコトゆーなっての。いぢめてんじゃなくて、鍛えてるんだってば!」
「はれっ? そーなの?」
「はあっ、はあっ……、そう…だよ……」
 未だに呼吸の整わない夏美は、それでも懸命に答える。美空は苦笑しながら事情を説明した。
「何でも次の公演で演る役がかーなーり疲れるんだってさ。動き回りながら長台詞を言わなきゃなんないんだと」
「ふーん。それで美空と一緒にランニングしてたんだ」
「ま、私はジョギングだけどね♪」
 美空の軽い一言に、夏美は目眩を覚えた。あれでジョギング程度というのなら、
美空の本気はどこまで速いのだろうか。短距離ならともかく、長距離走でもここまで実力差があるなんて―――
 こっそりと溜息をつく夏美。しかし次の瞬間、沈み掛けた彼女の心境はまき絵の一言によって消し飛んだ。

「ねえねえ、ランニングとジョギングってどう違うんだっけ?」

 ずるっ!
 やや大袈裟なリアクションで美空がずっこける。夏美の目も点になってしまった。
「ランニングは普通に走る事で、ジュギングってのは疲れない程度に流すモンでしょーが!
アンタも一応は運動部だよねっ! それくらい覚えててよまき絵ちゃんよー」
 思わず美空はがくんがくんとまき絵の肩を揺さぶる。けれど当の本人は平然とした表情で、
「あははっ、そーなんだ♪」
 と、お気楽な返事をする始末である。これには夏美もくすくすと笑うのであった。
「じゃあさ、私も明日から付き合おっか?」
 まき絵の申し出に、夏美は思わず美空の顔を見た。
「いいんでない? まき絵が横に付いててくれたら安心だし」
「おっけー! 明日から頑張ろうね、夏美ちゃん!」
 まき絵の元気一杯の笑顔に、夏美もまた笑顔で頷いた。
735 :されど二人は蕾のままで・4  2006/10/30(月) 08:52:42 ID:???  
3/5

 その日の午後―――
「あーらら。やっぱり撃沈しちゃったか……」
 授業中に居眠りをしてしまった夏美を、美空はにやにやと観察していた。このままでは鬼の新田に発見されるのも
時間の問題であったが、いたずら好きの美空がわざわざ起こす訳がない。
 程無くして新田のカミナリが炸裂。クラスメイトがくすくす笑う中で、美空はぽつりと呟くのであった。
「―――ま、これも修行のウチだからね、なっちゃん♪」
 そう言いつつも、美空はこっそりとある二人にメールを送信した―――

 翌日。まき絵を含めた三人で早朝トレーニングが始まった。夏美のペースは昨日より遅くなっている。
どうやら筋肉痛が残ってしまったらしい。それでも夏美は一所懸命に走っていた。
「夏美ちゃん、もう少しだよっ!」
 隣で並走するまき絵の激励に、夏美は辛そうな顔を微かに下げる。そして、美空の待つ寮へと帰還した。
 しかし、夏美を待っていたのは美空だけでは無かったのだ。一人はぱあっ、と破顔して夏美に駆け寄り、
もう一人は穏やかな笑顔でその光景を眺めていた。
「夏美さん、お疲れさまです!」
 聡美はそっと夏美にタオルを掛け、特製のスポーツドリンクを差し出した。
「ハ、ハカセ……?」
 驚いた表情で、夏美は懸命に呟く。その額からは玉のような汗を滴らせ、昨日と同様に身体は鉛のように重い。
けれども夏美は聡美の差し入れをゆっくりと受け取った。そして、呼吸を整えながら口にする。
「美味しい……」
 ゆっくりと全身に力が漲ってくる感覚。それは、聡美の愛情が沁み込むようで、
「ありがと、ハカセ」
 夏美は満面に笑みを浮かべながら感謝の言葉を告げたのであった。
「えへへ、カッコ悪いトコ見せちゃったなあ……」
 幾分、落ち着きを取り戻した夏美が恥ずかしそうに呟く。聡美はそっと目を閉じて、首を横に振った。
そして、夏美の華奢な身体を抱きしめる。
「カッコ悪いなんて思いませんよ……。夏美さんは素敵です……」
 聡美の返事に、まき絵も美空もうんうん頷いている。そして、もう一人の少女も……。
736 :されど二人は蕾のままで・4  2006/10/30(月) 08:53:19 ID:???  
4/5

「ほな、夏美ちゃんこっちおいで~。ウチがマッサージしたるから!」
 そう言ったのは亜子であった。聡美はゆっくりと夏美の身体を解放し、背中を押す。
「そ、そこまでやらなくてもいいよ亜子ちゃん」
「アカンて。運動の後はちゃんとケアしとかな!」
 恐縮する夏美に、亜子はお構いなしといった様子で夏美を座らせた。そして、ぱんぱんに張った夏美の足を
優しくマッサージする。
「……美空だよね? 二人に教えたのは」
 夏美の指摘に、美空はそ知らぬ顔をするばかり。まき絵ではここまで気が回らないであろう。
となると、恋人に敏腕マネージャーを手配するなんて芸当をしでかしたのは、この破戒シスターしかいない。
「さあて、ね♪」
 美空の言い草に、夏美はくすりと笑った。そして、
「みんなありがと……。美空にまきちゃん、ハカセ、亜子ちゃんまで……」
 そっと顔を伏せ、夏美は消え入るような声で囁いた。その肩が、微かに震えている。
「ま、なっちゃんは頑張り屋だからね~♪」
と、美空がぶっきらぼうに答え、
「うんうんっ!」
まき絵は元気一杯に頷き、
「今度の舞台、みんなで観に行くから、頑張ってや!」
亜子が激励し、
「皆さん、夏美さんがどれだけ頑張ってるか見てますからー。だから応援してるんですよー。
夏美さんは、私の自慢の恋人です!」
 最後に聡美は穏やかな口調で語り掛ける。

「あり…が、と……」

 そして、夏美の小さな身体は、ますます小刻みに震えるのであった―――
737 :されど二人は蕾のままで・4  2006/10/30(月) 08:54:10 ID:???  
5/5

 それから一週間後。
 夏美は徐々にスタミナが付いてきたのか、まき絵とおしゃべりしながら走れるようになっていた。
この日は美空も二人のペースに合わせて走っている。とはいえ、美空は初日と同じペースで流していた。
これはひとえに夏美の成長を表している事実であった。
「―――しっかし、なっちゃんも隠れた逸材だったのかもね。元々演劇で肺活量は鍛えてあるから、かな?」
「あははっ。なんなら陸上部も掛け持ちしてみる?」
 美空とまき絵の軽口に、夏美は軽く息を弾ませながらぺろりと舌を出す。
「私そこまで器用じゃないよ~。演劇部だけで手一杯だもん」
 そして、三人で笑った。

「ところで美空……」
「ん?」
「なっちゃん、てのはちょっと……。ジュースじゃないんだし……」 
 夏美は困った表情で呟く。
「やー、毎朝一緒に走るのに名字で呼ぶのはどうかなって思ってさー」
「まきちゃんみたいにフツーにちゃん付けでいいよ~」
「んじゃ、なっちは?」
「それじゃ某アイドルと一緒だからやめて~っ!」
 夏美の悲鳴に、美空とまき絵はくすくすと笑うばかり。
「いいと思うんだけどな~。まき絵さん、そのあたりどーよ?」
「うんうんっ! 私も今度からなっち、って呼ぼっかな~?」
「やーめーてええぇぇ~~~っ!!!」
 まだ薄暗い麻帆良市内に、夏美の悲鳴が木霊した―――

(おしまい)

 

748 :マロン名無しさん  2006/10/30(月) 18:05:08 ID:???  
君をもっと知りたい。

今日も一段と研究内容は進んだ。
カシオペアの開発や茶々丸のグレードアップ対策など、天才はやることがいっぱいなのだ。
「それじゃあお先に」
「分かったヨ」
聡美の場合、研究所を一歩出れば夏美が迎えに来てくれている。
仲良く会話をして、笑って、手を繋いで帰る。
窓の外ではそんな微笑ましいことがあるのに、超はそれをただ眺めているだけだった。
「…」
何も愛さない、何も失わない、何も知ろうともしない。
ならば何故自分はここにいる。


パソコン部の許可を取って部屋の二人の生徒。
面倒くさそうにしてパソコンのキーボードを叩いて何かを調べている千雨、そして画面をを眺めるハルナ。
何かを必死に探しているが画面から出たのはERRORの文字。
「だめだ、何度やっても同じ」
呆れてた表情でパソコンのエラー画面からそっぽを向く千雨。
「もうこれ以上は無理なの?」
「無理無理。学校のデータベースも住基ネットも進入したけど、生年月日と血液型とかの基本的なデータ意外はすべて不明だ」
ハッキングは得意とはいえ、他人に頼まれてやるのはどうも気が進まない。
適当なことを言って千雨は先に帰ってしまった。もちろん自分がハックした証拠はすべて消してだ。

考えればおかしな話だ。
ごく普通にクラスメイトの情報が知りたいだけなのに、これほど固執するなんて。
その画面に映し出された超の写真。考えれば考えるほど不可解に疑問は増えていく。
秘密を一つでも掴むとするりと逃げられ、逆にこっちのことを暴かれているような感覚。
メガネを外して椅子に深く腰掛けるハルナ。
「なーにやってるんだろうね、私って」
749 :マロン名無しさん  2006/10/30(月) 18:05:39 ID:???  
寮に帰っても気分はもやもやとしたまま。外は真っ暗で自分の今の気分を表しているようだ、
「最初はちょっと気になる程度だったんだけどなぁ~」
いつから本気になったのだろうか。
気分を変えようと夕映かのどかに顔を見せようと部屋を出てみた時だった。
「あれ?」
そこに少し困った表情の超が立っていたのだ。
それは偶然なのか願っていたのか、それは本人たちにも分からない。


「…私には理解できないネ」
布団の中で超鈴音は愚痴をこぼすように言った。
「えーいい話じゃん。特にラスト」
ベッドでほんの少し涙を流していたハルナはDVDを取り出した。
そもそもの原因は、超が寮の鍵を研究所に置いてきてしまったことだった。
研究に明け暮れていたためすでに夜も更けており、取りに戻るのは絶望的だった。
そこに偶然通りかかったハルナに今日一日だけ泊めてほしいと言った。
ハルナは快く承諾。そこまではよかったがハルナが借りてきたラブロマンスのDVDを永遠と見さされてうんざりしていた。
「大体そんなものはフィクションネ。そう都合よく話が進むはずがないヨ」
話を真っ向から否定する超だが、ハルナはそうは思っていない。
「それだったら千雨ちゃんとザジちゃんはどうなの」
「あの二人は想定外ヨ」
「もー、ちゃおりんってば夢がないなぁ」
天才と呼ばれ、葉加瀬と共に日夜研究に明け暮れる超。理論上から裏づけされた結論を持ってくるその頭脳はまさに完璧超人。
弱点もなければナポレオンの辞書のように不可能と言う文字もない。
ハルナはそんな超に少しは科学では理解不能なことを教えたかった。
それが人と人との愛。―と言ってもハルナの場合は相当偏った知識になってしまったが。
750 :マロン名無しさん  2006/10/30(月) 18:06:10 ID:???  

