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オッタス婦人の案内書

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アレッシア・オッタスの
アンヴィル案内書

 美しきディベラ、愛の女神! 私たちと子供たちを祝福してください! 私の名はアレッシア・オッタス。皆様に、アンヴィルの全てをお伝えしましょう。

 アンヴィルは海辺にあり、一見するととても美しく見えます。しかし、細部に目を向ければ不愉快なものが多く目につくでしょう。水辺の景色は魅力的なものですが、町の外の船着場や港の周辺では船乗りや物乞いなど、汚い身なりの人々がうろついています。アンヴィル城は清潔でよく管理されているし、城壁に囲まれた家々のうち、いくつかはきれいで立派です。しかし、それ以外の家は住む人も無く荒れ果て、あるいはみずぼらしく剥がれ落ちた壁土がそのままにされています。町中では異常者や酔っぱらいの姿がいたるところに見られます。

アンヴィル城
 アンヴィルの領主は、ミローナ・アンブラノクス伯爵夫人です。彼女の夫、コルヴァス・アンブラノクスは何年も前に失踪しましたが、軽薄で不真面目な人物で、馬鹿騒ぎをしては醜聞を振りまく癖があったため、伯爵夫人は彼がいなくなってかえって平穏な生活を送れるようになったといわれています。伯爵夫人自身は、高潔で敬虔な素晴らしい領主であると人々から慕われています。もしも彼女が衛兵に命じて船乗りや物乞い、怠け者、泥棒たちをみな町の外に追い出したなら、アンヴィルは今よりずっと住みやすくなるでしょう。


アンヴィルの地区
 アンヴィルは5つの地区に分かれています。アンヴィル城は街壁の外の港を見下ろす場所に建っており、チャペルゲート地区の門から道が城へと続いています。壁に囲まれた街は3つの地区、東のチャペルゲート地区、西のウェストゲート地区、そしてその間に位置するギルドゲート地区に分かれています。港は街壁の外にあり、ウェストゲート地区の門から行くことができます。

チャペルゲート地区
 シロディール中を探しても、ここより美しい聖堂にはお目にかかれないでしょう。聖堂と街壁の間には美しいディベラ像のある静かな庭園があり、瞑想にもってこいです。聖堂の向かいには素敵な庭園と、礼拝する人々を風雨から守ってくれる屋根つきの回廊があります。残念なことに、住民たちはこのような素晴らしい聖堂にほとんど興味を示さず、礼拝する住民もごくまれです。頭の軽い女司教のせいなのか、伯爵夫人が自ら礼拝に来て模範を示そうとしないからなのか、どちらの理由かはわかりません。

ギルドゲート地区
 アンヴィルの最も栄えている地区はギルドゲート、正門、もしくは北門を入ったところにあります。この地区には、アンヴィルで最も立派な建物と最もみすぼらしい建物が隣り合って建っています。ギルドはよく管理されたきれいな建物のほうに属します。この地の魔術師ギルドと戦士ギルドはシロディール各地のギルドの中でも特に野心的で生産的です。魔術師ギルドの代表者であるキャラヒルは魔術の研究者として名声を得ており、交霊術、召喚術、黒魔術を公に批判しています。戦士ギルドは人材に恵まれて精力的に活動しており、シロディールにある他のギルドに見られるような無責任でやる気の無い態度とは無縁です。それに対して、魔術師ギルドのすぐ隣の建物は閉鎖された廃屋で、見苦しく荒れ果てていて本当に目障りです。

ウェストゲート地区
 ウェストゲート地区は、アンヴィルの住宅街です。この地区にある家はみすぼらしく、荒れるにまかせてあります。住民はだらしがなく無気力ですが、唯一の例外はアンヴィルの有名人、アルゴニアンの女流作家クイルウィーブでしょう。彼女は下層階級の人間や犯罪者の悲惨な運命や陰謀の計画を描いた低俗な本を何冊か出しています。彼女の存在は、アルゴニアンが罪深く不誠実で、役立たずの人間未満の存在だという偏見を助長しているといえます。


 船着場は補修がされておらず、荒れ果てて不潔です。船倉や今にも崩れそうな港湾倉庫からはあらゆる種類の悪臭が立ち上っています。役立たずたちがどこからか集まってきては、ここで日向ぼっこをしたり、噂話や無駄話をしたり、ワインやエールを買うために物乞いをしようか、盗みを働こうかと考えたりするのです。そこではミラベル・モネーという優しい女性が家のない船乗りのために宿を提供していますが、残念ながらその間違った慈善は単に酔っぱらいと怠け者を甘やかすことにしかなっていません。そんな無益なことをしている暇があるならば、彼女はあの不道徳な怠け者たちに九大神の教えと生産的な仕事を教えるべきでしょう。港はそんなありさまですが、南に行くと素敵な灯台があり、その上に上って遠く眺めれば、アンヴィルの城、町、そして港もそれほど不愉快には見えないでしょう。

 九大神があなたを守り導いてくださいますように!



