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240 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26 投稿日:2010/05/21(金) 02:56:06.37 ID:c1y0p92o
ライトを着けないで、街の反対側の山から向かったんだ。車の中でさ、俺はまた泣きながら、
カミーユに親切にしてもらったのに、俺は…って泣き言を言ってたんだ。
そしたら、サニャが俺の背中を擦りながらさ、
「カミーユが小さい頃に死んじゃったお兄さんが祐希とそっくりだったんだよ。
 初めて会った日にカミーユは嬉しそうに話してて、友達になりたいって。
 大丈夫だよ。カミーユは怒ってないし、悲しんでもいないよ。安心して。」って。


242 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26 投稿日:2010/05/21(金) 02:57:57.14 ID:c1y0p92o
そんな感じの事を言われたんだ。その時、俺が空き地で眺めていた時に何で話しかけてくれたのかとか、
何で休み時間に教室に来てくれたり、一緒に沢山遊んでくれたり、優しくしてくれたりしたのかとか、
不思議に思っていたことが繋がってさ…。
好きだった子が死んじゃって、俺よりも長く一緒に過ごしてた子が死んじゃったっていうのに、
メソメソしている俺を慰めてくれてるサニャを見てさ。
あの時俺が勇気を出して行ってればって。俺が行けば良かったって後悔した。
それと同時に、カミーユとの約束、サニャを今度は俺が守らなきゃって。
何かあったらカミーユのようにしてでも守らなきゃって誓ったんだ。


245 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26 投稿日:2010/05/21(金) 03:01:31.53 ID:c1y0p92o
そんな感じの事を言われたんだ。その時、俺が眺めていた時に何で話しかけてくれたのかとか、
何で休み時間に教室に来てくれたり、一緒に沢山遊んでくれたり、優しくしてくれたりしたのかとか、
不思議に思っていたことが繋がってさ…。
好きだった子が死んじゃって、俺よりも長く一緒に過ごしてた子が死んじゃったっていうのに、
メソメソしている俺を慰めてくれてるサニャを見てさ。
あの時俺が勇気を出して行ってればって。俺が行けば良かったって後悔した。
それと同時に、カミーユとの約束、サニャを今度は俺が守らなきゃって。
何かあったらカミーユのようにしてでも守らなきゃって誓ったんだ。

まさか、これからさらに悲惨な未来が待っているとは、想像もしていなかったよ。




車で舗装された道の近くまで来たところで、大人たちがここから先は歩いて向かうって言ったんだ。
俺達は、何で歩いていくの?まだ遠いよって言ったんだけどさ、フォーチャへ向かう道はここしかなかったんだ。
サラエヴォでは、スルツキ(セルビア人)の警察や軍が都市を包囲して戦いが始まっててさ、
この道にもスルプスカの軍がいるかもしれないから、歩いて山を越えることになったんだ。
とはいっても、実際に山中を登って下ってというわけではなくて、道から数百メートルはなれた木々の中を
歩いていったんだけどね。まだ夜で周りは真っ暗でさ、すぐ目の前もよく見えなかったんだ。

月明かりだとか、星空だとかで案外見えるんじゃないかって気もしてたんだけど、木々に覆われた中では
光が枝や葉に遮られてしまって、本当に暗かった。周りは風で揺らされた枝や葉がこすれる音とか、
時折鳥か何かの声がしたりして、とても不気味だった。それでも、例え怖かったとしても、
進まなきゃいけなかったんだ。サラエヴォに向かうのは危険なんだ。だから俺達に残された道は、
ゴラジュデしかなかったんだよ。

幼い俺達にとって、夜寝ないで歩き続けるって言うのは、想像以上に辛いものだった。
家族がどうなったかわからないし、俺も父さんがサラエヴォでどうなったか、生きているのか、
それとも俺がカリノヴィクを脱出した後に戻ってこれたのか、心配してないか、
色々と不安だった。不安という一言では伝えきれないほど、頭の中では色んな事がごちゃごちゃと
渦巻いていたように思う。体力的にも、限界は近づいてきていて、足は重いし、足元も良く見えなくて
おぼつかない。時折、ガサガサと音がするだけで皆が伏せてさ、常に周りを警戒しながら歩いてた。
真っ暗でよく見えないお化け屋敷の中を延々と歩くようなものかな。いや、起伏に富んでいて、
足元が悪く、そして見つかったら殺されるかもしれないという不安が追加されているけれどさ。

もう歩きたくなかった。大人におんぶしてもらえたら、どんなに楽だろうって何度も思ったよ。
でも、俺達は言い出せなかったんだ。なぜなら、俺達よりも小さい子が歩いてるんだよ。
俺達よりも辛いはずなのに歩いてるんだ。だから耐えるしかなかったんだ。
とはいえ、徒歩で山中を歩くのは時間がかかる。