「愛は他にもいろんな形があるのよ。こーんなのとか」
そう言って自分が描いたばかりのBL同人誌の原稿を渡す。
「こんなもの…よく描けるネ」
さすがの超もこの話題にはもう飽き飽ききていて早く寝てしまおうと思っていた。
「もーつれないなぁちゃおりん。ちゃおりんもこういうこと体験したら少しは世界観変わるかもよ?」
「そんなのいらないヨ」
だがハルナは超の手を取り出す。
「つれないなー、大体こういう展開だとこうやって手を掴んでね」
超が気づいたときには遅かった。
「離セーーーーーーーーーーーー!!」
ハルナは暴走モードに入り超を押し倒す、超の目にハルナの顔がアップで映る。
(ちょっ…顔が近すぎ…)
「キスって未体験?もし初めてだったらごめんね」
そうやって呟き、超の唇を思いっきり奪った。
「ん…ちゅ……んんっ…」
初めてのことに驚き息が出来ない超。
こんなハルナを見た事ない。慌てふためきどうすればいいのか分からなくなる。
逆にキスだけで慌てふためく超を見て驚くハルナ。
今の今まで超のことを何も知らない、『知っている』のしの字も踏ませてもらえない。
誰も愛そうともせずに生きていく超を放っておけなかったのかもしれない。
もしもこの後の行為が初めてで、そして相手が自分だったら。
そんなこと想像もしていなかった、どんな行動に出るか分からない。きっとどちらも分からない。

「~~~っ!」
口を手で隠すようにして超はハルナの顔を睨んだ。
奪われることを初めて知った。組み伏せられる屈辱。
751 :マロン名無しさん  2006/10/30(月) 18:06:41 ID:???  
「ごめん。ちょっと調子に乗りすぎた。本当にごめん」
ハルナは俯き、布団を取り出すと超から離れた場所に寝転がる。
「もう何もしないから…嫌ならハカセに頼んでそっちに移動して」
顔を伏せて寝ようとするハルナの体を、超はそっと掴む。
「ちゃおりん?」
「…大体、ハルナさんの部屋に泊めてもらうように言ったのはこの私ヨ」
超は何をしても満たされない自分を、自分を調べているハルナに照らし合わせていたのかもしれない。
本当はみんなから愛されたい。誰かから愛されて欲しい。
そんな感情が心のどこかにあったのだろう。自分のためにそれに向かって嘘をついて。
誰かを愛するというのはこういう気持ちなのだろう。
「キスの味は…悪くなかったヨ」
その言葉にハルナは何かに満たされた感じで笑った。


 

756 :リクカプ劇場  2006/10/31(火) 17:41:06 ID:???  
リクカプ劇場
続・アキラ×ザジ編:不器用な幸せ

「ザ、ザジさん?」
あの日以来、ザジはアキラにべったりするようになった。
さすがに目立つし恥ずかしいため、アキラはザジを遠ざけてしまう。
「…」
何かを訴える顔と身振り手振りの素振りで示す思考の端末を読み取っていくアキラ。
思えばザジの声をまともに聞いたことがない。
会話らしい会話もなく、いつも身振り手振りで示される思考。
その顔ですらメイクをして素顔でもない。
だがそこから分かることは、ザジはアキラを気に入っている、好意を抱いているということだ。

「…」
困った顔をするザジだが、それでも一言も喋ろうともしない。
どうもアキラの困惑した顔をしているため『大丈夫?』と伝えているような顔をしていた。
自分も無口な方だから何となくザジの意思表示が伝わるような感じがした。
これを以心伝心と言うのだろうか。
またアキラの胸に抱きついて好意を見せるが、ザジから何かを見せてもらったことはない。

「ザジさん」
アキラは不器用にザジの顔を見て言った。
「私が好きだったら…素顔を見せて」
その言葉を聞いてザジはどこかに走っていってしまった。
その場にいきなり一人取り残されたアキラはその場でどうすればいいか分からず、途方に暮れてしまう。
素顔を見られるのが嫌だったのだろうか。そうだとしたら悪いことをしたなと思った。
だけど心のどこかに素顔くらいという気持ちも混じっている。
何だか泣きそうだ。何だろう、この嫉妬にも似た感情は。
どうしようかと悩んでいたらザジが大急ぎで帰ってきた。

757 :リクカプ劇場  2006/10/31(火) 17:42:12 ID:???  
トイレで顔を洗ってきたのか、顔をタオルで吹きながらアキラの目の前にやってくる。
「―…?」
タオルをどけると、そこにはメイクも何もしていない素のザジの褐色の肌があらわになる。
「…」
必死になっているザジの顔、とても真剣だ。
そんな顔をしているということは、そこまで自分を好きだということだろう。
無口でも伝わることは伝わるけど、それだけでは伝わらないものがあるから…
「ザジさん…」
「…」

ついザジの声が聞きたくなってしまう。
「ありがとう、それじゃあ先に帰るね」
そうやってついつい意地悪してしまう自分が憎たらしく思えてしまった。
「――っ」
ザジが急いでアキラの手を掴んで止める。
「――――。好き…だよ……アキラさん」
言えた。今の気持ちを伝えられた。
やっと聞けたその言葉にアキラもあまり見せない笑顔で微笑んでしまう。
「遅いよ。…でも、ありがと」

これからも二人の不器用な二人三脚は続きそうだ。

 

763 :マロン名無しさん  2006/10/31(火) 19:59:24 ID:???  
美空とココネの場合

「トリック・オア・トリート!」
教会で掃除をしていたココネに声をかけ、ギブミー菓子!と言った感じに手を差し出す。
誰であろう、麻帆良の生んだナマケモノ、不良シスター美空である。
「……ミソラは普通あげる方」
ココネが冷たい視線を返してくる。
しかし美空は慌てない。伊達にシャークティの小言を聞き流す図太さを持ってないのだ。
「細かい事は気にしない!で、お菓子ない?」
「ナイ。あるのは子供たちにあげる分だけ」
「じゃあそれ貰うね」
「ダメ」
もはや冷たい視線を通り越してココネは呆れている。
仕方なく美空は諦めた。
子供たちにあげる分のお菓子は。
「ココネ何か持ってない?何でもいいからさ」
「持ってナイ。持っててもミソラにあげるのなんてナイ」
その言葉にがっくりと肩を落とす美空。
今度こそ本当に諦めようとして、ふと何かを思いついたのかニヤリと笑った。
「ココネ、本当に持ってないの?」
「ナイ」
「嘘はよくないよー。ほら、バンザイしてみて?」
その言葉に不思議そうな顔をしながらも、ココネは言われた通りにバンザイする。
すると美空はココネのシスター服に手を潜り込ませ、
「ほらここにちっちゃいサクランボが二つもッ!?」
最後まで言葉を言う事なく、ココネのロケット頭突きが炸裂した。
764 :マロン名無しさん  2006/10/31(火) 20:00:05 ID:???  
千雨とザジの場合

「Trick or treat」
流暢な発音を背中で聞き、千雨は一旦パソコンの作業を中断した。
「ザジ、どうした?」
「……今日はハロウィン」
「はぁ」
「……Trick or treat」
「あぁ、菓子が欲しいのか」
やっと言いたい事が伝わり、部屋の中を探し出す。
程なくお菓子は見つかり、千雨はザジへ投げ渡した。
「ほらよ」
「…………」
ザジは無言だった。
いや、無言ではあるが視線で雄弁に語ってくる。
お煎餅はお菓子じゃない。
そう言ってる気がする。
「今部屋には煎餅しかないんだ、我慢しろ」
「…………」
「煎餅も旨いぞ」
「…………」
「…………」
「…………」
「……コンビニに買いに行くか」
「♪」
765 :マロン名無しさん  2006/10/31(火) 20:00:44 ID:???  
木乃香と刹那の場合

「This is Halloween♪This is Halloween♪」
「…………」
木乃香が陽気に歌う。
その隣では、なにやら難しげな表情の刹那。
正反対の顔をした二人がハロウィン仕様の街を歩いていた。
「せっちゃん、どうしたん?黙り込んで」
「いえ……。西洋の行事をどうして日本でやるのかが気になって」
「さぁ?楽しいからえーやん」
木乃香はあっさりと言い放つ。
そして、それでいいのかと考え込む刹那に、笑みを浮かべながら言った。
「せっちゃん、ハロウィンやなぁ」
「そうですねぇ」
「だからせっちゃん、トリック・オア・トリート!」
「え」
その言葉を聞いて慌ててポケットを探り出す。
しかし普段から菓子なんて食べない刹那、当然持っているはずがない。
「……すいませんお嬢様、今はちょっと持ってないです」
「それじゃあ仕方あらへんなー」
「あ、あの、近くの店で買ってきましょうか?」
「いやえぇよ。無いならトリックの方をするから」
そう言うと木乃香は少しだけ背伸びをし、刹那とキスをした。
「──な、なななな、何するんですか!こ、こんな街中で……!」
「そうじゃないとイタズラにならへんやろ?お菓子持ってないせっちゃんが悪いんやよ」
「わ、私が悪いんですか?……しかし、それにしたって街中では節度を持ってですね」
「うーん、じゃあ寮に帰ろっか。そこでイタズラすればえぇやろ?」
「え?あ、はい、それならば……」

イタズラされる事自体が問題なのに刹那が気付いたのは、散々木乃香にイタズラされてからだった。

 

771 :ねこの時間1(1)  2006/11/01(水) 01:10:44 ID:???  
 わたしはときどき猫になる。
 何かが、わたしを猫にする。
 それは突然で、曖昧な時間。
 猫になったわたしは、自分に気付けなくなる。
 でも、猫になったわたしは、とても自分になる。

「ゆーな、何してるん?」
 赤い瞳の女の子がわたしに声をかける。わたしはこの女の子を知っている。
わたしはこの女の子を見つめたまま、玄関のドアを何度かひっかいた。
「そっか、外に出たいんやな」
 わたしは頷く。女の子は笑顔で扉を開く。
「夕飯の時間までには、帰ってくるんやで」
 部屋から出たわたしに女の子は微笑を向ける。わたしは、瞬きを返した。

 外の空気は爽やかで、自由の香りがした。果てしない青空に乳白色のあぶくが浮かんでいる。
彼らも自由だ。閉じ込めておくことのできない自由を愛でる仲間だ。
 太陽に背を向けて、わたしは歩道を気ままに進んだ。足元に伸びる自分の影が、
滑らかに地面を這っている。ふと、その影から目を離せば、少し歩いた先に不思議な
少女がいた。わたしは彼女を知っている。彼女はいつも動物の匂いがした。
「……」
 少女はいつも”わたしたちの言葉”で語った。
 彼女はわたしを安心させてくれる。わたしは彼女に近づく。
「……」
 少女は瞬きを返してくれた。これでわたしは、あなたに甘えることができる。
「にゃ?」
 少女が頷く。温かい陽射しの下、あくびが時を埋めていく。
わたしは彼女を必要としているし、彼女もそれを許してくれている。
わたしたちは、ほっとする仲間なのだ。

772 :ねこの時間1(2)  2006/11/01(水) 01:12:36 ID:???  
 褐色の少女に別れを告げて、わたしは更に散歩を続けた。
日光がさっきよりも長い影をつくるようになっている。
日向ぼっこは十分したが、また後で太陽が恋しくなるかもしれない。
そのときは、明日が待ち遠しくなる。こうして、わたしは昼を探す。
目が光を伴って、暗がりを覗かせてくれる。でも、今はまだ明日を待たなくていい。
だから、わたしの瞳はあの真昼の月のように、控えめな影を浮かべている。
今は、まだ今日だから。
「にゃあ」
 交差点の向こう側に別の猫がいた。その猫は塀の脇に体を横たえ、目前を
過ぎようとしたわたしを見つめている。
曇り空のような縞模様が、影からむくりと身を起こしていた。猫が言った。
「にゃあ」
 わたしは警戒する。その猫は、わたしの知らない猫で、
だからなのか、言葉が通じなかった。
あの褐色の少女なら話せたかもしれないが、ここに少女はいなかった。

