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オデュッセイア06

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第六歌 オデュッセウス、パイエケス人の国に着きナウシカアに会う

スケリア島の王女ナウシカアは川へ洗濯に行った。彼女は洗い場でオデュッセウスと出会い、食料と衣服を与えて彼を助けた。ナウシカアはオデュッセウスを町まで案内すると、人々から誤解されたくないので、しばらく待ってから町に入り王アルキノオスの屋敷を訪れるよう彼にいった。


内容

ナウシカア川へ洗濯に行く  アテナアルキノオスの屋敷へ行き、ナウシカアの夢の中に現れて語りかけた。「年頃の娘らしく、明日は夜が明けたらすぐに河へ洗濯に出かけなさい」ナウシカアは父アルキノオスに頼んで馬車を出してもらい、洗濯に出かけた。洗い場で洗濯をして衣類を日に干すと、水を浴び、女中たちと毬遊びに興じた。


オデュッセウスとナウシカアが会う  茂みで寝ていたオデュッセウスがその声で目を覚まし、様子を見ようと出て行った。潮水に苛まれたその裸身は、娘たちには見るも恐ろしく、みな逃げまどった。後にナウシカアがひとり残った。アテナが怖れを払ったので、たじろがず彼に向き合った。オデュッセウスは穏やかな声で自分の苦難の旅を語り、ナウシカアに助けを求めた。ナウシカアはここはパイエケス人の国であり、自分は王の娘だと自己紹介した。ナウシカアは騒ぐ女中たちを叱り、食べ物と飲み物と衣服を彼に与えるよう命じる。やがて体を清めたオデュッセウスの美丈夫ぶりに、ナウシカアは目を見張る。

オデュッセウス町へ案内される  ナウシカアは言った。「オデュッセウス、これからあなたを町まで案内します。しかし、住民に妙な噂をされたくないので、私たちより遅れて町に入ってください。町に入ったらアルキノオスの屋敷を訪ねて、私の母に助けを頼みなさい」
そして夕方、町の前に着くと、オデュッセウスは腰をおろしてしばらく待った。


関連

人名

オデュッセウス…漂流し、パイエケス人の国に流れ着く
アテナ…ナウシカアを出かけさせ、オデュッセウスと出会うよう仕向ける
ナウシトオス…アルキノオスの父で、初代パイエケス人の王
アルキノオス…パイエケス人の王
ナウシカア…アルキノオスの娘。流浪のオデュッセウスを助ける


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