空が赤くなり、少しずつ夜が明けてきた頃だったと思う。フォチャ途中にある
ミジュヴィナという街のすぐ近くまで来ていたんだ。内心、やっと休めると
安心したよ。だけど、周りがどんどん明けてくるに連れて、その考えが甘かった事に
気づかされたんだ。小さな街なのだけれど、そこからは黒い煙が立ち上っていた。
誰も口には出さなかったけれど、カリノヴィクと同じ状況になったというのは
明白だった。


255 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26 投稿日:2010/05/21(金) 03:08:50.90 ID:c1y0p92o
しかし、このままフォーチャに向かうのは不可能だったんだ。俺達のグループは、
大人数名に子ども数名、そしてまだ1歳ほどの赤ちゃんまでいたんだよ。
まだ4月とはいえ、喉はカラカラに渇いていたし、お腹もすいていた。
赤ちゃんに至っては、もう元気がなくてぐったりしていたんだ。

だから、一人の男性が街に行って、食料とかを調達してくることになった。
もしスルツキ(セルビア人)に見つかったら殺されてしまうのではないか?といった
疑問もあったけれど、彼はスルツキ(セルビア人)とボシュニャチ(ボスニア人)の
ハーフだったから、大丈夫だよといって出かけていった。

待っている時間はとても長く感じた。もし帰ってこなかったらこのままフォーチャに向かうしかない。
そして、向かったとしても、このミジュヴィナと同じ状況になっているかもしれない。
未来が見えなかった。希望の光が見えなかったんだ。幼い俺ですらその状況なのだから、
大人たちはもっと深刻に感じたいたかもしれない。まだ肌寒い季節なのに、
そういった変な興奮状態からか、体は火照っていたように思う。恐らくは、
疲労の為に体が熱くなっていたのかもしれないけれどね。






ごめん。もう無理だ。スレで人を煽るのは大丈夫だったのに、煽られると、
思っていた以上に辛いんだな。あー、もう正直無理だ。
父さんに原稿託して終わらせる事にするよ。

これは妄想でした。不謹慎な作り話してしまって申し訳ありませんでした。
これでいいよね。

ただ、もし良かったらユーゴ紛争について調べてみてください。
そして関心を抱いてくれたのであれば、どうか彼らの力になってあげてください。
それが出来るのは、バルカン半島の民族感情だとか宗教だとか、利害だとかと
あまり関係のない第三者、日本・日本人だと個人的に思うんだ。
皆に押し付けてしまって申し訳ないけれど、どうかよろしくお願いします。
子ども達が安心して暮らして、そして笑って大人になれるような世界を、
彼らにもどうか見せてあげて欲しいのです。それでは、おやすみなさい。


257 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 投稿日:2010/05/21(金) 03:11:02.95 ID:yuaiZ6wo
内容について煽られたわけじゃないのになんだこの>>1ww
そんなだからお友達(笑)もみんなレイプされて殴られて爆発して死んじまってテメーだけ生き残ってんだよ

268 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 投稿日:2010/05/21(金) 03:16:22.92 ID:yuaiZ6wo
所詮構ってちゃんだったってこったな

>>
はは。だから言ったじゃないか。俺は生きる価値ないってな。
悔い改める機会も与える価値がないってさ。

だから死んで一人地獄に行くからいいんだよ
天国の皆に会えないけどそれは俺の所業から来るものだからいいんだよ。
もう俺に構わなくていい。忘れてくれ。構ってちゃんはおしまいさ。

269 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 投稿日:2010/05/21(金) 03:18:05.78 ID:7Qo4ecE0
約束したんだろ?
誰とかわからないけど

おまえ今あとちょっとってとこまできてるんじゃないか?
おまえのためにも書いてほしい

俺?俺は自分が読みたいだけだけど・・・

>>
まだ4分の1も書いてない。別に一言でうんざりしたわけじゃない。
積もり積もって、そしてどうだ。旧ユーゴについて関心を持ってくれたと
思いきや、そんなだからお友達(笑)もみんなレイプされて殴られて爆発して死んじまって だぜ。
はは。俺にはそんなのに耐えながら書くのは無理だったって話さ。
だからこんな糞みたいな人生歩んできたんだろうな。
約束はもうここらへんでいいでしょ。妄想ってことでいいでしょ。
何人かの人は関心を持ってくれたからいいよ。ありがと。
逃げる俺を好きなだけ批難してくれ。卑怯者で地獄に行く人間に相応しい贈り物だ。

281 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 投稿日:2010/05/21(金) 03:25:07.18 ID:ROun.8co
ここは>>1のためにあるスレだから、>>1がこれで終わりというなら、
そうなんだろう。