773 :ねこの時間1(3)  2006/11/01(水) 01:14:18 ID:???  
「にゃああ」
 明らかに、その猫はわたしを不快に思っているようだった。不機嫌に髭が散り、
わずかに毛が立ち始めている。わたしは怯えながら、それでも相手に対抗した。
「フゥーーー」
 頬に息を溜めて、わたしは相手を睨みつける。
それを見て、相手は更にわたしを威嚇してきた。
「にゃあああ!」
 次の瞬間には、相手は完全に立ち上がっていた。
のっそりとした歩き方で、こっちに向かってくる。
ゆっくりと、どっしりと、怯えることなく、わたしを睨んでいる。
「フ……フゥー」
「にゃああ!」
 わたしは怖くなった。限界だった。でも、逃げ切れなかったらどうしよう。
なんで喧嘩を売ったんだろう。怖い猫に会ったら、
すまなそうに通り過ぎると決めていたじゃないか。でも、今は足がすくんで動けない。
わたしは逃げれない。
「うにゃあああああ!!」
 猫が飛び掛ってきた。その影は空中に跳躍し、わたしに諦めを抱かせた。
思わず目を閉じる。痛くしないで、お願いだから、
痛くしないで。そう思い続けながら、いつまでたっても訪れない苦痛に気付いて、
瞼を上げた。

774 :ねこの時間1(4)  2006/11/01(水) 01:16:22 ID:???  
「ケンカはいけません」
 目の前で、新緑の髪が風になびいていた。気配をまるで感じさせない人間が、
わたしの前にしゃがんでいた。その人間はわたしに微笑みかけた。
さっきの怖い猫は、人間の手のなかで猫撫で声をあげている。もう怖くない。
その人間も、わたしは知っていた。褐色の少女と同じくらい、この人間は
わたしを安心させてくれる存在だ。
 わたしはその人間に近寄った。
「いいですよ、甘えて」
 人間はそう答えた。すり寄って触れたその人間の肌は、冷たいのに温かかった。
わたしはその人間が大好きだった。
「にゃあ」
「はい。ずっと、そうしててもいいですよ。
夕方まで、マスターは自由時間をくださいましたから」
 わたしはもっと、その人間にからだをなすり付けた。

 今日が過ぎるのはとても早い。夜風が髭を撫でつつ過ぎていく。
もう辺りは暗くなっている。街灯が点々と続いている。
街灯はわたしにとって不必要なものだ。わたしは満月を持っているから。
そのふたつの満月は動く何者かを待ち構えている。
その茂みの影で、細々と蠢く何かを待っている。
 月明かりに照らされた斑模様の夜空が、時の過ぎる早さも忘れさせた。
わたしは自由だ。わたしも自由を愛する仲間だ。

775 :ねこの時間1(5)  2006/11/01(水) 01:18:18 ID:???  
 私が玄関のベルを鳴らすと、ドタドタ音を立てながら、まき絵が鍵を開けてくれた。
「ゆーな! 今、何時だと思ってるの!? もう夕飯が冷めちゃったよぅ!」
 雪崩のように溢れ出た苦情に、私は苦笑を返す。
「いやぁ、ゴメンゴメン。気付いたら、こんな時間になっちゃっててさ」
 私は素直に謝罪し、ふくれっ面のまき絵を可愛いと思う。
部屋に入ると、アキラと亜子が私の座る席を教えてくれた。
私たちは夕飯を四人で食べるのだ。準備をしてくれたのは他の三人だけど……。
「……あれ?」
「どうしたの、ゆーな?」
「いや、何かがポケットの中に……」
 私は中から、毛むくじゃらの生温かいものを取り出した。
……ゲッ!? これ、ネズミ!?!?
『きゃーーーー!』
 まき絵と亜子の絶叫。その脇で、アキラが真剣な表情のまま言った。
「ねぇ、ゆーな。昼間、何してたの?」
 ごめん。まったく覚えてないんだよね……。

【おしまい】

 

778 :真名ちゃんもっこり日記125  2006/11/01(水) 16:52:26 ID:???  
真名ちゃんもっこり日記125

その日最後の授業は自習だった。
こういう場合は自分のやることに没頭できる、そこら辺に教科書出してやっているふりをしている。
それにしても個性豊かな集団だから、自習風景も様々だ。

まず明石。机の上で丸まって寝ている。
昼寝なんだろうがとっても目立っている。ときどき寝返りを打つその姿には思わず鼻血が…

那波は勝手に植木鉢を持ってきて長ネギを栽培していた。
これは危険だ、後で枯葉剤を撒いておこう。

茶々●はエヴァンジェリンが風邪気味なのを知っていて放置プレイだ。
何を言ってきてもシカト。『おかゆ持って来い』と言えばゴキブリ入りのおかゆを出す始末…

ゴキブリで思い出した、マンガを描いている方のゴキブリは秋の地方コミケに出す原稿を今描いている。
しかも直前で2冊増やしたことで手間が増え、宮崎と綾瀬を巻き込んでいる。

そして教室の真ん中編でモザイク全開のプレイをしているのが神楽坂と雪広だ。
こいつらには羞恥心というものがないのか?
とか言ってるがここで雪広と神楽坂のパンツゲットだぜ!

アキラと刹那と古菲に明石と(ryでオールコンプリート目指して頑張ろう。
戦利品は頭にかぶっておこう。
―ん?どうしたアキラ。
「…真名。恥ずかしいからやめて」

 

779 :マロン名無しさん  2006/11/01(水) 17:40:00 ID:???  
乗り遅れたハロウィンネタ

きんちゃ「ちう様ちう様~。トリック・オア・トリートです」
千雨(そうか、今日はハロウィンか)「ほらよ」ノシ飴玉
はんぺ「ちう様~トリック・オア・トリートです」
千雨ノシチョコ
こんにゃ「ちう様~(ry」
千雨ノシ干しイモ


ちくわふ「だ゛いこはなにをもらった?」
だ゛いこ「だ゛いこは、ちう様よりカリントウをいただきました」
??「ひぇ~たすけて~!」


??「あうぅ。歯が痛いですぅ」
明日菜「あんなにたくさん食べるから虫歯になるのよ!」
??「だってせっかく千雨さんがくれたから
   その日のうちに食べなくちゃ悪いとおもったんですぅ」


しらたき「ねき゛~大丈夫か~」
ねき゛「たすけて~つぶれる~」


明日菜「まったく!本当にガキなんだから」
ネギ「あうぅ」


千雨から貰ったお菓子でつぶれそうなねき゛と、虫歯に悩まされるネギであった。

 

781 :亜子 ナンパたゆん  2006/11/02(木) 00:56:05 ID:???  
亜子 ナンパたゆん


亜子 「あの~すいません。たゆらせてもらえませんか?」
突然かけられた声に、刀子はとまどいもせずゆっくりと振り返った
亜子 「おおお!!!べっぴんさんや。こらたゆらなアカンな」
刀子が振り返ると視線の先には、知り合いの少女とおそらくはその友人の少女がいた

刀子 「???たゆ?なんですかそれは?」
聞き慣れない言葉に刀子は不思議そうな顔をして少女に聞き返す
裕奈 「だ、ダメだって亜子!!!ご免なさい刀子さん、この子ちょっとおつむが弱いから・・・」
親友の突拍子もない行動を裕奈は止めようとした
亜子 「誰がアホの子やっちゅうねん!!!って、ゆーな知り合いなん?」
裕奈 「ちょっとね。さぁ、本当にアホの子に見られる前にいくよ」

刀子 「裕奈さん、たゆとはなんなのですか?」
裕奈 「あ、気にしないでくだ・・」
と、ここで親友の隙を突いて亜子は突撃を開始する
亜子 「たゆんとはなぁ・・・こういうことや!!!」

武道の心得もあるはずの刀子が動けなかった。亜子の動きはその刀子の想像を上回っていたからである
亜子 「たゆたゆたゆたゆ・・・たゆ?」
亜子は刀子の胸を正面から掴み、素早く上下左右に掌を動かして乳房を弄んだ。だがしばらくしてその動きが緩くなりやがて止まった
そして亜子はぼそりとつぶやく
亜子 「・・・張りがあらへん」

刀子 「張りなんて・・・張りなんて・・・私だってもう15歳若かったら・・・うわぁぁぁぁん!!!」

そういって泣きながら走り去ってゆく刀子。その姿を見た亜子はこうつぶやいた
亜子 「・・・可愛ええな。後は張りだけなんやけどな」

 

790 :マロン名無しさん  2006/11/02(木) 22:14:21 ID:???  
意外と恋人に対して聞いてはいけない言葉No.1


今では名物となった明日菜vsあやかの喧嘩。
毎日懲りずに言い争い、殴り合い。
それでいて喧嘩が終わると保健室に行くのだが、いつも一緒に行くなのだ。
そしてなかなか帰ってこない。
それも授業が終わって放課後になってもだ。

誰も入ってこない保健室、のはずだが一つだけカーテンで見えない上にギシギシと軋むベッドが存在する。
「は…う…ひぃん………ちょっ、と…いいんちょ…やめ…」
息は上がりもう耐え切れないと目で訴える明日菜だが、あやかはお構いなしだ。
「そうやって腰をゆすっているのは明日菜さんの方ですわよ」
「でも…あぁぁぁっ!」
今ではすっかりこの調子なのだ。
明日菜の体に寄り添うように寝ているあやかは、ぐっすり眠っていた。
一方の明日菜はというとあやかの抱き枕状態で疲れているというのに全く動けなかった。
寝返りもうてずに抱きつかれているので、関節は痛いしあきらかに疲労が溜まる一方。
「ちょっと、体痛いからどいてよ」
「もう少しいいではありませんか」
明日菜の体に顔を埋めて離さない様にするあやか。
すると床に散らばっている服から携帯を取り出して時間を確認する明日菜。
「あー!?もうこんな時間!」
明日菜はあやかを引き剥がすようにしてベッドから飛び起きて下着と制服を急いで着込む。
「アスナさん、どうされました!?」
「バイトよ。あと少し寝過ごしてたら完全に遅刻よ!」
大慌ての明日菜とは対照的にあやかは少しうんざりとした表情だ。
事あるごとにバイトと言って逃げている明日菜。それ以上されれば腰を壊してバイトどころではなくなるからだ。
791 :マロン名無しさん  2006/11/02(木) 22:14:52 ID:???  
「…アスナさん。私とバイトとどちらが大切ですか?」
やや怒り気味に言うあやか。

「…」
服装を着込んだ明日菜はじっとあやかを見つめてそっと近寄る。
普通なら殴るなり怒鳴るなりする明日菜が、いつになく無言で近寄るその様に違和感を感じるあやか。
だが何をするとか構えていたあやかを掴むとそのままキスをした。
「…私、どっちも手放す気はないよ」
そうやって窓から鞄を持って飛び出して行った明日菜。だがやはり腰が響いて痛いのか、走りながら腰を抑えている。
だがその速度は下手な陸上選手よりは遥かに速い。
「…」
その姿を見送ったあやかはベッドの毛布をどけて服をゆっくりと着込む。
「ふぅ」
どちらも独占欲が強すぎて困りものだ。

 

