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**呪いの自覚 最初は強迫観念だった。 物心つく頃に、第一の恐怖が生まれる。最初は針の先のような小さな痛みだ。 それは日々着実に大きく育ち、痣がはっきりとした色と形を備える頃に完成する。 **ノロイが奪うもの 正確には、『ノロイ』は殺すのではなく、乱された呪いの代償を奪う。(略) わかりやすく言うと、借金取り。破った者が命を落とすのはあくまでも結果。 『ノロイ』は「何か」を持っていく。持ち去るものが僕らを死なせる。 幸運、寿命、オーラ、乙女力---。 何を持っていくのかは想像もつかない。哲学的なものを持っていくのかも知れない。 だから『ノロイ』は呪いの徴のある者だけを襲う。『ノロイ』は一度に、一人しか殺さない。帳尻が合えば『ノロイ』は消える。 ここに罠がある---。 『ノロイ』は乱された呪いと釣り合う分だけ、何かを奪えば消える。一度に、必要な分だけ。 『ノロイ』は区別しない。誰でもいいということだ。 自分以外の痣持つ者の誰かを身代わりに差し出せば、『ノロイ』を消すことができる。 Copyright(C) 2007 暁WORKS. All rights reserved. ----

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