ただ、一つだけその体験を抱えて生きていくのは凄く辛くて、
終わりのない苦悩だろうから、それを終わらせるのには
死ぬしかないと思ってるのかもしれないけど、自殺しても
お友達は向こうで再会を喜んでくれるかな?あなたが
与えられた天寿を全うして、愛する人に囲まれて見送られたとき、
みんなと笑って会えるんじゃない?なにも知らない、わからない自分が
こんなこというのはおこがましいけど、1には絶対に死んで欲しくない。お願いだよ。

>>
彼らと再会できるなんて思ってない。俺は地獄行くからさ。
ドラガンが俺達の場所ちくったと思って、ずっと憎んで生きてきたんだっつうの。
それだけが俺の生きる支えだったつうの。俺は何かを憎まなきゃ生きれない弱虫なんだよ。

それがどうだ?Facebookでミルコ達が生きてるかもって調べてたら、ドラガンの弟がいるじゃねぇか。
恨みを言おうとコンタクト送ったらどうだよ。笑えるよ。ドラガンは俺らの事庇おうとして、俺らが襲われた日に
殺されてるんだからな!裏切り者って恨んでた俺は何なんだよ。俺らの為に犠牲になった奴をずっと
15年以上もうらんでたんだぜ。生きる価値なんてねぇんだよ。苦悩を終わらせるんじゃなくて、
未来だとか希望だとかがあるってわかっていながら生きるのが許せないだろ。
だから自分を自分で死刑にするんだって。これは俺への罰なわけ。
俺は屑なわけ。


63 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26 投稿日:2010/05/21(金) 21:28:25.01 ID:c1y0p92o
あーもうあれだ。日本帰ってきてから、些細な事でカッとなったり、落ち込んだり、
自分の感情を上手くコントロール出来ないんだわ。社会人なって生活では大分改善したけど、
ボスニアでの事考えてる時とか、絡んでる時は、未だに頭おかしい人間になるんだわ。

最初に言っとくべきだったな。もう俺がへんちくりんな事言っても、スルーしていいよ。
煽り苦手みたいだから、心ここにあらずで書いていくよ。構ってちゃんでごめんねー

それと、心配させてしまった人、ごめんね。ありがとう。

読んでてイラつく人もいるだろうけど、無理して読む必要ない話だから、
無理しないでね。それじゃ、自分のペースでゆっくり書くよ。
12時位には寝るので、それまでの時間で。
もう、長々と書く時間もないと思うので、明日、遅くても日曜日までには終わらせるよ。
それじゃー


64 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26 投稿日:2010/05/21(金) 21:29:35.22 ID:c1y0p92o
彼の帰りを待ち続けてから、4時間か5時間ほど経過していたと思う。時計を持っていなかったから、
何時頃かまでは正確にはわからないけれど、お昼近かった、もしくは過ぎていたかもしれない。
待っている途中に、何度か道路を車が通り過ぎて、その度に皆で伏せたりして身を隠し、物音を
立てないようにしていた。普通であれば、通り過ぎる車は市民であったり、伐採した木材を運ぶ
トラックだったりしたのだけれど、この時通過していった車は、武装警察か民兵、あとはユーゴから抜けた
スルプスカの軍隊ぐらいだったと思う。


65 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26 投稿日:2010/05/21(金) 21:30:25.30 ID:c1y0p92o
もしかすると、フォーチャも既に同じ状況かもしれないという不安が、車を目にするたびに
確信に変わってきていた。それでも、街から彼が戻ってこない限りは、どうする事も出来ない。
何時になったら戻ってくるんだろう。もしかして何かあったのかもしれない。そんな不安も過ぎっていた。
だけど、何かあれば街から音がしたりするんじゃないか、いや、距離があるから聞こえないといったやり取りを、
大人たちはしていた気がする。俺やメルヴィナたちは、特にする事もなく、
息を潜めながら、小さい子ども達をあやしたりして待っていた。



69 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26 投稿日:2010/05/21(金) 21:33:34.90 ID:c1y0p92o
すると、朝に食料や水を取りに行ったボシュニャチの人が、スルツキの青年二人を連れて、俺達の隠れている
方向に向かってきたんだ。皆混乱した。何人かの大人は、彼が俺達を売ったと言ったり、仲間に
なってくれるんじゃないかと言ったりして、話し合っていたんだ。しかし、このままここで待っているのは
危険すぎる。もし本当に彼が俺達を裏切ったとしたら、俺達の運命は終わったも同然なんだ。だから、
この場から離れて逃げようといったり、隠れてスルツキの青年たちの様子を見て、隙があれば殺そうと
いったりして、揉めたんだ。この時、話し合いを聞いていたけれど、子ども達は長時間の移動と、
緊張の連続で疲れ果てていた。だから、淡々と、「どうなるんだろう」と考えたりしていて、子ども達は静かだった。