793 :和美 ちょっと質問  2006/11/03(金) 00:41:59 ID:???  
和美 ちょっと質問


和美 「槇原敬之といえば?」
一同 「世界に一つだけの花」
千鶴 「どんなときも」

和美 「音楽再生機器といえば?」
一同 「MP3プレイヤー」
千鶴 「蓄音機」

和美 「ヨーヨー?」
一同 「ハイパーヨーヨー」
千鶴 「スケバン刑事」

和美 「ガン●ム?」
一同 「SEED」
千鶴 「キミは生き残れるか?」

和美 「キン肉マン?」
一同 「二世」
千鶴 「キン消し」

和美 「携帯用ゲーム機は?」
一同 「PSP」
千鶴 「ゲームウオッチ」

一同 「・・・」
千鶴 「あらあらあら・・・」


796 :長谷川ちう  2006/11/03(金) 03:36:47 ID:???  
>>793
いったいいつの生まれなんだ、あのおば…(以下検閲削除)
797 :早乙女ハルナ  2006/11/03(金) 11:09:19 ID:???  
もしかしてちづ姉ぇって…妖kうわナニちょヤメJFK.@ふじこjp

 

808 :ハルナと秘密のドリンク工場(1/8)  2006/11/03(金) 21:52:26 ID:???  
「や~、ゆえ吉君! 今日はいったいどんな珍妙ドリンクを飲んでるのかな~?」
「何ですかハルナ、藪から棒に」

教室で声をかけてきた早乙女ハルナに、綾瀬夕映はストローから口を離すことなく眉を寄せる。
夕映の手元には黄色と黒に彩られた四角い紙パック。
その表面には『ゆずコーラ』の文字と、製造メーカーのロゴマークが印刷されている。

「ほー、柚子の香りのコーラと来たか~。毎度毎度、よく見つけてくるモンだね~」
「放っておいて下さいです。大体ハルナは私の嗜好を良く知ってるはずです。何を今さら」
「いやさ、ちょっと面白い噂を小耳に挟んだもんでさ。
 ちょうど今、ゆえが飲んでるジュース作ってる、『MAHORAドリンコ』って会社のことなんだけど」

ピクリ。無表情を装っている夕映の肩が、一瞬だけ小さく震える。
夕映が自分の投げた話題にしっかり喰い付いて来たのを確認し、ハルナは嬉々として言葉を続ける。

「なんでも噂では~、そのドリンクメーカーって、麻帆良学園の地下に秘密の工場を持ってるんだって!」
「……何ですか、その『悪の秘密結社』の拠点みたいな立地条件は。普通に考えてありえないです」
「でも怪しいのは工場だけじゃないのよ! 社員の正体は一般には秘密! というか一般人に偽装!
 夜な夜な社員がコッソリ集まって、鍋を囲んで世にもおぞましいジュースを造っているという……!」
「どこの黒ミサですか。だ、大体、ドリンクメーカーの社員が身分を偽る理由がどこにあるのです?」

怪しい噂話を一方的にまくしたてるハルナ。彼女はふと、夕映の反応に僅かな引っ掛かりを覚える。
見れば夕映は普段通りの無感動な様子ではあるのだが、今、ちょっとだけ動揺したような……動揺?

「ともかく、下らない噂話は止めるです。『MAHORAドリンコ』の悪口もです。ジュースがまずくなるです」

ハルナの視線に込められた疑いの色に気付くことなく。
夕映は仏頂面で話を打ち切ってしまい、ハルナもそれ以上話を続けられなくなってしまった。
……少なくとも、その場では。
809 :ハルナと秘密のドリンク工場(2/8)  2006/11/03(金) 21:53:15 ID:???  

その日の深夜――。
ふと寝返りを打った拍子に、ハルナは目を覚ました。
寝なおそうにもどうにも目が冴えてしまって、仕方なくゆっくり起き上がる。
枕元に手を伸ばし、暗い室内で眼鏡をかける。

「ん~、こないだまでの修羅場のせいか、生活リズム狂っちゃってるなァ。
 ちょっと外行って、ジュースでも買ってこよっか……」

ゆえ好みの怪しいジュースは御免だけどね、と付け加え、ハルナはベッドから起き上がる。
そして何気なしに窓の外を眺めて……そこに見付けてしまったのは、見覚えのある人影。

2つに束ねられた、腰ほどまでの長い髪。彼女が周囲を見回すたびに、頭上で触角が揺れる。
月明かりに照らされた後姿だけだが、見間違いようがない。

「……? ゆえ、こんな時間にどこに行く気なんだろ……?」

こんな時間に夕映が出掛けなければならないような用事など、ハルナにはとんと思いつかない。
たちまちハルナは好奇心に駆られ、部屋を抜け出し夕映の尾行を開始する。
曲がり角の度にキョロキョロと、人目を気にする様子の夕映の後を、つけ続ける……。


「……ここ?」

そして辿り着いたのは――普段ハルナや夕映が通っている、麻帆良学園女子中等部の校舎。
夕映はそして裏庭に回りこむと、そこにあったマンホールの1つをゆっくりズラす。
仄かに光が漏れ出すマンホールの縦穴に、何の躊躇いもなく、慣れた様子で降りていく夕映――。
少し迷ったが、夕映が消えてからしばらく待って、ハルナもまた、マンホールの梯子に足をかける。

「……ふぁぁ。こんな場所が、学校の下にあったんだねぇ。おねーさん、ビックリしちゃったよ」
810 :ハルナと秘密のドリンク工場(3/8)  2006/11/03(金) 21:54:41 ID:???  
マンホールの底まで降りたハルナは、周囲を見回し、呆然。
一見すると普通の下水用にしか見えないマンホール、しかしその底はかなり広い空間で。
点々と電灯の灯る巨大な通路が、十文字に延びている。通路の両側には、点々と扉がある模様。
夕映はどこに行ったのだろう? と見回して見るが、少なくともここから見える範囲には居ないようだ。

「どこかの部屋に入っちゃったのかな……よしよし、ちょっと探検……♪」

そこはハルナも図書館探検部の一員。唐突に現れたこのダンジョンに、彼女の冒険心がくすぐられて。
まずは手近な扉の1つに、忍び寄る。

ガッチャン。ガッチャン。近づいてみれば、扉の隙間から漏れるのは、規則正しく音を刻む機械の音。
どうやら何かの工場らしい。覗いて見れば、テキパキと働いている工員らしき姿もある。
しかし……何か違和感。工員の動きに、無駄が無さ過ぎる。ハルナは目を細め、よくよく観察する。

「あれ? みんなヤケにゴツイね~、てか髪形同じ? というよりクローン人間?!
 じゃなくて……あれ、『田中さん』とかいうロボットじゃない?! ちゃおりんたちが使ってた奴!」

そう、働いているのは身長2メートル超の巨漢ばかり。
コピー&ペーストを駆使したかのような、瓜二つの姿形。室内なのに外していないサングラス。
機体番号T-ANK-α3、通称『田中さん』。それが何十体も集まって単調な作業を進めている。
動く機械。動くベルトコンベア。コンベアの上に乗っているのは、小さな四角い紙パック。
ジュースだ。しかもそのジュースに印刷されている、黄色と黒のカラフルなイラストは……。

「ゆ、『柚子コーラ』!? ってことはここ、噂の『MAHORAドリンコ』の工場!? え、マジで!?」

……その後、ハルナはいくつかの部屋を覗いてみたが、どこも同じようなモノだった。
『抹茶コーラ』をパック詰めしているライン。『なしミルク』を作っているライン。働いている『田中さん』たち。
商品をダンボール詰めにする『田中さん』。どこに輸送するのか、宅配便の宛名書きをする『田中さん』。
中には仕事が無くて待機状態なのか、無数の『田中さん』が直立不動で並んでいる部屋もあった。

「しかし、普通の人間は1人も居ないのかね? ……ん? あれは?」
811 :ハルナと秘密のドリンク工場(4/8)  2006/11/03(金) 21:55:35 ID:???  
いい加減飽きかけていたハルナは、そして気付く。
奥の方にある部屋の1つに、プレートが掲げられている。『会議室』。
そしてその扉がうっすらと開き、中から一筋の光が差している……。
何かを直感したハルナは、足音を忍ばせ近づくと、そっとその中を覗き込む。

そして、ハルナは見た。
この世界の裏側を。もう1つの、知られざる世界の姿を。


「……では、次の議題に移って宜しいでしょうか?
 先日の会議で提案された事業拡大、それに伴う新規の借り入れの件ですわ」

明るい光に包まれた、地下の会議室。長いテーブルの半ばの席で、優雅に立ち上がったのは……
ハルナの目と耳が確かなら、間違いない、3-Aのクラス委員長、雪広あやかだ。
彼女は手元の資料にチラチラと視線を向けながら、会議室の面々を見渡す。

「『MAHORAドリンコ』の業績は好調で、雪広グループの銀行からも好意的な感触が得られましたわ。
 ただ、もう少し詳しい計画を聞きたいとのことでした。特に人件費の問題と、売り上げ予想について。
 これはそれぞれの担当役員の方に追加の資料を用意して頂きたいところですわね」
「ん~、銀行への説明、難しいですね~。仕事増えた分は、休止状態の『田中さん』を起動させるだけなんで。
 だから人件費の増加はほとんどないんですよ~。でもこれ、どう説明したもんだか……」

財務担当のあやかの質問に、渋い表情で応えたのは葉加瀬聡美。
やはり立場上、『田中さん』のコントロールや機械の担当のようだ。
そんな聡美に助け舟を出したのは、彼女の隣に座っていた人物。商才も備えた天才、超鈴音だった。

「そーゆー問題なら、私の方にデータ回してくれれば、いくらでも辻褄合わせてあげるヨ。
 超包子でも、こういう問題は結構あたからネ。売り上げ予測も込みで、レポートにまとめておくヨ。
 ついては千雨サン、通販の最新の売り上げデータを、回して欲しいのだガ……」
「分かってる。社内メールで送っておくぞ。あと、ネット部門からもみんなに聞いて欲しい話があるんだが」
812 :ハルナと秘密のドリンク工場(5/8)  2006/11/03(金) 21:56:24 ID:???  
経理担当で、でもそれを超える仕事もしているらしい超。
その超の問い掛けに応えて、長谷川千雨はノートパソコンのキーを叩きながら皆を見回す。

「『MAHORAドリンコ』のネット通販はお陰様で好調だ。正直、開始時の予想を遥かに上回っている。
 いわゆるロングテール理論だな。社会全体では少数派でも、かき集めれば商売になるってわけだ。
 で、その少数派から、既に生産中止になったジュースを復刻してくれとの声が寄せられている。
 中にはいくつか、これ本当に採算取れるんじゃないかってのもあってだな……どう思う、四葉?」
「ものによります……。生産中止の中には、原材料が手に入らなくなったものもありますし……。
 でも、検討する価値は、あると思います……。材料を一部変えて、新製品としてもいいかも……(ニコッ)」

どうやら新製品の開発などをする部門は、3-Aで一番の料理名人、四葉五月の管轄らしい。
コック姿のまま会議に出席している彼女は、そしてさらに言葉を続ける。

「新製品と言えば、先日の会議で提案された品物、試作品が完成しました……。
 試飲は後でしてもらいますが……相当クセが強いので、『社長』以外に飲めるかどうか……。
 あ、朝倉さん、後で広告、よろしくお願いします……」
「了解だよ、さっちゃん♪ また『社長』好みのゲテモノなんだろうけどさ、広報の力で売りまくってあげる♪」

頭を下げた五月に応えたのは、まほらパパラッチ・朝倉和美。広報担当というのはいかにも彼女らしい。
さっそく手元のメモ帳に何やら書き始める和美に、しばらく沈黙していた最後の1人が声をかける。