アレッシア・オッタスの
コロール案内書

 ステンダールを称え、九大神を称え、全ての聖人を称えよ! 私の名はアレッシア・オッタス。皆様に、コロールの全てについてお伝えしましょう。


コロール城
 コロールはコロール州の州都であり、女伯爵アリアナ・ヴァルガによって統治されています。彼女は非常に正しい女性で、彼女の娘は美しく貞節な、レヤウィン伯爵夫人のアレッシア・カロです。

 アリアナは敬虔なアカトシュの信奉者で、ステンダール聖堂での礼拝を欠かさず、領民の良き模範となっています。彼女の夫、故チャラス・ヴェルガ伯爵もまた信望厚い信仰のディフェンダーでステンダール信者だったので、彼がスカイリムの異教のノルド人との戦いで命を落としたという知らせは領民に大きな悲しみをもたらしました。アレッシア・カロはレヤウィン伯爵の良き妻であり、コロール伯爵の子女としての本分を尽くしています。彼女はよくコロールに戻り、素晴らしい母親のもとを訪ねています。

 素晴らしいことに、城に仕える魔術師もまた(他の多くの魔術師が神の教えと信仰を軽んじているのと違って)公正で敬虔な九大神の信徒です。彼女、シャネルは、不信心ものを罰しようとする正しい人々のために魔術を教授しているので、へたな魔術師ギルドのいかがわしい魔術師たちに教わるぐらいなら彼女のところへ行くべきでしょう。

 女伯爵は毎日大広間で会議を開いています。(もちろん、日曜日以外ですが)彼女には素晴らしい使者や執事がおり、城は品格と秩序が保たれています。また、城には地下牢があるのですが、残念ながら衛兵たちは怠慢で、町中にたむろする物乞いや泥棒、博徒、詐欺師を捕まえてせっかくの牢屋に放り込もうともしません。

コロールの地域
 コロールは5つの区域に分かれています。門を入ったところはファウンテン・ゲート地区で、美しい泉があり、大戦で犠牲になった人々に捧げられた聖サンクレ・トールの像が立っています。泉の周りには2件の宿屋、雑貨店、鍛冶屋があります。そこから東への道は城へ、北への道はグレート・オーク広場へ、西への道は聖堂通りと西コロールへ、それぞれ通じています。西の聖堂へ行く道の途中には本屋があり、聖堂より西は西コロール地区で、井戸の周りに簡素な小屋が集まっています。グレート・オーク広場の周りには魔術師ギルドと戦士ギルド、そしてたくさんの立派な家があります。
スタンデール聖堂
 スタンデール聖堂は美しい建物で、巡礼の祈りと瞑想に申し分のない場所です。毎週日曜日の朝には、この町の正しい人々とよき領主が礼拝のために聖堂に集まります。しかし嘆かわしいことに、女伯爵という素晴らしい模範がありながら、コロールの住民の多くは怠惰で信仰を軽んじています。きっと、魔術師ギルドと戦士ギルドの構成員が悪い手本になっているせいでしょう。聖堂の女司祭、オラグ・グラ=バーゴルは親切で正しい老婦人で、魔術師ギルドの邪悪な異教徒から呪文を買うくらいなら彼女から買ったほうがずっと良いでしょう。

コロールのギルド
 戦士ギルドを率いているのは優秀で誉れ高いヴィレナ・ドントンですが、その構成員は粗野で汚い言葉で話し、たいてい支部で怠けているか、町中をうろつきながら耳障りな雑談をしているかのどちらかです。彼らがスタンデール聖堂での礼拝の習慣を身に付けて行いを正せば、戦士ギルドはずっと良くなるでしょうに。ただし、戦士ギルドの優秀な鍛冶屋は特別です。彼女はよく聖堂で礼拝をしています。

 コロールの魔術師ギルドにいる学者は役立たずばかりで、生徒たちは本を読んだり罵りあったり、悪臭のする薬を調合して時間を潰しています。彼らは教養があって正しい言葉づかいができますが、懺悔と祈りによって魂を磨くこともしないくせに、そんな学問がいったい何になるというのでしょう? ここの魔術師ギルドで呪文や薬を買うことはできますが、そこで払うお金は彼らにくだらない娯楽や怠惰な時間を提供するだけでしょう。

商店とサービス
 ノーザン・グッズ商店のシード・ニーアスはアルゴニアンですが、他のアルゴニアンと違って賢く、誠実で、丁寧な応対ができます。素晴らしいことではないですか? 彼女は商才があり、その成功の技術を教授していますが、店の品物を安く売ってくれることはないでしょう。

 火炎と鋼鉄鍛冶店の鍛冶師、レッドガードのラシーダは優秀な職人であり、その技術を教授しているようです。彼女は日曜の礼拝に毎回来ていますが、人間的に未熟で礼節に欠け、行儀や身なりも良くはありません。

 レノア書店はきれいな店構えで品揃えも豊富ですが、信じられないことに『九大神の十戒』を一冊も置いていませんでした。しかも、女店主は一度もスタンデール聖堂へ来たことがありません。いったいどういうことでしょうか?

