トランジスタ


トランジスタの例.2SC1815とほぼ同じように使えるトランジスタ.

今では回路に必須となっているトランジスタだが、仕組みの説明は面倒。
んじゃ、使い方だけやっていこうか。

ある程度わかる人は*も読んでいこう。

トランジスタの用途

主に電流を増幅する。
スイッチング、つまりON/OFFに使うことが多い。
電磁リレースイッチと比べ、流せる電流が少なく、応答が早い。

なぜ増幅する必要があるのか


回路概念参照

用意するもの

電源(3V以上、直流安定化電源、電池など)
基板またはブレッドボード、配線
テスタ(電流、電圧が測定できればよい)
LED(高輝度なんていらない)1~10個
トランジスタ(2SC1815)
抵抗(480Ω、LEDの数+1個)

実際に使ってみる

トランジスタそのものの話は聞くこともあるはず。
増幅回路とか、切り替えとかに使われる。
直流の電気回路を理解しているなら、それに足して減らした感じで理解しよう。

まずトランジスタにはnpnと、pnpがある。*1
使い方を知っている人ならば、その使い分けはできるだろう。

知らない人はnpnを使え。

はい、ここ大事。
二つもあるから使いにくいんだから、とりあえずは片方のみ使う。
特に2SC1815が一般的だから、これを使おう。
回路屋や先輩に型番を言えば、必ずもらえる。
生産中止になってもまだまだ現役,在庫はきっとある.

なぜpnpではなくnpnを使うのかというと,電子がマイナスだから.
それ以上聞きたい人は,電子工学を勉強しないといけないので大変です.

次に端子の名前を覚える。
端子は次の三つ
ECB(エクボと覚えると面白い)
それぞれ、エミッタ、コレクタ、ベースの頭文字となっている。
名前はnpnもpnpも同じ。

エミッタはグランドにつなぐ。
たまに違うのもあるけど、そうやって使え。*2

コレクタはLEDにつなぐ。
好きなだけLEDは並列につなごう。
ただし、一つのLEDには直列に480Ωの抵抗を入れる。

ベースには抵抗をつなぐ。
抵抗値は480Ωを使うことにする。
これも実際には計算式を使って出す必要がある。*3


電源には3Vから5Vを加えてみるといい.
電源の電圧によって明るさは変わります.

うまくLEDが光ったなら成功です.


*1
npn、pnpは、接合の種類を表す。
ちなみにダイオードはpn接合である。
基本的にはpからnの方向に電流を流すことができる。
また、サイリスタはpnpn接合である。

*2
今回はエミッタ接地という方式を使う。
コレクタ接地、ベース接地と比べスイッチングに一番向いている。

*3
実際の簡易計算式は次の通り。
(電源電圧ートランジスタの降下電圧)÷ベースの定格電流<抵抗値<(電源電圧ートランジスタの降下電圧)÷(負荷に流したい電流÷トランジスタの増幅率)



2SC1815と2SA1015の生産終了

小型のトランジスタの中でも非常に汎用的であった2SC1815と2SA1015は生産終了となる模様です。
今後回路図上に出てきても使用できなくなるかもしれません。

代替となる安価なトランジスタについて、調べておく必要があります。
まあ,チップトランジスタが使えれば選択肢はまだまだあります。

ちなみに1815の仕様

  • Ic 150mA
  • Vceo 50V
  • hFE 100
  • Vebo 5V
  • 単価 5円~3円

じつはそこまで高性能なトランジスタだったわけではない。
ただ、小規模回路としては最適な場合も多く市場でも安価で販売されていたために使われていた。

代替となるようなトランジスタ

  • 2SA950,2SC2120
お値段高め(単価10円),電流も多く流せる




で、トランジスタって何よ

ここからは電子工学。
まずトランジスタは、2つのpn接合を持つ電子素子。
pn接合はダイオードのほうがわかりやすいはず。
それで、ベースからエミッタに電流が動くと、コレクタからベースにも電流が流れるようになる。
ちなみに、電流と電子の流れる向きは反対。

実は半導体は電気が流れない金属を作ることから始まる.
そこに電圧を加えたりすることで電気を流せるようにできるようにしたものがダイオードやトランジスタ.

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最終更新:2011年11月14日 14:43