「……和美さん。そう言えば1つ、緊急の議題があるのですが。特に和美さんの力を借りたいことです」
「へ? 何、『社長』? 何かヤバいことでもあった?」

会議室のテーブル、その上座。壁に掛けられた先代社長の肖像と、その直筆の社訓。
 『未知への挑戦によってのみ、未知の世界への扉は開かれる』
哲学的なんだか陳腐なんだか良く分からない額入りの達筆の書には、『綾瀬泰造』の署名。
かつて『飲む哲学者』の異名を取った祖父を頭上に抱いて、『MAHORAドリンコ』の現『社長』は口を開く。

綾瀬夕映。いわずと知れた、学園一の珍ドリンクマニアだ。

813 :ハルナと秘密のドリンク工場(6/8)  2006/11/03(金) 21:57:09 ID:???  
「我が社の秘密が、どこかから漏れたようなのです。地下工場の存在などが、噂になっているようです。
 それも――よりによって、あの噂好きのハルナが聞きつけてしまったようなのです」
「まあ、ハルナさんに!?」
「それは大いなる危機ネ!」
「ん~、情報操作が必要かねェ。『麻帆良スポーツ』あたり使って、偽装記事打っとこうか?」
「お願いするです。幸い、現時点では根拠のない噂でしかなく、ハルナも確たる証拠を掴んでいない様子。
 でも、この調子で言い広められると、いつ誰にココを嗅ぎ付けられるか、分かったものではないです。
 早急に、何らかの対策を打たねばならないです。口封じの策を考えねばならないです――!」

く、口封じ!? 真顔の夕映が言うと、冗談には聞こえない。
気配を殺し会議室を覗くハルナは、物騒な単語に、口の中がカラカラに乾くのを感じる。

「や、やば……! はやいとこ逃げなきゃ……キャッ!?」
「……ほう。ゴキブリが一匹紛れ込んでるかと思ったら、早乙女か。これは異な所で会ったものだ」

慌てて逃げようとしたハルナがそして衝突したのは、これまた良く見知ったクラスメイトの顔。
浅黒い肌に見上げるような長身、鋭い眼光。3-Aの仕事人、龍宮真名だ。
彼女は問答無用でハルナの首根っこを引っ掴むと、引き摺るようにして会議室の中に踏み込む。

「おや、真名さん遅刻ですよ。って……は、ハルナ!?」
「済まないね、綾瀬社長。でも、警備担当としての給料分の仕事はしているよ。こんな具合にね。
 今、そこの前の廊下で捕まえた。どうやら盗み聞きしていたらしい」
「ありゃりゃ、困ったねぇ。いやむしろ飛んで火に入るなんとやら、かな? さてどーすんの、社長?」

夕映、あやか、聡美、超、千雨、五月、和美、そして真名。
8人のクラスメイトの輪の中に放り込まれたハルナは、尻餅をついたまま、周囲を見回す。

「……これはやはり、『アレ』しかないと思いますわ」
「そうですね~。ちょうど運良くというか運悪くというか、五月さんが試作品完成させたところですし~」
「ま、殺されないだけマシだと思て諦めてもらうしかないネ」
「そうだな。自業自得だ。痛い目に遭えば、この腐れ女子も多少は大人しくなるんじゃないか?」
814 :ハルナと秘密のドリンク工場(7/8)  2006/11/03(金) 21:57:45 ID:???  
あやかが、聡美が、超が、千雨が。口々に不吉な言葉を漏らす。
カラカラと音を立てて、五月がワゴンを押してくる。その上に鎮座するのは、何やら怪しげな紙パックが1つ。
夕映はそれを手に取ると、死刑を宣告する裁判官の口調で、ハルナに言い放つ。

「さて、ハルナ。恨むなら、自分の迂闊さを恨むです」
「ちょっ、夕映、何を……!?」
「『MAHORAドリンコ』、衝撃の新商品――『長ネギ長イモ丸絞り!粛清青汁!』、試作第一号。
 覗き見の罰、そして困った噂を流布しようとした罰として、貴女にはこれを試飲して頂きますです……!」
「ま、待って待って待って! それどう見ても人間の飲む代物じゃないから! どう考えてもおかしいから!
 てか長ネギに長イモ丸ごとなんて、それあのオバさんたちの、ムグッ、ウゴッ、ゴキュッ……!!」

ハルナの言葉が途中で遮られたのは、彼女にとって幸いだったのかどうなのか。
数人がかりで取り押さえられ、成す術もなくストローが口に突き込まれて。
夕映の手によって紙パックが押し潰されて、一気にハルナの口中に『粛清青汁』が流れ込む。
思わず液体を嚥下した途端、グラリと揺らぐ世界。遠のく意識。眼球がグルンと回って白目を剥く。
筆舌し難い、文字通り言葉では表現しようのない味覚の衝撃と共に、ハルナの視界は一気に暗転し――!


……チュン。チュチュチュン。

「はぁうッ! ゆえ様 千鶴様 しずな様、私が悪かったです本当に悪かったです反省してますッ!
 だから長ネギは許して 長芋は許して 青汁は許して、って………………あれ? 夢?」

ガバッ! と激しく起き上がって叫んだハルナは、しかしすぐに正気に戻る。
元の自分の部屋だ。どうみても、普段のベッドの上だ。
既に太陽は上がり、窓の外では小鳥が鳴いている時間だが、しかし変わった様子は何もない。
ただ僅かに、ほんの僅かに、鼻の奥にネギと長芋の香りが残る……ような気がする、だけ。
ハルナはしばし呆然と、ベッドの上で荒い息をつく――。

815 :ハルナと秘密のドリンク工場(8/8)  2006/11/03(金) 21:58:36 ID:???  
「……という夢を見たのよ~」
「何を延々下らぬ話をしているかと思ったら、夢オチですか。呆れてモノも言えないです」

放課後の教室。パラパラと生徒が帰り始め、あるいは部活に向かう中。
長々とハルナのお喋りに付き合わされた夕映は、呆れたような声を出す。

「それは夢です。間違いなく夢です。さっさと忘れるです。そんな噂、他の人に話したら恥かくですよ?」
「そっか~。そりゃそ~だよねぇ。私、何言ってんだろうねぇ。
 大体さぁ、いくら『MAHORAドリンコ』がトンでもないって言っても、そんな青汁、出すはずがな――」

夕映の素っ気無い言葉に、ハルナは頭を掻く。笑って、全ては夢だったのだ、と思い込もうとして……
ふと、『あるもの』に目が止まってしまう。作り笑いのまま、凍りついてしまう。

ハルナの長い話の間、相槌を打つばかりだった夕映の口元。そこから伸びたストローの先。
両手で胸の前に捧げ持たれた、四角い小さな紙パック。どこか見覚えのある、リアルに存在するジュース。
――『MAHORAドリンコ』最新の新製品、『長ネギ長イモ丸絞り! 粛清青汁!』。

「……あの、ゆえ吉君? その、『社長』が今飲んでるジュースは、い、一体、何なのかな?」
「ふふふ……ハルナ、今私のことを、思わず『社長』と呼びましたですね?」

夕映の不気味な笑い声。ハッと人の気配に見回せば、周囲を取り囲む7人の影。
あやか。聡美。超。千雨。五月。和美。真名。
さりげなく教室に残っていた7人の『社員』が、素早くハルナを取り押さえて。
動きを封じられたハルナの前で、夕映はニヤリと黒い笑みを浮かべる。

「全て忘れて黙っていれば、こんな目に遭わずに済んだでしょうに……『もう1度』、飲んでみるですか?」
「い……いやぁァもう青汁いやぁぁぁあごぼげぼぐぼぁあッ!?」

               (――終? 全部ハルナの悪夢? それとも……無限ループ?!)

 

822 :マロン名無しさん  2006/11/03(金) 23:12:09 ID:???  
リクカプ劇場
美空×古菲編:1本目、美空が突っ込みすぎでオーバーランで0点、だがクーはそれを見て舞い上がり
           くるっと一回転して0点、仕切りなおし。その後3回にも及ぶ戦いは五分五分。
           だが4回目でかそくそーちを使いすぎた美空が自爆。古菲の勝利。

「私バカだから、こんな言い方しか出来ないアル……好きアルよ」
美空は古菲に呼ばれ体育館裏へと来てみれば、いきなりの告白。
それもかなりの直球。告白とはいえそこまで単刀直入なのも分かりやすい。
しかし、それでも真剣に言った古菲とは対照的に…
「え~?くーちゃん私に惚れちゃったの~。まぁ仕方ないよね~、分かる分かる」
真剣な返答とは程遠い軽いノリで返す。
「え?…えぇ?」
あまりの軽すぎるノリに古菲も聊か心境穏やかではない。
「そんじゃ、今日は遅いから。明日からよろしくね~」
何も考えていないかのようにスキップして帰る美空。
一方の古菲はその場に取り残され、どうしていいか分からず途方に暮れていた。

翌日、二人は一緒に学園は行かなかった。
何となくギクシャクした状態で、教室に行っても全く会話はなかった。
「…あんな言い方しちゃったけど、どんな顔して会えばいいんだろう」
美空は何故か今になって古菲について真剣に考え出す。
あの告白はたぶん自分を驚かすためのギャグと思っていたから、あんな軽い返答をしたが…
「美空、何してるアルか?」
「うわぁぁ!く、くーちゃん!?どうしたの」
「何って、次は科学室に移動アルよ」
すっかり忘れていた。さっきから古菲のことばかり考えてそれどころではなかった。

823 :リクカプ劇場  2006/11/03(金) 23:12:47 ID:???  
大慌てで教科書と筆箱を持って科学室に走っていく。
三階の窓から木へ飛び移り、そして一階の科学室の窓へと曲芸するかのような動きでショートカットする古菲。
それとは正反対にアーティファクトを使って急いで三階から一階へ高速移動する美空。
結果、授業には間に合ったものの組む斑がいないため二人仲良く並んで座ることになった。

「…」
「どうしたアルか?」
「あ、いや。なんでもないの」
どうしてだろう、昨日とは打って変わって古菲は落ち着いている。
「今日、昼は一人アルか?」
「うんそうだね」
「それじゃあ一緒にご飯食べるアルよ」
顔を赤くしての突然のお誘い、古菲が真剣な告白だったのは明白だ。
「う、うん。それじゃあお昼になったら教室で…」
「分かったアル」
胸がとてもドキドキしている。
落ち着こうとして胸を押さえるが、古菲を見るたびにその心音は高まる一方。
(ひょっとしてこんなにドキドキしてるの私だけ!?)