 この町に、食べ物と寝床を提供してくれる宿は2軒だけあります。一軒は上品で清潔で、立派な人々になじみにされている宿です。もう一軒は粗野で不潔で、酔っぱらい、泥棒、オークの溜まり場になっています。一方は身なりの良い上品で礼儀正しい婦人が、もう一方はだらしのない若い女性が経営しています。宿の名前はそれぞれ「オーク・アンド・クロージャー亭」と「グレイ・メア亭」です。清潔で安全な寝床を提供してくれるのはどちらの宿か、もうおわかりですね。

コロールの著名人
 作家キャスタ・スクリボニアはコロールに住んでいます。彼女は教養があり、各地を旅した経験を持ちますが、彼女の著作はあまりおすすめできません。なぜなら、彼女の作品はどれもロマンスとゴシップと、他の低俗な娯楽を題材にしていて、主人公たちは九大神を信仰する者なら誰もが持っているはずの美徳、道徳、貞節、神への崇敬を見せず、読者の子供たちの悪い手本となりかねないからです。

コロールの不名誉な特徴
 魔術師ギルドや戦士ギルドの近くのグレート・オークにはよく町民が無為に集っては雑談をしています。ホンディターという名の狡猾な男が、周辺の土地で起こること全てを知っています。彼はお金と引き換えにスキルを教えていますが、この男を聖堂で見かけることはなく、どうも罰当たりな行動や深酒、喧嘩に耽溺しているようです。

 コロールは殺人や泥棒の多い町です。彼らはなんと家で犯罪の技術を教えて授業料を稼ぐことさえあります。衛兵はいったい何をしているのかって? 残念ながら、彼らを町中で見かけることはありません。

 コロールの物乞いは身なりは汚いですが、健康で態度が良く、陽気です。いい気分になるために小銭を恵んでやってもよいでしょうがそのお金はすぐに賭け事や強い酒などのくだらないことに使われてしまうので、彼らのためにはならないでしょう。


 九大神の祝福とご加護がありますように!



アレッシア・オッタスの
シェイディンハル案内書

 健やかな心身にアーケイの祝福を! 私の名はアレッシア・オッタス。皆様にシェイディンハルの全てについてお伝えしましょう。


 シェイディンハルを訪れる人はまず、緑の大草原やコーボロ川の土手に経つ優雅な柳の木、よく手入れされた庭園、花でいっぱいの垣根、そういったものに目を奪われることでしょう。手入れの行き届いた家々、その石壁にほどこされた細工や、ガラス、金属、木材を組み合わせた美しい装飾は、シェイディンハルという町の裕福さを物語っているかのようです。

 しかし、その裏に何が隠されていると思いますか? 犯罪、醜聞、それに数々の不道徳です!

 シェイディンハルは、3つの区域に分かれています。北の丘の上にはシェイディンハル城の中庭と城壁があります。その下に、東門から西門へ、東西に道が走っています。コーボロ川はこの道からだいたい南北に流れており、町の南半分を2つの区域に分けています。聖堂は東側の区域、そして市場は西側の区域にあります。市場側の区域には全ての商店、宿屋、ギルドが集まっています。聖堂区域には聖堂と住宅街があります。コーボロ川には北と南の2箇所に橋がかかっていて、南側の橋の途中には小さな公園になっている中州があります。

 シェイディンハルは東ニベンに位置していますが、その文化は、ここ半世紀の間にモロウウィンドから移民して来た、ダークエルフたちによって作られたものです。彼ら移民の多くは、モロウウィンドの窮屈な社会と腐敗した宗教支配を逃れて来た人々です。シロディールにおいては、ゼニタールの守護の下、かの地よりも自由で活発な経済活動の機会を見出すことができたのです。

 シェイディンハルの伯爵もまた、そうした移民の一人です。アンデル・インダリス伯爵はモロウウィンドのフラール家の出身ですが、より多くの成功の機会を求めてこの地にやってきました。

 伯爵はシロディールの貴族社会において異例の速さで上位に登りつめましたが、その理由については謎が多く、シロディールの伝統ある名家の人々は伯爵を身のほど知らずな成り上がり者と陰口を叩いています。さらに、ラザーサ・インダリス夫人がシェイディンハル城の階段で何者かに撲殺され遺体で発見された事件は人々の好奇の目を惹きつけ、伯爵の浪費癖、不倫、激情と事件の関係について黒い噂が絶えません。

