昇圧回路とは


電圧を高い方向へ変化させる回路のこと。
一般的に降圧回路よりも複雑化する。
理由は簡単、エネルギーは絶対に増えないからである。

NchFETモータドライバの上段、乾電池でのマイコン動作などに使われる。

コイル、コンデンサを用いた昇圧回路

動作原理は、コイルが電流を蓄える性質から。
コイルに電流を流すと、コイルはそのまま電流を流そうとする働きを持つ。
まずコイルを通してコンデンサへの充電を行う。
次にコンデンサとの接続を開放し、GNDへと出力する。
GNDに向けて行った場合、GNDへの接続を開放しても、他の場所へ電流を流そうとする働きを持つ。
これをコンデンサに向けて行うと、コンデンサにはより高い電圧が発生することになる。
この作業を自動化したICが販売されている。
値段は許容電流や、発生可能な電圧の範囲によって変わる。
周波数や接続タイミングによって出力電圧を変えることができる。

ダイソーなどで購入できる直流12Vを直流5Vに変換できる回路をうまく変更すれば、500円以下で昇圧回路を組むこともできる。
もちろん電流はあまり流せない。ちなみにセリア等の100円ショップで単三電池二本から5V-USB電源を作ってくれる商品が販売されている。

コンデンサを用いた昇圧回路

動作原理は、コンデンサが電極板に電圧を蓄える性質から。
まずコンデンサに充電を行う。
そのコンデンサは両端を開放しても、電圧は保ったままになる。
次にコンデンサの下に電源を接続し下駄を履かせると、コンデンサと電源電圧の和、つまり2倍の電圧が取り出せることになる。
これをダイオードとコンデンサで整流することにより、昇圧回路を組むことができる。

コイルとコンデンサを用いた昇圧回路に比べ、流せる電流は非常に少ない。
また、ICを用いないで製作することもできるが、パルス波が必要になるため、何かと面倒。
発生する電圧も一定で、約1.5倍である。(電流制限がなければ2倍近くなる)
ブートストラップにも。

最終更新:2011年03月08日 10:25