開発環境
正しい回路を作ったのに他人からプログラムをマイコンに書きこんでも,実行したら同じ動きにならない・・・
そんな場合には開発環境の違いがよくあります.
でも開発環境って何って人も多いと思うので,そんな人のためのページ.
開発環境って?
開発環境とは,マイコンなどのプログラムファイルを作成するまで(広義でマイコンへの書き込みまで)の条件のこと.
プログラムのソースを読み込み,マイコン用のプログラムコードへと変換する作業を,「ビルド」といいます.
パソコンでプログラムを書いたことがあれば,プログラムの変換はコンパイルということは知っていると思うけど,似たようなもの.
大きな違いは,マイコンは汎用化できないため,それぞれ違った設定が必要となる点.
例えばマイコンAは10MHzで動き,マイコンBは8MHzで動く.
これだけでも同じ動きをさせるためには多少違う文を書かなくてはいけない.
パソコンではこの違いをOS(windowsなど)によって吸収してます.
マイコンにOSを入れるとひどいことになる,9割以上.
そこでその違いをプログラム側で変更してあげる必要がある.
もちろんマイコンといっても他社のマイコンでは大きく違うため同じソフトでプログラムを書くのは大変である.
だから,マイコンごとに統合開発環境と呼ばれるソフトを用意することが多い.
統合開発環境
プログラムを書くためのエディタ,変換するためのコンパイラやリンカ,そしてヘッダファイルなどをすべて集めたパソコン用ソフトを統合開発環境といいます.
有名なところでは,
PIC用
AVR用
H8用
SH用
などがあります.
ほとんどの統合開発環境は,コンパイラやアセンブラを内蔵してます.
しかしコンパイラはいろいろな会社で開発されていて,それぞれ長所や短所がああります.
そこで統合開発環境は基本的に他のコンパイラに対応させることも可能となっています.
ただし設定がいろいろ面倒な場合もあるので,基本的には内蔵しているコンパイラを使うことが多いです.
またこれらのソフトはwindowsやMacで動いたり,動かなかったり,さらにはバージョン違いでプログラムが変わることもあります.
だから,開発環境が重要になります.
プロジェクトファイル
統合開発環境は,マイコンのソースプログラムに加えてプロジェクトを作成する必要があります.
このプロジェクトとは,統合開発環境側の設定(使用するマイコン,ソースファイル,コンパイラやその設定)をまとめておくものです.
そのためプロジェクトの設定を保存したプロジェクトファイルがあれば,他のパソコンでもだいたいの設定を再現することが可能となります.
よって,マイコンのソースファイルをコピーするときは,一緒にプロジェクトファイルもコピーしておくことをお勧めします.
最終更新:2011年11月15日 14:23