トップページでも書いたようにNylonwhipとはナイロン製の鞭なのですが

基本構造は革の鞭と同じで 使われる素材は違いますが

コアといわれる芯の周りにbelly 外装であるoverlayと 

他fillerやbolsterなどの代わりとなる物など 同じ様に作られます

下の絵は革の鞭の構造です

 

Nylonwhipは皮の代わりにparacodeといわれる米軍などで使われている

パラシュートコードを使い編まれています

日本で手にはいるパラコードはコマーシャル品とかコピー品といわれる物が多く

又規格に650lbや550lbなどあるが 

550だとパラコードの芯部分のナイロンを7本束ねることで

550ポンド(約250kg)の荷重に耐える事が出来るという規格で650なら650ポンド(約295kg)

(※650や550とだけある物はそれは強度を示さず four strandsとか書いて400lb以下(約181kg)しかない物だったりします 本来は7本以上の芯が入ってる)

ただこれは芯部分 

Nylonwhipで使うのは外側で芯部分を抜いて平らにしてレース状にして使用します

650と550での違いは幅 太さなのです

日本で手に入るのは550の細い物ばかり・・・

Nylonwhipを作ろうとするとoverlayは少なくとも12plait(12本編み)となる

bellyですら8plait 革ならoverlayが4plaitでも鞭が出来るのに 

規格品を使うゆえに手間が掛かってしまうという訳です・・・

革も編むまでに処理など工程が多いので楽では無いのですが

しかも一頭から使える部分は決まっていて 長さもその中で最長に取っても制限があり

そのために繋ぐ技もあるが 

繋ぎ部分で鞭の運動を邪魔しない様にうまく処理される必要がある

パラコードはナイロンで工業製品 

一般に買えるパラコードでも1200feet(約360メートル)あり

その心配はない

ただし12plaitを先端では6plait又は4plaitまで徐々に減らしていくので 

同じように確かな処理が必要である

(Nylonwhipの編込む方法として細い方から増やしていく方法もある)

 

革より安価で水に強いなど勝っている所があるNylonwhipですが 

ナイロンの弱点として熱に弱い

とはゆえ融点200℃以上なので 火に弱いと書いた方がいいのでしょうか

 あと軽いというのも弱点でしょうか 

これを補う為にパラフィンワックスや蜜蝋を塗って重さを加える事が出来るのですが

水に強い→悪天候でも使え 汚れても洗う事が出来る→

メンテナンスが楽という利点が消えてしまう

コーティングする事により

汚れ難くなり 重さも加わり 鞭本体の耐久性も上がり 空気抵抗も下がります

コーティングしなければ簡易なメンテナンスだったものを 

それを犠牲にしてまで手に入れるかは

作る方というより 使い手側の判断でしょうか・・・

(コーティングする前にFall部だけコーティングするとか 

 Fallは革などにするとか・・・試すのもいいかも)

しかも熱に弱いと先に書きました 

コーティングする為にはパラフィンや蜜蝋を熱して溶かさなければならない

この工程には 危険が伴います パラフィンや蜜蝋は本来燃える為の物

なので 直接火に掛けずに 湯煎の様に間接的に加熱する方法などが必要です

(オイルなどを混ぜてクリーム状態で売っている物も在ります)

 

あとコーティングしたNylonwhipは車中とか温度が高くなる所など置いとけませんね

 

paracordは工業製品なのでミリタリーカラーはもちろん 

鮮やかなカラーバリエーションがあり overlayを自分の好みに編めます

欠点であるplait数の多さがここでは 色々な装飾へと繋がります

もちろん革も染色出来るのでカラーバリエーションがありますが

ナイロンであるparacordは染色に関しても優位である 変わったもので例えると

蓄光の染色があり 明るい所から暗い場所へ持っていくと蛍のように光るのである

 

 

 ・各部の名称

 

 

・ウィップ形状の種類

■Nylon bullwhip

 ■Nylon stock whip

 

 

 この他ブルウィップのHandle部の無いSnakewhipなどあります

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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最終更新:2010年04月02日 18:01