負の世代間連鎖

  • 交易を面白くないものにしてしまう要素として、強引なレベルアップ、強引なスキルアップがあると思います。生産による単純作業の繰り返しもそのひとつだと思います。そして、これは効率を追求しすぎたが故の結果だと筆者は考えています。
  • それともうひとつ。交易に関する正しい知識と理解の不足があると思います。先ほど述べた通り、Dolの交易には生産偏重の傾向があるため、本来の意味での交易、すなわち、相場を読み切る交易に関する知識と理解の普及が遅れています。相場を読み切る交易をすれば、自然なレベルアップ、スキルアップが可能なのですが、生産偏重の交易が弊害となって、そのような交易プログラムを組み立てられる商人が未だに少ないのが現状です。
  • さらに、誤った知識と理解をもった先輩が後輩に伝播するため、後輩も誤った知識と理解をそのまた後輩に伝播します。Dolの交易では、このような「負の世代間連鎖」をなかなか断ち切ることができずにいます。この連鎖を断ち切らない限り、いつまでも交易は面白くないものという認識が一般論としてまかり通り、「飽きない商い」の実現はままならないと思います。

交易に対する先入観が招く現象と弊害

「交易品は遠くに運ばないと利益が出ない」
「取引スキルが高くないと交易はできない」
  • この2つの先入観がDolの交易に関して大きな誤解と弊害を招いています。遠距離交易では、時間当たりの取引回数は伸びません。当然、取引スキルが満足に伸びることはありません。しかし、取引スキルは上げないといけない。この相反する2つの課題をクリアするために、単純2点間往復やその場買いその場売りを敢行したりと、精神的に辛い作業を経てスキルアップする人が後を絶ちません。
  • 遠距離交易は、本来、交易スキルが満足に上がってからするべきものだと思います。交易の基礎となる近海交易を飛ばしていきなり遠洋交易に飛び出すのは、例えば、ビルの1階から最上階へと飛び上がるような、人間であれば物理的に不可能な行為に近いものがあると思います。そこには、当然、ムリが生じますので合理的な方法とは言えません。しかし、それが一般的にまかり通っているのがDolの交易なのです。
  • 交易の基礎は遠洋航海を見据えた近海交易にあると思います。遠洋交易を見据えるとは、それに対応した取引スキルを習得して、近海交易の中に組み込むと言うことです。これはスキル上げに特化した単純2点間往復とはニュアンスが異なるのですが、そのニュアンスが伝わっているでしょうか?

木を見て森を見ず

  • 相場を読みきる交易では、比較的短い距離で比較的大きな利益を出すことができます。したがって、取引回数が増えるので会計スキルおよび取引スキルの熟練を得る機会が増えます。また、利益が大きいので経験値も大きくなります。つまり、相場を読みきる交易をすれば、自然なスキルアップ、レベルアップが可能で、尚且つ、稼ぐことも可能です。
  • Dolの一般的な交易では、スキル上げはスキル上げ、経験値稼ぎは経験値稼ぎ、稼ぎは稼ぎと、それぞれが別個になっているケースがしばしば見受けられます。個別に見れば確かに効率はいいかも知れません。しかし、トータルで見ればバラバラの行動であり返って効率が悪い場合があります。「木を見て森を見ず」の様な効率を追及している人がまだまだ多いと思います。
  • ESTNの交易では先ほど述べたとおり全体的な効率を追求しています。効率と言う表現は「作業」をイメージさせるので、「合理性」の追求という表現に置き換えておきます。要約すると、ESTNの交易は作業の要素をできるだけ削り、尚且つ、効率のよい合理的な交易を追求しています。

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最終更新:2007年08月22日 12:41