セリフ集 > TV第02話


Aパート

アナ父「ママのお味噌汁はいいねぇ」
アナ「特にしじみのお味噌汁は最高」
アナ父「ママ醤油を取ってくれるかなぁ。納豆には醤油が一番だからね」
アナ母「はい、あなた、お醤油」
アナ父「わはは、ありがとう。そしてカラシを少々」
アナ「あらパパ、あたしはキムチがいいと思うわ」
アナ母「キムチはいいとして、よくって?新しい学校には、早く慣れないといけませんわよ?」
アナ父「そうだよ。淑女としての振る舞い、あおぉふ」
アナ父「納豆がシャツの上に垂れてしまったよ」
アナ「パパ、納豆は徹底的に練らなきゃいけないのよ」
アナ「そして一気にご飯の上に・・・こうやって」
アナ父「なるほど。納豆の糸の切り方といい、君の箸さばきには父親ながら惚れ惚れするよー」
アナ「うふふ、淑女のたしなみですもの」
アナ父「はっはっは、そうだったね」
アナ父「あっはっはっはっはっは」
アナ・アナ母「うふふ、うふふふ、うふふふ」

アナ「いってまいります」
アナ「とうとうきましたわ・・・あたしの転校デビューの日が」
アナ「うっ・・・だぁ!」

アナ(パパの仕事でイギリスから日本へ来てもう5年)
アナ(こっちの生活にも随分慣れた)
アナ(日本語もペラペラ・・・お味噌汁だって大好き)
アナ(これだけの間いると、日本にもだいぶ愛着が湧いてきてるくらいだわ)
アナ「でも私は・・・」

アナ「あの時、私は必死だった」
アナ「私の髪と瞳は、日本の皆さんをひるませてしまう」
アナ「一刻も早く、親しみやすいキャラを印象付けなければ」
アナ「つかみよ、つかみが肝心よ、アナ!」
アナ「みなさん、よろしくお願いいたします」
アナ「産まれたのはイギリスのとうもろこしの壁ですわ」
アナ「ん?あらいやだあたしったら、とうもろこしの壁だなんて。コーンウォールでしたわ。」
アナ「コーンウォール・・・コーン・・・」

アナ「過去は過去、未来は未来、同じ轍は二度と踏みませんわ」
アナ「そうよ、どうしてイギリス人の私が日本語を喋らなくてはいけませんの?」
アナ「だいたい、日本語ってなんかダサくありません?」
アナ「パパとママも日本語ばっかりだから、あたしもすっかり英語を忘れかけてますけど・・・」
アナ「でも私はイギリス人・・・イギリス人でいたいのよ!」

美羽「お、外国人だ」
千佳「ほーんと」
アナ「転校初日の今日なら、あたしのことは誰も知らない」
アナ「日本語がペラペラなことも・・・しじみのお味噌汁が好きな事も・・・」
アナ「今日から一切日本語なし。日本語とは今日でお別れよ!」
アナ「今日から私はイギリス人なの!」
美羽「ぐっもーにん」
アナ「あぁ!どうも、こんにちはー」

美羽「挨拶したら倒れこんじゃったよ」
千佳「あんたよく話しかけられるねー。外国の人だよー?」
美羽「でも日本語喋ってたよ」
千佳「そうだっけ?」
千佳「そうだ。朝なのにこんにちはーって」
アナ「し、失礼ですけど、あなたたち、何年生の方かしら?」
美羽「6年2組だが?」
アナ(よかった。学年が違えばまだ大丈夫だわ)
美羽「やんのかー?」
美羽「ちょっとかわいいと思って生意気ですぜ親分」
千佳「誰が親分なのよ」
美羽「ヤッチマイナー」
千佳「子分でもないっつの!」
美羽「あ、まて、置いてくのか!」
美羽「んぉ、ヘルプミー!」
千佳「意味分かんないよみっちゃん」
美羽「よし、今日はこのネタで行こうかな」
千佳「あーっそー」