美空がそう自覚しても何も変わらない。
隣でそんな葛藤をしている美空をため息交じりに笑って見守る古菲。
((毎日こんなの(アル)か~))
心の中でほぼ同時に思っても二人が付き合っている以上、消えない事実。
ドキドキと二人の心音は止まらず。
この感覚になれるにはまだまだ先になりそうだ。

 

829 :ずれたので修正  2006/11/04(土) 01:48:23 ID:???  
第43話 魔神、月に咆える

出演
マホトラガール
長谷川千雨

MAT隊長
長瀬楓

MAT隊員
雪広あやか
釘宮円
四葉五月
宮崎のどか

その他
那波千鶴
鳴滝史伽
二ノ宮先生
葛葉刀子
龍宮真名
大河内アキラ

魔神怪獣アキラゴン 登場
830 :魔神、月に咆える1/4  2006/11/04(土) 01:51:38 ID:???  
ここはMAT本部、MATとはMahora Attack Teamの略称だ。
主に麻帆良学園の平和を守るのが仕事だ。
そこでいま、隊員達が話していることは
「どうしていままで気づかなかったのだろうな」
千雨が話題を始める
「私達が当たり前のように休日を休んでいるからだろうか?」
隊長以外の5人が本部で話している、そこへ楓隊長が入ってきた。
「どうしたのでござるか?」
「いま隊長の休暇について話してたんですわ」
「休暇か、そんなものは怪獣にくれてやるでござる」
「けどたまには休まないと」
「そんなに拙者を休ませたいのでござるか?」
「ああ、部屋に閉じこめても」
「じゃあ、拙者がいなくても大丈夫……、みたいでござるな。」
「隊長、いってらっしゃい!!」
隊員達は声をそろえて送り出す

楓は湖に遠出をしようとしたが千鶴と史伽が一緒に行きたいと言うことになり一緒に行くことにした。
そして湖の近くにある宿に近づいたとき、楓を見る肌黒い農婦がいた。
「MATの楓隊長か、いいお姉さんぶってるな」
831 :魔神、月に咆える2/4  2006/11/04(土) 01:53:33 ID:???  
宿では二ノ宮と刀子が迎えてくれた。
のんびり食事をしながら時は過ぎていた。
そして時計が9時になる。
「そろそろ湖に神様がでるころだな」
「楓姉、千鶴さん、一緒に行くですぅ」
「いや、拙者は一眠りさせてもらうでござる」
「つまんない、楓姉、一緒に行こうよ」
史伽は楓にねだるが刀子がフォローを入れる。
「楓さんは疲れているのだから私達と一緒に行こう」
こうして楓を除いた4人で出かけることになった。

神様が現れるというのは湖の氷が割れるのは神様が通ったという証拠という言い伝えから着ている。
4人は寒さ対策をしながら氷が割れるのを待つことにした。

一方そのころ。
一人残った楓隊長は腕枕をしてうたた寝をしていた。
その宿に先ほどの怪しい肌黒い農婦がやってきた。
「ふふっ、寝てる寝てる。隊長を私の虜にすればMATはガタガタだ、えへへへ」
というと両腕を顔の前に持ってきて戸を開けるように接した両腕を放す。
煙が出て晴れた煙の中から現れたのは星人だった。
星人は宿のドアの前まで来ていた。
楓はふと目覚め、MATに連絡をかける
「MAT本部、MAT本部聞こえるか、長瀬だがみんな元気か?」
楓の連絡にのどかが答える
「隊長、みんなパトロールにいっています、あのうせっかくの休みなんですから私達に任せて安心して休んでくださいね」
「習慣とは恐ろしいものでござるな、こうしていると落ち着くのでござるよ」

一方ドアの外では。
「寝ぼけていても連絡だけはとってやがるとは、嫌みな隊長だ」
星人は夜ばいに失敗し去っていった。
832 :魔神、月に咆える3/4  2006/11/04(土) 01:56:31 ID:???  
農婦の姿にもどった星人は湖の前で待っている、千鶴と史伽をみて、次の悪巧みを思い浮かべる
『よおし』
農婦は御神体がある本殿の中に入っていく、そこで再び星人の姿になる。
「はああ、むん」
そして御神体に近づいていく。
「これは、えへへへ、なんてエロいんだ」
この御神体は鎧かぶと姿で水着という御神体だった。
「せっかくだから、持って行きながらさわりまくってやる」
そういうと星人は御神体を抱きかかえてさわりながら神社から出て行った。

カーン、カーン
氷が割れる音が響き湖の氷が割れた。
「もう終わりなんですかぁ?」
「そうよ、神様は人間には見えないからね」
史伽はつまらなそうに思っていると、湖から何か出てくるのを見た。
巨大な女鎧武者の姿で水着を着た怪獣だった。
その姿を見た人々達は一斉に逃げ出した。
その混乱の最中に千鶴と史伽に近づいた農婦がいた、そう星人である。
農婦はこちらの方が安全だといい、人々達から二人を放すことに成功する。
農婦は二人を神社の本殿に連れてきた
「こんなところで大丈夫なんですか?」
「灯台もと暗しといいますからね」
「冗談を言っている場合ではないですよ」
「真面目ですよ、那波、鳴滝」
「ふぇへへへ、ふぇははは、ふへへ」
そういうと農婦は変身ポーズをとって星人の姿になった。
833 :魔神、月に咆える4/4  2006/11/04(土) 01:58:50 ID:???  
「二ノ宮殿、刀子殿。千鶴殿と史伽殿は?」
「わからない、はぐれてしまったみたい」
「手分けして探そう」
楓は千鶴と史伽を探すが怪獣も気になる。
暫くすると怪獣は湖の中に戻っていく、それをみて楓はMAT本部に連絡を入れる。
「MAT、聞こえるかMAT、湖に怪獣が現れたでござる」

「ふへへへへはは」
笑い声の方向を見ると星人がいた。
「隊長!、隊長!」
「どうした?」
千雨達パトロールに出ていた隊員全て帰ってきた。
「湖に怪獣が現れたのですぅ」

「ふへへ、ふはははは」
隊員達はモニターに映し出された星人の姿を見る。
「隊長、ついでにMATの諸君よく聞きたまえ、千鶴と史伽は私が預かっている、もし二人の貞操が大事ならMATは即座に解散、
海底本部を破壊し隊員達は私のハーレムに入るのだ
ふわはははは、我々龍宮星人が地球と仲良くするためにはどうもMATが邪魔なのでな
ふわはははは、24時間の猶予を与える、2人の貞操かMATの設備かよーく考えたまえ、怪獣が村に与える被害もな、ふわはははは」

 

838 :真名 取り替え  2006/11/04(土) 02:25:48 ID:???  
真名 取り替え


1/5
さて、イベント好きの我がクラス。ふと思いついたことは実行しまうのである
この行動力、悪いとは言わないが迷惑かなと思ってしまうときもあるのは心にとどめておこう

風香 「ねぇねぇ、一日だけルームメイト変えてみない?」

その一言が今回のカオスの原因だった
圧倒的多数の支持を得てその法案は議会(?)を通り、そしてあっという間にくじ引きとなる
なし崩し的に私も参加させられてそのくじ引きを引かされることとなった

”鳴滝 史伽”

さて、どんな夜が待っているのであろうか・・・


史伽 「ご飯できたです~」
小さなエプロンを着けた史伽が、その体には少し大きめのお皿を持ってテーブルの方にやってきた
真名 「大丈夫か?持ってやろう」
中身がこぼれそうだったので、私は椅子から立ち上がるとそのお皿を持ってやった

史伽 「あ、ありがとうです」

私がお皿を持った瞬間、上を向いてにっこりと笑う史伽。その仕草はちょっと可愛いと思ってしまう
うん、これが妹ってやつなのか?
839 :真名 取り替え  2006/11/04(土) 02:26:33 ID:???  
2/5
真名 「ごちそうさま」
史伽 「お粗末様でした」

食後の挨拶をすませ、私たちは食事の後片付けを行う。小さな史伽は自前で持ってきた踏み台に乗りながら食器を洗い始めた
その光景を見ていると、それは意外な共通項であるな、と私は思った
そう、私の身長は180を超える。史伽とは逆に台所が低すぎて使いづらいのだ
故に私は外食を取ることが多い。時々刹那に甘えて作ってもらうことはあるのだが

踏み台に乗りながら器用に皿を洗っていく史伽。鼻歌を歌いながら次々にお皿は綺麗になってゆく
私はその隣に立ち受け取ったお皿の水気を布巾で拭き取っていった
やがて洗うべきお皿はすべて無くなり、史伽は台所に飛び散った水滴を布巾で一所懸命拭き始めた
それはなかなかに危険そうな光景であった。小さい体で自分の体より大きな台所を拭いているのである
踏み台につま先立ちで立ち、器用にバランスを取ってはいるが、あのままではいずれ力尽きて倒れてしまうおそれがある
そう思った私は史伽の脇のあたりを両手で掴むと、ひょいっと持ち上げた

史伽 「ひゃぁぁぁ!!なにするですか!?」
真名 「み、見ていて危険だ、台所を拭くのは私がやろう。お前は別のことをしてくれ」
史伽 「そ、そうですか・・・ではお風呂の準備をしてくるです」
史伽は少しばかり意外そうで残念そうな顔をすると、とことこと風呂場の方へと向かっていった

さっき持ち上げたときから残る手の感触、史伽の暖かさと柔らかさがだんだんと消えてゆく
それが残念でならないと思うのは一体どういうことなのであろうか?
とても心地よいからなのであろうか
840 :真名 取り替え  2006/11/04(土) 02:28:35 ID:???  
3/5
史伽 「お風呂お先にどうぞです」
手に持ったバスタオルを私に差し出す史伽、だが私はそれを断った
真名 「先に入ってくれ、私は後でいいよ」
そういったら少し史伽は困ったような顔をした。そしてこう言ったのである

史伽 「だったら一緒に入るです」

それはなんとなく奇妙な光景だった。史伽の生まれたままの姿はいつも大浴場で見ているはずなのに・・・
どうしてこの小さな部屋のお風呂場では違った姿に見えてしまうのだろうか?
これが雰囲気というものなのだろうか?

軽くシャワーを浴びて汚れを落とす私と史伽、そして史伽はそのまま椅子に座ると髪の毛を洗い始めた
真名 「髪の毛が短いと楽で良いな。私なんて時間がかかるんだ」
史伽 「でも龍宮さんの髪ってしっかり手入れしてあって綺麗です。黒色の艶が凄いです」
真名 「ふふっ、ありがとう。後、私のことは真名でいい。そう呼んでくれ」
史伽 「わかりましたです~」

頭にシャンプーを付けて泡をかき立てた史伽、そのまま泡は史伽の視界を塞ぐ
いつもとは違う風呂場の勝手に、史伽はシャワーの位置がつかめないらしい
その手は宙をさまよいながらシャワーの取っ手を探しているようだ
真名 「待ってろ。今、頭からかけてやるから」
私はシャワーを手にとって少しぬるめの温度にすると、史伽の頭からかけてやった
史伽 「ありがとうです~」

自分より50cm近く小さな女の子は娘のように見えてしょうがない
私も子供が出来たときは・・・こんな風に思うのであろうか?
841 :真名 取り替え  2006/11/04(土) 02:29:25 ID:???  
4/5
史伽 「ふぅ~、極楽ですぅ」
湯船に浸かる史伽は少しだけオヤジ臭い発言をした。こういうところはたぶん楓の影響だろう
真名 「気持ちいいか?」
史伽 「はい、特に真名さんの感触が気持ちいいですぅ~」

史伽のお尻は浴槽の底には付いてはいない。史伽はそう、私の上に乗っかっているのだ
私は湯船に入った際、史伽を自分の体の上に乗せた
小さな史伽はすっぽりと私の体の上に収まっていて、私は史伽の体がずれないように腕を絡めた
真名 「わかっているな?100数えるんだ」
史伽 「こ、子供扱いしないでください!!生まれでは3週間も違わないんですから!!」
真名 「ははっ、そうだったな」

湯の温度はとても暖かい、しかしそれ以上に史伽の肌から伝わってくるぬくもりは暖かく感じる
湯に浸かる心地よさとは別の心地よさが私の心音を穏やかにしていった

史伽 「真名さんはどうしてそんなに身長が大きいんですか?」
真名 「さてな、そういう史伽はどうしておっぱいが小さいのかな?」
史伽 「そ、それはあんまりです~。今に大きくなるんですから!!」
真名 「ははっ、90以下で頼むよ。そうなれば私も楓も泣いてしまうかもしれないから」
史伽 「千鶴姉を越えるです」
真名 「期待しているよ」