 シェイディンハルのアーケイ聖堂に訪れる人はほとんどいません。そもそも、模範を示すべき伯爵が一度も聖堂に足を踏み入れたことがないのです。ただし、彼の場合は九大神のもとに現れて審判を受けることを恐れているのかもしれませんが! シェイディンハルの大主教、司祭、治癒師は感じのよい人々で、神に忠実な神学者ですが、この地の聖職者で最も尊敬されているのはアーケイの生ける聖人・エランディルでしょう。彼は魔術師ギルドや帝都戦技大学で不正に行われている黒魔術に反対する運動を精力的に行っています。
 シェイディンハルの2つの宿屋はどちらも一見良さそうに見えますが、一方の宿屋「ニューランド」を経営しているダークエルフは下品な異教徒の無法者で、もう一方の宿屋「シェイディンハル・ブリッジ」の経営者は高潔で敬虔な帝都民の夫人です。行き届いたサービスと安くておいしい食事、殺人鬼や泥棒の心配をせずに安心して眠れる安全で清潔な寝室、そういったものを求めるならどちらの宿屋に泊まるべきかはもうおわかりですね。

 シェイディンハルの本屋を所有し経営しているのはアルゴニアンのマッハ=ナーです。私は彼より無礼で不愉快な人物にお目にかかったことがありません。しかし、本屋の品揃えは素晴らしく値段も手ごろです。

 シェイディンハルの住宅は、最も貧しいものの家でさえみな清潔で見栄えがよく、庭なども手入れが行き届いています。家の中に入って家具や内装を眺めたいなら、住民に言えば喜んで迎え入れてくれるでしょう。(もちろん、早朝や夜中に訪ねたりしなければ、です!)ただし、だまされてはいけません! いくらその住民がどこから見ても立派な人物に見えたとしても、彼らの多くはあなたを招きいれたとたん豹変し、下品で粗野な態度で獣のように襲いかかってきます。彼らと人間らしい会話を交わすよりも、殺されて地下室に投げ込まれる可能性のほうがずっと高いのです。そのような粗暴で卑しい人々の多くがオークだというのは別に驚くべきことではありません。

 それでも、シェイディンハルで一番の著名人、画家のライス・ライサンダスの家だけは訪ねる価値があります。彼自身はアトリエにこもって制作に没頭していることが多く、面会は難しいのですが、かわりに優しく親切な夫人があなたを招き入れ、壁にかかった彼の絵を見せてくれるでしょう。

 九大神に従い、栄光へと向かいましょう!



アレッシア・オッタスの
スキングラード案内書

 ジュリアノス、全ての正義と知恵はあなたと共に! 私の名はアレッシア・オッタス。スキングラードの全てについて皆様にお教えしましょう。

 スキングラードはワイン、トマト、チーズの名産地として名高く、またシロディールでも最も清潔で、最も安全で、最も栄えている町の一つでもあります。ウェストウィルド高地の中心部に位置するスキングラードは、古き良きコロヴィアの至宝であり、コロヴィアの美徳である独立、勤勉、強い意志を象徴する存在です。

 スキングラードは、城、ハイタウン、聖堂の3つの区域に分かれています。そして、ハイタウンを囲む壁に沿って、橋の下を街道が東西に貫いています。ハイタウンの西にはギルドや宿屋「ウェストウィルド」があり、北の道沿いには多くの商店や高級住宅街が並んでいます。町の南半分はというと、東の端に聖堂が、そして中央の通り沿いにスキングラードのもう一つの宿屋「トゥー・シスターズ」があり、庶民の住宅が周囲に点在しています。いくつかの門や橋が、街道を越えてハイタウンと聖堂を繋いでいます。スキングラード城は南西の高い丘に、町から完全に独立して建っています。町から城へ行くには、町の東の門からのびる道が城へ通じています。

 スキングラード伯爵のジャナス・ハシルドアは長年スキングラードを治め、魔術師としての名声も高い人物です。彼は人との交わりを非常に嫌っており、全ての面談を断っています。また、彼は不信心にも九大神への礼拝を怠っています。領主が模範を示さなければ、領民はいったいどうやって徳を身に付けるというのでしょう? しかし、それでもなお彼は人々から尊敬され、スキングラードは順調で平和な領国の模範となっています。実際に、この町では犯罪、ギャンブル、路上の酔っ払いなどは全くと言って良いほど見られないし、スキングラードのワインやチーズはタムリエル全土で高値で取り引きされています。

 スキングラードには宿屋が2軒あります。そのうち、宿屋「トゥー・シスターズ」はオークが経営しています。この宿屋は清潔で良く管理されており、すばらしいことに騒動や酔っ払いとは無縁です。もう一方の宿屋は感じの良い帝都民の女性が切り盛りしています。両方の宿屋の経営者ともにジュリアノス聖堂に礼拝に現れないので、食べ物や休息を求めている巡礼の皆様にどちらの宿屋をお勧めするべきかはわかりません。

 しかし、おいしいロールパンをお探しならば、聖堂区域にあるパン職人サルモの店は間違いなくおすすめできます―― この店のパンは最高です! スキングラードの他の名産品―― トマトとチーズ―― については、各人の好みによって判断が異なるでしょう。また、これを読んでいる皆様はスキングラード名産のワインには興味がないでしょう、酒は人の心を乱し、心の乱れは罪につながるのですから。

 この地の魔術師ギルドは他の土地のそれと変わりませんが、戦士ギルドはゴブリン狩りを専門としており、ウェストウィルドを旅する人々に質の高いサービスを提供しています。それにしても町の鍛冶屋が自身を指して“悩める者アグネッテ”と呼んではばからないことには驚かされます。いったいなぜそのような恥知らずなことができるのでしょうか?