アナ「朝からいきなりけつまづいたけど・・・本番はこれからよ」

茉莉「あ!?」
5-2担任「はいみんな静かにー」
5-2担任「今日はみんなに転入生を紹介します」
5-2担任「えと、自己紹介・・・名前・・・」
5-2担任「んーと、ユア、ネイム、プリーズ、オンザ、黒板に」
アナ「いえす」
5-2クラスメイト「英語だー」
アナ(えー・・・あー・・・なー・・・と)
アナ「だぁ!?」
5-2担任「ダァ?」
5-2クラスメイト「デァー?」

アナ「まいねいむいずアナ」
アナ「あいけいむふろむいんぐらんど」
アナ「はうどぅーゆーどぅー、ないすとぅみーちゅー」
5-2クラスメイト「わあああ!」
5-2クラスメイト(なんかすごい聞きとれるぞ)
5-2クラスメイト(あたし、英語のセンスあるのかも)
5-2担任(この子、ほんとにイギリスから来たのかな)
アナ(よし、全然バレてませんわ)
アナ(えっと、それで、ひとつよろしくお願いしますってなんと言えば・・・)
アナ「わんぷりーず」
5-2担任「わかったかーみんなー」
5-2担任「ひとつよろしくという意味だ」
笹塚「えっ・・・先生それは」
5-2担任「廊下に立ってろ笹塚」
5-2担任「それで席なんだけどー」
5-2担任「ここの列、全員一人づつ後ろに移ってくれるか」
茉莉「ん?」
5-2担任「彼女ここの一番前の席にするからな」
茉莉「へ?」
5-2担任「まだ分からんこともたくさんあると思うんで、先生がいろいろ教えないといかんからな」
茉莉「せ、先生・・・ちょっとあの」

アナ(ん?)
アナ「はろー?」
茉莉「はあぁ!?はろー」
アナ「はろー」
茉莉「はぁはははろー!」
アナ(私も少しやりすぎたかもしれないけど・・・この子もちょっとおおげさじゃないかしら?)

6-2担任「五行目から読んでみろ」
美羽「ワタシニホンゴワカリマセン」
6-2担任「じゃ、座ってよし」
美羽「やった!」
6-2担任「わかってるじゃないか」
美羽「なんでよー・・・」

6-2担任「やってみろ」
美羽「ニホンゴワカリマセントイッタハズ」
6-2担任「算数だが?」
美羽「お、おおぅー」
美羽「これがアメリカンジョークです」
6-2担任「なるほど」
美羽「だからなんでよー」

Bパート

矢田恵子「みっちゃん・・・」
美羽「あーはー?」
矢田恵子「わかってるよね?」
美羽「んーふー?」
矢田恵子「日直だよね」
美羽「おーいえー」
矢田恵子「じゃあこれ」
美羽「う・・・おーまいがー」

美羽「これは差別でぇーす」
千佳「あたし日直じゃないのにー」
美羽「断固戦うアルネ」
千佳「あんたは日直でしょー?」
美羽「ん?・・・アルネって誰のこと?」
千佳「誰でもないっしょ」
美羽「じゃどこ?」
千佳「どこっていわれても・・・」
美羽「ちーちゃんだめだなぁ」
美羽「若いのに探究心ってものが足りなくない?」
千佳「何の探求だよ」

千佳「だから何探求してんのー?」
美羽「あ、これみて」
千佳「なになに?」
美羽「面白い名前発見!」
千佳「はーあ・・・」
美羽「あっこらー、置いてくなよちぃちゃーん」
5年生女子「ん?」

5年生女子「あのー」
アナ「ん?」
5年生女子「は、はろーおー?」
アナ「ハロー」
5年生女子「えっと、イギリスのどこから来たの?」
アナ「こー・・・っ!」
アナ(いっけなーい!釣られてしゃべるところでしたわー)
アナ(聞き返すときは、何を言うんでしたっけ・・・)
アナ(ほ、ほわい?じゃないわ・・・はう?じゃなくてー)
アナ(そうだ!)
アナ「ほわっと」
アナ(ち、ちがったかしら)
5年生女子「あのねー、アナちゃんてー、どこからきたのー?」
アナ「おっけー」
アナ「あぁっ・・・ぁぁぁ・・・」
5年生女子「ってそう、だよねー。ここは日本だよねー」