130cmで95cmぐらいの巨乳の少女を想像してみた
そういう嗜好の持ち主では無いこと気がついてほっとする
842 :真名 取り替え  2006/11/04(土) 02:31:29 ID:???  
5/5
史伽 「あの・・・真名さん、お願いがあるです」
私は史伽の布団を用意している途中にそういわれた。果たしてどういう用なのだろうか?
真名 「ん?刹那のベッドは嫌なのか?」
史伽 「そうではなくて・・・一緒に寝て欲しいです」
真名 「一緒にか?それはかまわないが・・・」
史伽 「実は私はお姉ちゃんといつも一緒に寝てるです。そしてたまに楓姉とも一緒に寝てるです、それで・・・」
真名 「そういうことならかまわないが・・・独り寝が出来ないなんてお子ちゃまかずいぶんと大人なんだな」
すると史伽は顔を赤らめてこう言った

史伽 「だって・・・一人で寝るのって怖くて寂しいんだもん!!!」

一つの布団に二人の人間、そして枕は一つだった。史伽は私の胸を枕にしているのである
真名 「楓と寝るときはどう寝るんだ?」
史伽 「楓姉の左右に私たちがくっついて眠るんです。どっちが左右に行くかはそのときの気分です」
真名 「こんなに可愛い娘たちを独り占めにして・・・楓の奴は許せないな」
史伽 「えへへ・・・でも真名さんって楓姉と似てるです」
真名 「そうか?似てるのは身長ぐらいだと思うんだが?」
史伽 「匂いとか雰囲気とか・・・抱きついた体の感じも一緒です」
そういわれれば私と楓のスリーサイズはほとんど変わらない。バストがわずかに負けているというのが悔しい
胸のことで史伽にいっておいてなんだが、いつかは楓より大きくなってやる


会話がいつまで続いたのかは覚えてはいない。気がついたときには史伽が寝息を立てていた
私は史伽の髪を一度だけそっと撫でると、私もまどろみの海に身を沈めようとまぶたを閉じた
小さな史伽のぬくもりは、少しだけ寒くなった秋の夜を過ごしやすいものにしてくれていた

 

847 :魔神、月に咆える1/3  2006/11/04(土) 13:03:41 ID:???  
夜が明けMAT隊員達が楓の元にやってきた。
「楓隊長」
隊員達も自分達が勧めた休みでこうなってしまったのに憤りを感じていた。
時を同じくしてこの村の住人達がやってきた。
「MATの隊長がこの村に来たせいで怪獣騒ぎだ」
「MATはすぐ帰れ!」
村人達は楓を責め立てる。
「けど2人の人質の貞操がかかっているのですわ」
あやかが説得を試みる。
「そんなのそっちの勝手だ」
「なんだと」
円が殴りかかろうとする。
「釘宮殿!! わかりました、貴方方の希望に添えるようにします」
「そうか、なら隊長を信じて帰ろうぞ」
村人達は帰って行った。
「隊長!」
五月が珍しく叫ぶ。
「仕方ないでござる、MATと村を守るために仕方あるまい」

一方神社の本殿では。
「えへへへへ、ふふ二人の貞操もいいな」
龍宮星人の笑い声が聞こえる。
「史伽、貴方は泣いちゃだめよ」
「うん」
二人のやりとりを見ていた龍宮星人は
「えへへへへ、いくら泣いても無駄だ、星人は涙というものには無縁なのでな。
えへへへ。どっちにしても美味しくいただきますか、じゅるり。」
848 :魔神、月に咆える2/4  2006/11/04(土) 13:06:20 ID:???  
MATはこれからの作戦を立てていた。
「2人はいい、湖の怪獣を倒すのでござる」
楓が言うと同時にサイレンが鳴った、怪獣が現れたのである。
「いくぞ!」
「けど隊長、それでは2人の貞操が」
「構わん、いくぞ」

MATは銃を怪獣に向けて撃ち始めた。
その音は神社の本殿にも聞こえてくる。
「ふうむ、アキラゴンと戦い始めたな、ようし2人の貞操はこっちのものだ、えへへへへ」

千雨は他のMAT隊員と離れ銃を撃ちつつ怪獣を見るが、その時ある2人のシスターの姿を見た。
「どうしました?」
「いえ、あの怪獣、神社の御神体にそっくりなので怒りを静めるようにお社に祈りを捧げていたのです」
「私達はシスターだけどなにか役に立つかなと思って」
「怪獣が御神体に!? にしてもあんないかれた格好した御神体って!?」
千雨はひょっとしたら星人は神社にいるのではと感じた。

一方残りのMAT隊員と怪獣との戦いは続く、MATは銃で応戦するも怪獣は指先から水流を発射し、村の家を破壊していく。

千雨は走った、神社に向かって、自分の推測が正しいのなら神社に2人と星人はいる。
849 :魔神、月に咆える3/4  2006/11/04(土) 13:08:38 ID:???  
「よし、いよいよ取引の意志なしと見た。えへへへへ、それでは美味しくいただきますとしますか」
龍宮星人は千鶴と史伽に目を血走らせて歩いてくる。千鶴は史伽を守るため抱きしめる。
「ぐへへへへ」

千雨は神社の鳥居をくぐり、本殿に向かって走る。
そして千雨の精神も臨界点を突破し天から十字の光が降ってくる。

キーーーン
マホトラガールに変身した。

「あっ、マホトラガール!」
史伽が叫ぶ。それを聞いた龍宮星人は本殿の外に出て宙返りをして巨大化する。

マホトラガールはMATの隊員に向かってうなずく。
「隊長、あれはきっと2人は大丈夫だという合図です。」
円が隊長に言う。
「よし、マホトラガールに協力するでござる。」

一方巨大化した龍宮星人は
「それにしてもなんてエロいんだ、辛抱溜まらん」
なんと怪獣に襲いかかってしまった。
無理もない鎧に水着のアンバランスがそうさせるのだろう。
「ふふ、声を出さないアキラもいいなあ」
押し倒して抱きついた龍宮星人は言う。
龍宮星人はアキラゴンの鎧を外し、水着姿にしてしまう。
アキラゴンはしゃべれないので目で訴えかけるがそれも龍宮星人の前では欲情をそそるだけでしかない。
ついに龍宮星人は肩から水着を外そうとする。
850 :魔神、月に咆える4/4  2006/11/04(土) 13:11:12 ID:???  
マホトラガールは見守っていたが付き合いきれなくなりブレスレットを龍宮星人に投げる。
ブレスレットは龍宮星人を縦に真っ二つに切り裂いた。
二つに裂かれた龍宮星人は爆発と共に姿が消えていった。
そしてアキラゴンも動きが止まり姿が消え、元の御神体に戻った。

そして神社本殿ではMATの隊員が千鶴、史伽と合流していた。そして遅れて千雨がやってくる。
「おーい!!」
いつもながらわざとらしいなと千雨は思う。
千雨は御神体を神棚に戻し、みんなでお参りしようと言った。
そして皆で手を合わせお参りをしたあと御神体を見るとなんと後ろを向いてしまっていた。
「神様が恥ずかしがってる」
史伽が言う。
『そりゃ、あんな格好で巨大化したあげく押し倒されて濡れ場を見られたら恥ずかしいよな』
千雨はそう思った、自分も結構恥ずかしいことをしているのだが。
「じゃあ、いくでござる」
楓隊長も一件落着しホッとした様子だ。
これでこの騒動も一件落着になった。

 

859 :ゆーな×ちう  2006/11/04(土) 20:56:36 ID:???  
「うー、寒」
日中はそれなりに暖かいとは言っても今は11月なのだ。
バスケも終わり日も暮れるとかなり寒くなる。
わたしは自分の薄着を恨みながら寮へと帰っていた。


寒い。やはり11月でも夜は寒いな。
そんな事を考えながらわたしは道を歩いていた。
ふと前を見るとよく見知ったやつが前にいた。
「うん?、明石?」
「うんにゃ?長谷川?」
やはり明石か。しかし寒そうにしているな。
まあわたしも十分寒いのだが。早く寮に帰ろう。
そんな事を考えていたら・・・
860 :ゆーな×ちう  2006/11/04(土) 20:57:31 ID:???  
「へっへー、長谷川、あったかい?」
いきなり明石がわたしにしがみついてきた、え?
「ん、まあ・・・ってなにしてんだ、お前」
「いいじゃん、長谷川も寒かったでしょ?その服装じゃ」
「ああ、まあ・・な」
「じゃあこのまま帰ろうか」
そのまま明石にしがみつかれたまま帰るわたし。なんか妙に流されやすいな。
しかも・・・なんか体が変だ。
胸がどきどきっていうか熱っぽいていうかなんか今はむしろ暑いな。
しかもこいつやわらかいし、良い香りがするんだよな。
もしかして、わたし病気か?オイ・・・

 
861 :ゆーな×ちう  2006/11/04(土) 20:58:18 ID:???  
長谷川も結構やさしいなあ。
くっついたら怒鳴られるかと思ってた。
なんかこーやっていても頼りがいがあるし・・・かっこいいな。
なんかお父さんとは違うかっこよさ、やさしさ。そんな感じ。
「ねえ、長谷川?」
「あん?」
「恋ってさあ、したことある?」
「な・・・知るか!んなもん・・・」
「そっか、そっか」
「なんだ?その反応?」
「べっつにー、なんでもないよー」
「気になる言い方だな、お前」
「はは、そう?」
なんかいつまでもこうしていたい。この腕を離したくないな。
そう思いながら帰る今日。特別な、1日だけしかない今日。

 

863 :五月の超包子繁盛記  2006/11/04(土) 22:22:31 ID:???  
五月の超包子繁盛記

夜になって夕食を終えて、もう店を畳む時間が近づいてきましたが大人の人たちにとってはこれからなのです。
高畑先生や新田先生らがやってきて晩酌の時間となるからです。

超「五月。この時間とくればこの料理に限るネ」
そう言って超さんが若鶏の肉を仕入れてきてくれました。
この晩酌時に出す鳥料理とくれば、焼き鳥しかないでしょう。
焼き鳥用の串を取り出して一口大の大きさに切った鶏肉を刺し、そのまま炭火焼で焼きます。
少し火が通ってきたら秘伝のたれを塗りこみ、さらに焼きます。
たれが焼けてさらに火が通った鶏肉に染み込んできたところに、またたれを満遍なく塗りこみます。
この時点でたれのいい香りが漂い、食べる前に匂いを食すということも出来ます。

五月 お待たせしました。
おいしい焼き鳥がさらに酒を進ませるため、大人たちはいつも酔いつぶれてしまってます。
美砂「やっほーい。さっちゃーん」
そんな中で柿崎さんは大人に混じって派手に飲んでます。
美砂「えーと、さっきの串4本追加といつものお酒ね」
五月 よろこんで

夜に超包子に訪れた際は、是非とも五月特性焼き鳥をご試食ください。

 

868 :真名ちゃんもっこり日記126  2006/11/05(日) 01:14:02 ID:???  
真名ちゃんもっこり日記126

この所、刹那と組む日が多くなってきた。
もちろん例の依頼のせいで一緒に居る時間がアキラといるころより増えてしまった。
アキラは『また浮気か』と言う顔で見ている。

参ったな。こればかりはどう説明しようか悩みどころだな…
プレゼント作戦を取ろうにも、私の資金や依頼料を含めた財布の紐はすべてアキラが握っている。
なけなしの小遣いはたいてもたいした物は買えんし…せいぜい下着くらいだ。
そんなの買うくらいなら私がいつも貰って(奪って)いるアキラのパンツを返したほうが早い。
とりあえず私のパンツ渡しておくか。