 九大神をいつも胸に!



アレッシア・オッタスの
帝都案内書

 アカトシュを称えよ! 帝都と全ての民に祝福を! 私の名前はアレッシア・オッタス。皆様に、帝都の全てについてお伝えしましょう。


帝都について
 帝都におられるお方といえば? そうです、タムリエル皇帝ユリエル・セプティム、信仰のディフェンダーにして、聖タイバー・セプティム、主タロスの血統であり、神聖なる国家と法の主、九大神とともにあるもの。私たちはみな、皇帝の善良さと神聖さを知っています。彼はよく、最高神の神殿で九大神と聖人たちに祈りを捧げています。

 では、皇帝が住んでおられるのは? 帝都の中心部にある王宮の白金の塔です。白金の塔は遠い昔、邪神デイドラを信仰するアイレイドたちによって建てられました。邪教の古代文明が積み上げた石の塔が、今では帝都の正義と信仰を象徴する記念碑として神に捧げられているのですから、本当に素晴らしいことです。帝都の王宮を訪れる人々は聖人や伯爵、魔闘士、歴代皇帝が眠る墓地を散策し、町のどこからでも見える白金の塔を畏敬の念を込めて見上げるのです。

 王宮にある長老会の会議室は、一般の立ち入りは禁止されています。また、帝都衛兵の古式ゆかしい武具に驚嘆するかもしれませんが、彼らは粗野で非礼なのであまり近づかないほうが良いでしょう。


帝都の地区
 帝都は10の地区に分かれています。中心地にあるのが王宮で、残りの9地区がその周りを囲んでいます。王宮の北西の地区がエルフガーデンで、住みやすい住宅街です。

 そこから反時計回りに、次の地区はタロス広場地区です。ここは王宮の西にある高級住宅地です。南西にあるのが神殿地区です。神殿地区の壁の向こう側、街の外には悪臭漂う不潔な波止場地区があります。王宮の南東は庭園地区で、そこの壁の向こう側には評判の悪い魔術師ギルドのアルケイン大学が建っています。東にあるのは悪名高い闘技場地区です。そして最後に、王宮の北東はなんでも手に入る商業地区です。商業地区の壁の外側には獄舎地区があります。

神殿地区
 私が住んでいるのは帝都の神殿地区ですが、ほんとうに美しいところです。最高神の神殿に礼拝に来られることがあれば、ぜひうちを訪ねてください。夫と娘もご紹介します。ここはとても素晴らしい地域で、住んでいるのは感じのよい上品な人たちばかりです。ただ、帝都の他の地域と同じく、物乞いがうろうろしているのが玉にきずです。

庭園地区
 この美しい庭園では、あの有名な九大神の像を見ることができます。中央の像が主タロス、皇帝タイバー・セプティムです。しかし、この九大神の中心という名誉な位置に、最高神アカトシュを差し置いてタロスが彫られているというのはいかがなものでしょうか。実際のところ、この恥ずべき間違いの元凶は、タロスの子孫である皇帝を必要以上に賛美しようとした長老会です。

商業地区
 帝都商業会議所の前には、商人による詐欺の被害を訴えにくる人々の行列が絶えません。ここは不潔な地区で、商店が捨てた木箱がそこら中に積み重なり、気味の悪い茸や菌類がびっしりと生えて、敷石はぬるぬるした汚れですっかり覆われています。ここへは自分で買い物に行くよりも、使用人を使いに出せるならそうしたほうが良いでしょう。

アルケイン大学
 ここはひどく汚く、荒れた、スラムのような場所です。屋外には一人の生徒も魔術師も見当たりません。彼らは暗い地下室に座って異端の書物に没頭しているか、巻物に難解な悪文を書き付けるのに忙しいのです。

 アークメイジの塔の中には、帝都の太陽系儀が置かれています。魔術師たちはそれを使って天文学の研究をするのです。なんと愚かな! そんな馬鹿げた高価な機械を覗き込んでいる暇があれば、どうして神の御業に目を向け、教えの通り九大神を崇めないのでしょう?

 魔術師たちは貴重な本を集めた巨大な図書館を持っていますが、意地悪くも一般の利用者は締め出しています。しかし、これは特に非難すべきことではないし、惜しくもありません。なぜなら、彼らの集めるような本は確実に不道徳でとるに足らない内容でしょうから。

帝都波止場地区
 この場所は本当に最低です。この場所を歩いていて、殺された女子供の死体につまづくことはそう珍しくありません。タムリエルで最もたちの悪い人種は商人と船乗りですが、ここにはそういったごろつきが集まってきては市民の稼いだお金を騙し取る算段をするのです。賭博、人身売買、スクゥーマ、その他のもっと恐ろしい罪が港湾倉庫や船倉で行われています。彼らを取り締まるべき衛兵は何をしているかですって? どこにも見あたりません。

帝都獄舎地区
 この牢獄は陰惨で身の毛のよだつような場所で、じめじめした不潔な建物の中のいたるところに、鎖、やっとこ、手枷、足枷、その他あらゆる拷問道具が置かれています。でも、肝心の囚人はどこでしょう? いません! 衛兵があんなにも怠けているせいで、牢獄はいつもからっぽなのです!