アナ「あぶないところでしたわー」
アナ「日本語がわからないと思ってくれたから、助かりましたけど」
アナ「気を緩めないようにしなくては」

5-2担任「この意味がわかるもの―」
笹塚「はい」
5-2担任「自慢か笹塚ー」
5-2担任「質実剛健というのはー」

5-2担任「これをなんと読むか分かるものー」
アナ「気を緩めない・・・気を緩めない」
5-2担任「笹塚、わからないなら立ってろ」
笹塚「あ・・・」

5-2担任「次どうなるか分かるものー」
アナ「気を緩めない・・・気を緩めない」

5-2クラスメイト「いただきまーす」
アナ「わぁ・・・はっ?」
茉莉「ん?」
アナ「わぁっ!・・・いっけない」
アナ「危機一髪でしたわー」
5-2クラスメイト「ダメ出しだ!給食にダメ出しがでた!」
5-2クラスメイト「これが食文化の違いなんだな」
5-2クラスメイト「やっぱりイギリス人はパンなのかなー」
5-2クラスメイト「あたりまえでしょー」
5-2クラスメイト「みそ汁じゃなくて、スープなんだよねー」
アナ「いっけない!」
アナ(イギリス人が箸を器用に操れるなんて、おかしいわ)
アナ「なんとか不器用に操らなくては・・・」
アナ(む・・・むつかしいわー)
アナ(あっ・・・)
5-2担任「わかったか笹塚、これがブリティッシュスタイルだ」
笹塚「え?」
5-2担任「とりあえず立ってろ」

アナ(しまったわ・・・日本語を喋らないと、周りの人とコミュニケートできないじゃない)
アナ(かといって、今さら宗旨替えはできませんし・・・)
茉莉「うーん、うーん・・・はぁ、はぁ」
茉莉「へ?」
アナ「あなたどれだけ力がないんですの?」
アナ「簡単に開くじゃありませんかー」
茉莉「あ、ありが・・・」
茉莉「ふぇ・・・」
アナ「ん?」
アナ(おもいっきりバレちゃった・・・)
アナ「んっ!」
茉莉「ふぇぇ!?ふわぁ!」
アナ「よろしくって?」
アナ「私はこの学校で日本語をしゃべる気はありませんの」
アナ「だから今聞いたことは・・・」
茉莉「あ、あれ?」
アナ「なに!?」
茉莉「アナちゃん、日本語喋れるの?」
アナ「今さら何言ってますの!?ごまかす気?」
アナ「さっきちゃんとお聞きになったでしょう?」
アナ「じっと見てたじゃありませんか。しらばっくれないでくださる?」
茉莉「え?あ、あれは・・・ほっぺに、ごはんつぶ、ついてて・・・気になって・・・」
アナ「ということは、さっきの時点では気づいてなかったとおっしゃるの?」
茉莉「ほぇ?」
アナ「ほぇじゃなくて!」
茉莉「う・・・えっと、日本語喋ってたっけ?」
茉莉「うーん?」

茉莉「そうだったのー・・・日本語喋らないって決めたから、それで・・・」
アナ「えぇ。私はイギリス人ですもの」
茉莉「でも、英語だけでも友達できないような」
茉莉「あっ、そ、そんなことないよね。言葉の壁なんて関係ないし・・・」
茉莉「それにアナちゃん日本語上手だ・・・」
アナ「そのこと、誰にも言っちゃダメですわよ!」
茉莉「あ、そっか・・・」
アナ「秘密にしてくださる?」
茉莉「う、うん!」

茉莉「そうだ、アナちゃん。今日、友だちと一緒に帰る約束してるんだけど・・・」
アナ「そうなんですの?」
茉莉「うん。ここで待ち合わせ」
アナ「構いませんわよ」
アナ「だけどよろしくて?あなたの前以外では、日本語は喋りませんから」
千佳「お待たせー」
アナ「だぁああ!?」
美羽「あ、朝の日本語ペラペラ外国人」