「そんなのいらない」
だめだ、逆効果だったか。だからと言って刹那のコンビを解消したら依頼料が…
どんなに稼いでも『真名はいつも他の娘に浮気してお金を使いすぎるから』との理由で月々たったの××××円しかくれない。
ぬおぁぁぁぁ~完全に八方塞がりだ…

あ☆、いい方法思いついた。

「真名、これって」
「お前が欲しがっていたぬいぐるみだ。これのために一緒に仕事を探してくれた刹那とバイトをしたんだ」
「そうなんだ…ごめんね真名。私誤解してた」
作戦成功だ。さぁアキラ、夢の世界に行く前に私のベッドの世界へと…


後日雪広邸
「何ですのーこの見に覚えのない領収書は?」

 

870 :ねこの時間2(1)  2006/11/05(日) 03:02:21 ID:???  
 わたしはときどき猫になる。
 何かが、わたしを猫にする。
 それは突然で、曖昧な時間。
 猫になったわたしは、自分に気付けなくなる。
 でも、猫になったわたしは、とても自分になる。

 わたしは髭を数回なでた。ぴりぴりしたからだ。
髭は風に触れて反応を起こしていた。猫にはわかるのだ、雨の匂いが。
「にゃあ」
 わたしは出かける黒髪の少女に告げた。玄関に立つ少女が振り向いて答える。
「大丈夫だよ、ゆーな。ちゃんと傘は持った」
「……にゃ」
 わたしは安心して、視線を窓の外に戻した。ため息をつくと、ガラス窓は息の形に
曇った。後ろのほうで、玄関の戸の閉まる音がする。あの少女がそとに出たのだろう。
しばらくして、わたしは少女の後姿を窓ガラスのこちら側から見送った。
窓の向こう側は寒そうだ。

871 :ねこの時間2(2)  2006/11/05(日) 03:04:22 ID:???  
 それから余り時間が過ぎない内に、雨粒が地面を冷やし始めた。
わたしは窓の向こうに見知った人影をふたつ見つけた。二人は慌てたように頭上を
荷物で覆いながら、小走りでこの寮へと向かってくる。二人は傘を持っていなかった。
やがて、その二人の足音は部屋に近づいてくる。賑やかな喋り声も引き連れて。
「濡れちゃったよ~」
 そう言いながら、一人目の少女は玄関を開けた。
「ウチも濡れてもうた。あ、まき絵、タオル貸してな」
 二人目の少女が一人目の少女からタオルを受け取る。ふわふわした真っ白で気持ち
よさそうなタオルだ。薄い色をした髪の毛から、タオルが水分を吸い取っていく。
先に部屋に上がった方は、髪を小さく結っていたリボンを外し、これまた気持ち
よさそうな純白のタオルで髪を拭いていた。本当に気持ちよさそうだ。
ふわふわして、真っ白で、ふかふかの生地を想像する。もう、たまらない。
「ああっ! ダメだよ、ゆーな!」
 桃色の髪から水気を吸ったタオルに、わたしは無心でじゃれついた。
それを使っていた少女から抗議が殺到中だが、そんなものに構っている暇はない。
このタオルのふかふかがたまらない。
「に、にゃにゃっ!?」
 真っ白タオルに心を奪われていると、ふくれっ面の少女にタオルを取り上げられた。
「ゆーな、ダメだよ。タオルで遊んじゃ」
「にゃあ」
「ほんまに、ゆーなはタオルが好きやなぁ」
 タオルをわたしに奪われなかった方は、暢気に髪を梳かしている。
さっきまで使っていたタオルは、どこに隠されたのか。

872 :ねこの時間2(3)  2006/11/05(日) 03:06:22 ID:???  
 雨のしずくは、ぱらぱらとリズムを響かせる。雨は好きじゃない。
雨が降ると、散歩はできないし、日向ぼっこもできない。
タオルもふかふかにならないし、髭の機嫌も悪くなる。
「アキラはまだ部活やろか?」
「そろそろ終わったんじゃない?」
「それにしては少し遅いと思うんよ」
「あ、もしかして、私たちみたいに傘がなくて雨宿りしてるのかなー?」
 それはない。彼女はちゃんとわたしの忠告を聞いていたから。
……とか思っていると、窓の外に藍色の傘を見つけた。
「あっ! アキラが帰ってきたよ!」
 わたしの横に顔を並べた少女も、藍色の傘を見つけた。
その傘は流れるように道を渡り、窓枠の外へと消えていく。
やがて、足音は部屋に近づいてきた。ある香りを引き連れて。
「ただいま」
 黒髪の少女が帰ってきた。彼女は濡れた傘を玄関の脇に立てかけ、
タオルを求めることはなかった。
「アキラは雨が降るって知ってたん?」
「うん」
 少女は頷いて答える。
「天気予報は雨だなんて言ってなかったよね?」
 もう一方の少女の質問に、彼女はちゃんとした返事で答えた。
「うん。ゆーなが、おしえてくれた」
 え? っという風に、質問者二人が揃ってわたしに振り向く。
「にゃ」
 わたしは胸を張って答えた。わたしの雨予報に間違いはないのだ。

873 :ねこの時間2(4)  2006/11/05(日) 03:08:22 ID:???  
 なぜ、雨を未然に知ることができるのか、わたしは窓と睨めっこしながら考えた。
雨が嫌いだから、前もって知ることができるのかもしれない。
その考えがもっともらしく感じる。
嫌な猫が近づく前には、やはり嫌な予感がするものだ。それと同じだと思う。
「ゆーな、ホットミルク」
 黒い長髪を肩から下ろした少女が、わたしにミルクをくれた。わたしは顔を寄せる。
湯気が髭に触る。舌でなめる。そんなに熱くなかった。彼女に感謝。
「それと、ほら、見て」
 ミルクを持ってきてくれた彼女が、窓の向こうを指差す。
わたしはミルクの器から顔を離した。
そこには都市の跨ぐ巨大な虹の橋が浮かび上がっていた。
「綺麗やなー」
「すっごくキレイ!」
 雨を恨んだ二人も顔を窓にくっつける。本当に美しい虹だった。
 なぜ、雨を未然に知ることができるのか、
わたしは虹と睨めっこしながら答えを知った。
雨が嫌いだから、前もって知れるのではない。
きっと、この虹を見るために、雨を感じるのだ。
そう考えると、雨は好きじゃないけど、そんなに嫌いでもないかもしれない。にゃ。

【おしまい】

 

879 :マロン名無しさん  2006/11/05(日) 10:45:08 ID:???  
あの日

ゆーな「にゃー。温水プールも中々乙だにゃー」
まき絵「ぶくぶくぶくぶく」
ゆーな「アキラ達も入れればよかったのににゃー」
まき絵「しょうがないよ…あの日なんだもん」
ゆーな「にゃー。年ごろの女の子は大変だにゃー」

亜子「あっはははははは! 血! 血ぃや! 血ぃが足りひん! 真祖の復活やぁ! 派手に死にぃ!」
アキラ「お、王子さまに会わなきゃ泡になっちゃう…あくあすぷらーっしゅ…」
まき絵「…おー。あの日ってこういう事かな!?」
ゆーな「帰れ。にゃー」

 

889 :マロン名無しさん  2006/11/05(日) 21:04:56 ID:???  
亜子「ゆーな、大好き・・・」
ゆーな「私もよ、亜子・・・」
満月の夜に教室にいる二人。
ゆっくりと二人で愛を確かめ合っている。
亜子「なんかロマンチックやねえ」
ゆーな「うーん確かにそうかも」
あはははと笑い声が響く校舎に一人の男が現れた・・・







新田「ん?あれは3Aのやつらか」
恋、か。若いな。まあ若いからこそできるのだが。
彼女らも大人になり分かれと出会いをくりかえす。
そうして真の愛に目覚めるのだから・・・
今だけは夢を見させてやろう。
新田「次、またここであったら朝まで正座だな」
こうして夜はふけていく。彼女もまたひとつ大人になるのだ・・・

 

891 :マロン名無しさん  2006/11/05(日) 21:54:06 ID:???  
おやつ

千雨「う~ん。宿題はかどらねぇなぁ」
ザジ「ここは気分転換で休憩しよ」
桜子「さんせーい」
千雨「勝手に押しかけておいてよく言うよ…まぁいいか」

ザジ「少しお腹すいたね」
千雨「そうだな、けど夕食までまだ時間あるし…」
桜子「そう言うと思って私おやつを持ってきたよー」
千雨「おっ、気が利くじゃねぇか」
桜子「えへへ~」

パキパキパキパキ ポリポリポリ

ザジ「…宿題全然はかどらないね」
千雨「…ったく、何で落花生なんか持って来るんだ。全然やめられねぇじゃねぇかよ」
桜子「ご、ごめん…」

 

895 :マロン名無しさん  2006/11/06(月) 01:50:12 ID:???  
信じていたい

まき絵はいつもいろんなのことを熱心に取り組んでいる。
新体操での動きや友人関係。
そしてその丸い頭の中にはあやかという存在もある。

放課後、レオタード姿で必死に自主練習をするまき絵。
自分の動きや演技に納得がいかず、とにかく自身が納得するまで必死に練習をする。
その努力はとにかく熱心で、その一部を勉強に回せないかと思うほどだ。
「……ふぅ~~~」
疲れ果てその場に大の字になって倒れこんでしまう。
何とかしたいと思っているのになかなか思い通りになる。
「まき絵」
誰も居ない場所で練習をしていたはずなのに自分以外の声が聞こえ、驚いて飛び上がるまき絵。
振り向けばそこにはあやかが居た。
「いつまでやっていますの?」
その言葉にはっとして辺りを見回すと、もう日が落ちていた。
「あ、あれー。いつの間にー」
その天然はあやかも呆れるほどだ。

「あなたときたら…」
その言葉をした直後にあやかはまき絵の唇にキスをする。
「…あやか」
「まき絵が熱心なのは分かりますが…少しは私のことも考えてください」
実は一緒に帰ろうと思ってずっと待っていたのだがなかなか来なくて辺りを探していたところだった。
その必死に練習をしている姿を見て声をかけようかずっと迷っていた。
「まき絵、私は誰よりもあなたのことが好きなのですのよ」

 
896 :マロン名無しさん  2006/11/06(月) 01:50:42 ID:???  
「…うん、知ってる」
「それはよかったですわ」
レオタードから制服に着替えて出てくるまき絵、汗をかいているのか少し制服のシャツが素肌にくっついている。
「寒くなる前に早く帰りましょうまき絵」
「そうだね、温かい物でも飲みながら…」
あやかはまき絵の体を温めようと思って強く抱きしめる。

「…あやかって、意外と甘えん坊なんだね」
「そこまでまき絵を愛しているのですのよ」
今だけは自分を見て欲しい、他の人には言えない“愛している”という言葉。
だが言葉だけではあまりにも不確かではっきりとしなかった。
いくら愛してると綺麗な言葉を並べてもいつかは忘れられてしまう。
だからそれを忘れないように、その言葉のすべてを信じたいと思う。

 

898 :マロン名無しさん  2006/11/06(月) 06:48:24 ID:???  
スレ立てする時間がないので奥の手を
誰か次スレ頼む・・・っ!

されど二人は蕾のままで・5
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最終更新:2007年09月07日 02:49