 帝都のいたるところに衛兵の姿が見られます。彼らも町中に居る盗賊や強盗がこわいので、常に数人で一緒に行動しています。どうして彼らが、鬱陶しい物乞いどもをまとめて牢屋に入れてしまわないのか不思議でなりません。犯罪者は大胆で、白昼、町中で犯罪に出くわすことも珍しくありません。ある恥知らずのならず者などは、彼の武具が帝都獄舎から盗んだものであるとおおっぴらに自慢しているほどです。いったい、どれほど看守が怠けていればそんなことが可能なのでしょう! 犯罪者を牢に閉じこめておくべきはずの看守の上司が賄賂を受け取っているため、看守たちは恥知らずにも職務を怠っているのです。

闘技場
 この場所については説明する必要がないでしょう。皆様が足を運ぶような場所ではありません。怠惰で愚かな人々だけがここへ来て勝ち負けに金を賭けたり、時には自分で血を流して戦ったりするのです。そんな無益な戦ができるなら、どうして町中にたむろする強盗や物乞いを駆逐することにその力を使わないのでしょう。


 九大神の祝福とご加護がありますように!



アレッシア・オッタスの
ブラヴィル案内書

 恵みあふれる母なるマーラ、我らを病からお守りください! 私の名はアレッシア・オッタス。ブラヴィルの全てについて皆様にお伝えしましょう。


 ブラヴィルは例えるなら、下水口のふたにぞっとするほど汚らしいごみがたくさん溜まっているような光景を思い起こさせる町です。この町はシロディール中で最も貧しく、最も汚く、最も古ぼけて、最もみすぼらしく、最も多くの犯罪者、酔っぱらい、スクゥーマ中毒者が住みつき、最も多くの住人が獣じみた下等人種もしくは外国人です。あとはここにデイドラを崇拝する邪神教の集会でも加われば、間違いなく極悪非道、品性下劣な最悪の町と言えるでしょう。しかし、おぞましいことに、ブラヴィルでは実際にそれよりも邪悪で堕落した邪神崇拝が秘密裏に行われているという噂です。

 この町は陰気で殺伐としており、常に重苦しい空気が漂っています。また、気候はじめじめとしており、大気は汚れています。というのも、町の下水が流れ込むラーシウス川の淀みからは悪臭が立ち上り、ニベン湾の低地には同じく悪臭を放つ沼地が広がっていて、疫病と害虫の温床になっているのです。

 町の建築物の見苦しさと乱雑さは度を超しています。住宅、商店、ギルドの建物の柱はひび割れ、裂け、腐って軟らかく、緑のカビで覆われています。いっそのこと崩れ去ってしまえばその後に新しくましな家を建てることもできるでしょうが、彼らは今ある家の上にまた汚らしい家を建て、そのおかげで家々は三階、四階とまるでこやしの山のように見苦しくその高さを増してゆくのです。物乞いや泥棒は通りの頭上に張り出したバルコニーで無為に時間を潰し、ごみやガラクタを不運な通行人の頭の上に投げ捨てるのです。建物の屋根の上にぐらぐら揺れながら建っている信じられないほど不潔な小屋に、一家全員が暮らしていたりします。

 ブラヴィルの住民は不愉快で不誠実です。彼らの生活は洞窟に住むゴブリンより少しましな程度で、今にも崩れそうな不潔な小屋に勝手に住みついています。町の住民は2つの階級に分けることができるでしょう。一方は密輸業者、スクゥーマ中毒者、強盗、泥棒、殺人者たちで、もう一方はこうした犯罪者がカモにする物乞いや愚鈍な役立たずたちです。

 ブラヴィルの支配者は犯罪者のリーダーたちです。町の衛兵は、スクゥーマ密売人の親玉に雇われています。エルスウェーアとブラック・マーシュにほど近いこの町に多くのアルゴニアンとかカジートが住んでいるのは不思議なことではありませんが、オークの多さには驚かされます。しかし、これらの下等な人種たちは他の下等な人種と問題なく共存しています―― ちょうど泥棒や獣がお仲間を見つけては群れ集うのと同じように。

 ブラヴィルの町は区画整理などされていませんが、不運にもこの町を歩くことになった人々のためにいくつかの目印をご紹介しましょう。城へは、崩れそうな橋で川を渡って東へ。聖堂は西です。商店やギルドは東側の壁と川を背にして並んでいます。聖堂と商店・ギルドの間の地域はブラヴィルのスラム街です。