千佳「たーだいまー」
伸恵「あー、おかえりー」
千佳「ってーなんでお姉ちゃんあたしらより先に帰ってんのよー」
伸恵「ぷはぁー。知りたいかー?あたしの秘密がー?」
千佳「別に」
伸恵「なぁにぃ!?」
千佳「それより、この子。茉莉ちゃんのクラスに転校してきたんだって。」
千佳「アナちゃんていうの」
伸恵「ふぅーん・・・」
千佳「ちょっと聞いてる?」
アナ「んん?」
千佳「お姉ちゃん?」
伸恵(さらさらの金髪)
伸恵(透き通るような青い瞳)
伸恵(陶器のように白い肌)
伸恵(スラリと伸びた長ーい足)
伸恵「これあたしのー!」
千佳・茉莉「わー!」」
千佳「お姉ちゃんが危ない人にー!」
茉莉「あっ、空き缶がいっぱい」
美羽「そういえば飲むとさらにバカになるんだっけー伸恵ちゃーん」

伸恵「アナちゃんていうのー。さっきはごめんねー」
伸恵「やーねーあたしったらー」
アナ「いえ・・・」
千佳「まったくもー。一人でいくら飲んでんのよー」
伸恵「5本」
千佳「自慢すな!」
千佳「もぅそんなんだからいきなり人に抱きつんだよぉ・・・ねぇ?」
アナ「もう気にしてませんから」
伸恵「だってアナちゃんてかわいんだもん」
アナ「そんなことは・・・」
美羽「あーかわいいよねー。しかも日本語ペラペラだし」
千佳「もー!よしなさいっつの」
美羽「えーだってすごいじゃん。イギリスの人なのにさー」
千佳「そうだ。イギリスの人は紅茶にレモン入れないんだってー?」
アナ「えぇ。何も入れないか、ミルクティーです。」
千佳「ずっと謎なんだけどー。あれってミルクが先?紅茶が先?」
アナ「熱い紅茶と冷たいミルクを入れると固まってしまうから・・・」
アナ「紅茶を後で注ぐのがいいとか」
千佳「へえぇー」
美羽「あじゃあさーじゃあさー。カレー味の・・・」

千佳「あ、そうそう。そういえばアナちゃんて、名字なんて言うの?」
アナ「えぇ!?・・あぁ・・いえいえ、名乗るほどのものでもありませんわー」
千佳「え?なんでなんで?」
アナ「ほんとにお気になさらずに・・・」
美羽「ずばり、自分を隠して世直し、旅の侍」
伸恵「イギリス人だっつってんだろー」
アナ「アナと呼んでいただければ結構ですわ」
千佳「えー、教えてよー」
美羽「ん?」
アナ「ほんとにお構いなく。名乗れるほどのものではございませぬので」
美羽「お姉ちゃん。これ、なんて書いてあるの?」
アナ「ああーっ!?」
伸恵「こんくらい読めるようになれよ・・・」
伸恵「アナー・・・コッ、ポラ?」
伸恵「コッポラ」
千佳「コッポラ?」
茉莉「こっぽら」
美羽「コッポラ」
千佳・美羽・茉莉・伸恵「びーみょー」
アナ「うぅう・・・」

美羽「気にすることないよー。いい名前じゃん」
美羽「コッポラ、コッポラちゃん」
伸恵「連呼するな」
美羽「あそうだ!みんなでコッポラちゃんの新しいニックネームを考えよーぅ・・・ふふん」
千佳「こらこら」
美羽「え?」
千佳「アナちゃん落ち込んでんじゃん」
美羽「あ、それなら・・・」
美羽「これで万事解決!」
千佳・茉莉・伸恵「うぅん?」
美羽「命名!」
アナ「はっ?・・・う、うんん・・・!」
美羽「ふふふん」

美羽「なんでよー・・・・」

次回予告

美羽「あ、茉莉ちゃん!茉莉ちゃんがネコになった!」
千佳「はぁ?」
美羽「ほら!耳でしょー、尻尾でしょー、鈴もついてます!」
美羽「あいてて、茉莉ちゃんたら、爪立ててひっかかないでよー」
茉莉「こんにちにゃー」
美羽「あぁ!?茉莉ちゃんが、ふたり?」
茉莉「え?」
千佳「ほっといて、アナちゃん家でも行こっか」

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最終更新:2013年02月25日 00:33