 城は、ブラヴィルで唯一の石造りの建物です。この城は庶民の住む掘っ立て小屋と同じぐらい汚く建てつけも悪いですが、それでもアンヴィルや帝都で一番貧しい物乞いの家と比べれば少しはましかもしれません。レギュラス・タレンティウス伯爵は家柄も良く、かつてはトーナメントでチャンピオンになり名声を得たこともありますが、領民に言わせれば今では単なる役立たずの酔っぱらいです。伯爵の息子のゲリアス・タレンティウスは典型的な親の七光りで、犯罪者とスクゥーマ中毒者が好き勝手に振る舞える社会の維持に大いに貢献しています。

 聖堂の建物の石でできた部分は、崩れるがままでカビに覆われています。木材を組み合わせただけのぼろぼろの柵で囲まれた墓地は乱雑に荒れ果てています。女司教はマーラの敬虔な信奉者ですが、九大神見捨てられたこの町の犯罪と不正は彼女の手には負えないでしょう。女司祭は聖堂を訪れる数少ない人々に好かれていますが、この町の大多数の住民は生涯一度も聖堂に足を踏み入れることはないのです―― 盗みや物乞いに入る場合を除いては。

 また、この町の宿屋の評判も最悪です。宿屋に入るには、まず玄関に寝そべった酔っぱらいと彼らが吐いたものを乗り越えなければならないでしょう。宿の中では、暗がりのごろつきや博徒やスリが、不注意な旅行者をあっという間にカモにしてしまいます。そのような宿に泊まろうとする物好きな旅行者は、眠っている間に殺されたとしても文句は言えません。
 それに比べれば、ギルドはまだ清潔で酔っ払いも見当たらず、比較的平穏が保たれている場所といえます。もし必要に迫られてブラヴィルで夜を越すことになった時は、戦士ギルドか魔術師ギルドに泊まるのが最善でしょう。ギルドにいる人々も野蛮で不道徳ですが、少なくとも安全に眠れる場所だからです。

 商店もブラヴィルの他の部分と比べれば、まだましと言えるでしょう。商店は泥棒対策のために厳重に見張られており、店内では暴行や殺人の心配はありません。

 もしあなたが何かの不運でブラヴィルを訪れることになってしまったとしたら、町に入ってすぐにそこから出たくなることでしょう。そのときは気をつけてください、町を出るあなたの後ろから追いはぎと殺し屋の群れが追ってこないように。

 九大神を称え祈りましょう!



アレッシア・オッタスの
ブルーマ案内書

 父なるタロスよ、我らをお守りください! 私の名はアレッシア・オッタス。皆様に、ブルーマの全てをお教えしましょう。


 ブルーマはニベンの町だと思われがちですが、スカイリムとの境界に近いことと、ジェラール山脈高地の寒く厳しい気候のため、実際はニベンよりもノルドの特色が強い町です。ブルーマは常に寒く、雪に覆われており、市民を凍死から守るために町のいたるところに火鉢が置かれ、絶えず火が焚かれています。ジェラール山脈の森林では木材が豊富に採れるため、ブルーマのあらゆる建物は木で造られており、どんな金持ちもみな暗く薄汚れた木造の小屋のような住居で暮らしています。このような気候の中で暮らすノルド人が、あのように飲んだくれで異教徒の野蛮人になるのも不思議はありません。なぜなら、厳しい気候の中では人間にできることは限られており、寒さをごまかすために前後不覚になるまで酒を飲もうとするものもいれば、身を切るような寒さや容赦ない風からひと時逃れるためだけに罪を犯すものもいるのです。

 ブルーマ城もまた隙間だらけで寒く、装飾はぞんざいで、火鉢の煤のために薄汚れています。場内は煙と灰のにおいが充満しています。高い天井は立派ではありますが、そのせいで火が焚かれても城内は一向に暖まりません。石造りの部分も煤と汚れで完全に覆われているので、そこに施された見事な彫刻も今では全く見ることができません。その石造りの部分と全体の大きさをのぞけば、ブルーマ城は庶民の住む貧相な木の小屋と何一つ変わりません。
 女伯爵ナリナ・カーヴェインはハートランドのニベン人で、熱心に礼拝に通い、領民にも敬われていますが、交渉の場においては狡猾で無情な一面を見せ、抜け目のないやり口と裏切り行為で評判の人物です。ブルーマの施政は効率的で秩序が守られています。頑固なノルド人の隊長が率いる衛兵たちはよく訓練されており精力的で、そのため泥棒や強盗の心配はありませんが、ノルド人の特徴である酔っぱらいと暴動ばかりはどうしようもありません。

 町から城に行くには、町の西にある城門が城の中庭に通じています。商店、宿屋、ギルドは町の北と西の城門の前にある高台の上や、その下の聖堂の北側に集まっています。ブルーマの町の南半分は聖堂を中心として、住宅が町の東と南の内壁に沿って並んでいます。通りは狭く、並木などは植えられていません。この寒さの中では草木を植えても枯れてしまうのです。しかし、建物が小さい町に密集しているため、散策に時間はとられないでしょう。

 ブルーマのニベン人たちは聖堂での日曜礼拝を敬虔に行っていますが、下層民は罪深くもノルドの異教の神を信仰し、彼ら独自の迷信や非文明的な儀式をあらためようとしません。

 ノルド人の鍛冶屋は名匠が多いので、ブルーマで品質の良い武器や防具を買うことができるのは当然ですが、一方でノルド人は無学で読書をしないため、この町で本を手に入れるのは難しいでしょう。この町の戦士ギルドおよび魔術師ギルドはお粗末で人材も不足しています。誰しも、こんな寒く薄暗い町のギルドに派遣されたいとは思わないのでしょう。ただし、少なくとも魔術師ギルドはきちんと管理され、暖かく保たれています。(それにしても、いったいどのような恐ろしい魔術でその暖かさを生み出し、保っているのでしょう? 想像したくもありません)


 皆様に九大神の祝福とご加護がありますように!



アレッシア・オッタスの
レヤウィン案内書

 全ての労働にゼニタールの祝福を! 私の名はアレッシア・オッタス。レヤウィンの全てを皆様にお教えしましょう。


 エルスウェーアとブラック・マーシュという野蛮な発展途上の地方に挟まれた土地に位置していること、またトパル湾から帝都へのニブン川の水上交通を守るという重要な役割をもつことから、レヤウィンは石垣と守備隊に囲まれた強固な要塞都市です。

 ブラックウッドの沼だらけの自然の中にあるにもかかわらず、レヤウィンは明るく陽気なよく栄えた町です。道路は広くきれいだし、住み心地の良さそうな広い家々は木骨作りやしっくい塗りで、多くの家の壁はまるで今塗られたばかりのような美しい色で彩られています。町のいたるところに木々や花が植えられ、静かな広場や池の周りは瞑想をするのにもってこいの場所です。住民のアルゴニアンとカジートの低俗で大衆的な性質を無視すれば、レヤウィンは巡礼者にとって感じの良い安全な町だと言えるでしょう。

 レヤウィン伯爵はマリアス・カロといい、彼が最近花嫁に迎えた美しく賢いアレッシアは、あの信望厚いコロールの女伯爵アリアナ・ヴァルガの娘です。伯爵夫妻は帝政化を熱心に推進しており、ニベン人によるハートランドの帝都文明である、伝統的な勤勉さ、礼拝の習慣、遵法精神などを辺境の未開人たちに広めるために尽力しています。

 町はニベン川西岸に建てられた高い幕壁に囲まれています。町の東端にある2つの門の中にはさらに城壁があり、その中にはレヤウィン城が川の深い部分をまたぐように建っています。ゼニタール聖堂は町の北西、西の門にほど近い場所にあります。商店、宿屋、ギルドは全て聖堂の南側、町の西半分に密集していますが、そこ以外にも良い本屋と貿易商の店が一軒ずつ、西の門からのびて町を東西に横切る道の北側にあります。住宅街は町を南北に走る大通り沿いにあり、住宅街の東にはニベン川の曲がりくねった部分を囲い込んで作られた深い池が2つあります。

 ステンダール聖堂と伯爵夫妻は、ニベン文化の恩恵を辺境の地に住む原住民に広めるために協力し合っています。グリーン・ロードおよび最近開通したトランス・ニベン周辺での盗賊による被害があるにもかかわらず、守護神ゼニタールの祝福のおかげでレヤウィンの産業・貿易は栄えています。

 レヤウィンの自慢のタネは、シロディール随一(もちろん、帝都州は別にして)の商店や商人の質の高さです。さらに、職人や戦士ギルド・魔法ギルドの講師にいたるまでが、優れた能力を持っているのです。中でも、サザン書店には注目です―― この本屋を経営しているのはなんとオーク(!!!)で、『こどもの神学』の在庫を切らしません。この本は、神の教えを本当の意味で理解していない人々にも易しく読めるのでおすすめできます。

 最近、戦士ギルドのライバル組織とも言える傭兵会社「ブラックウッド団」がこの地に新しい本部を建て活動を始めました。ブラックウッド団の構成員のほとんどはアルゴニアンとカジートですが、役員たちは礼儀正しく、丁寧で上品な言葉遣いで話すことができるようです。彼らは私に、ブラックウッド団は値段とサービスの品質で積極的に戦士ギルドと競争すると話してくれました。(これは帝国民として正しい行いであり、ゼニタールもきっとお喜びになるでしょう―― 新進の事業は産業の繁栄にとって有益です)

 残念なことに、レヤウィンに住む全てのアルゴニアンとカジートが、ブラックウッド団の構成員のように勤勉で模範的な人々ばかりなわけではありません。町中ではどんな時間でもアルゴニアンのトカゲどもやカジートのネコどもが道端にたむろし、無駄話をしています。彼らがほんの少しの時間でも自分自身と家をきれいにすることに費やしてくれたならよいのに。

 九大神を称え、罪に背を向けましょう!




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