71 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26 投稿日:2010/05/21(金) 21:35:45.05 ID:c1y0p92o
結局、すぐに結論が出る話ではないわけで、俺達は見つかる前に、とりあえず隠れる事にしたんだ。
様子を見てから決めても遅くは無いってね。相手は武器も持たない青年二人。両手に大きな荷物を持っている。
例え武器だとしても、取り出す前に殺せると考えたんだろうと思う。恐らく、100メートルぐらいまで近づいてきた頃かな。
ボシュニャチの彼と、スルツキの青年二人が、手を振り出したんだ。


72 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26 投稿日:2010/05/21(金) 21:37:20.97 ID:c1y0p92o
もしかして、俺達を狙っていないんじゃないかって大人が言い出した。でも、また別の人が、いや、これは罠だ。
って言い出した。どっちかわからないんだ。他民族どころか、もう同じ民族の人間ですら、朝まで仲間として共に
行動していた人間ですら信用できなくなっていた。おれ自身も、日本人ではあるけれど、この時は
自分もボシュニャチの仲間・同胞といった様な意識が芽生えていたように思う。


73 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26 投稿日:2010/05/21(金) 21:39:35.62 ID:c1y0p92o
それからしばらくの間、俺達は三人のことを注意深く観察したんだ。実際に観察していたのは大人で、
俺達子どもはその様子をちらっと見たり、聞いたりするぐらいだったけれどね。
何か手を振る以外に何らかの行動を取ると大人たちは思っていたみたいだけど、
彼らが何かをする素振りは見せなかったんだ。ただ、手を振って、そしてじっと待っているだけだったんだ。


74 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26 投稿日:2010/05/21(金) 21:42:22.46 ID:c1y0p92o
そしたらさ、こんな時に限って、先ほどまで静かにしていた赤ちゃんが泣き出したんだ。
そりゃそうだよね。もう丸一日以上ろくに水分補給もしていないし、赤ちゃんが泣くのは
仕方が無い。でも、タイミングが最悪だった。当然、彼らはすぐにこっちに気づいたよ。
大人たちは、彼らと目があったのか、それとも彼らがこっちに振り向いたのか、
「あぁ・・・。」といったような諦めの言葉を発した気がする。


78 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26 投稿日:2010/05/21(金) 21:46:43.25 ID:c1y0p92o
気づかれてしまい、もう駄目だといったような雰囲気が、俺達の中を包み込んだんだ。
だけど、彼らはこっちに気づくとさ、ニコニコしながら向かってきたみたいで、
俺達の目の前まで来た時も、安心したような表情を浮かべて、3人で来た経緯を話してくれたんだ。
彼らが話していた内容は、長くて殆ど覚えてないから、簡単に要約するけれど、
スルツキの青年二人の街ミジュヴィナでもカリノヴィクと同様の事が起きたんだ。
つまり、非スルツキの人々にスルツキの警察が襲い掛かってさ、
連れて行ったり、抵抗する者は見せしめに殺害・レイプしたりしたらしいんだ。
それでさ、ハーフの彼が街に入った時、ちょうど亡くなった遺体とかを積み上げていた
ところだったらしい。


79 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26 投稿日:2010/05/21(金) 21:50:34.72 ID:c1y0p92o
それでさ、この時一緒についてきたスルツキの青年二人が、ハーフの彼に気づいたらしいんだ。
そして、ここは危ないから、早く逃げるように言ってくれたんだって。だけど、食料と水が
ない状態ではゴラジュデどころか、近くのフォーチャにもたどり着けないって言ったんだって。
小さい子どもや、年配の老人もいるから、食料と水が必要って。そしたら、二人がわけてあげるって
言ってくれてさ、そして自分たちもついていくと言ったんだって。ハーフの彼は断ったらしいんだけど、
もし自分達がついていけば、万一民兵や警察に見つかった時でも、二人が出て行けば誤魔化せるかもしれない
からってさ。


82 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26 投稿日:2010/05/21(金) 21:54:05.89 ID:c1y0p92o
彼らが言うには、ミジュヴィナの街で、その虐殺というか、さっき言った様な事態が発生した時に、
何人かのスルツキの人々は、ボシュニャチやフルヴァツキの人々に危害を加えるのに反対したらしいんだ。
昨日まで隣人として暮らしていた人をのは止めようって。でも、そう言った人たちの殆どは、
警察に酷い暴行を受けたり、殺されてしまったんだって。だから、自分たちはこんな所に居れない。
居たくないって事だったらしいんだ。


83 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26 投稿日:2010/05/21(金) 21:54:44.81 ID:c1y0p92o
あ。ごめん。写真で見れるんだ…。少し見てていいかな。少し時間を下さい。


85 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26 投稿日:2010/05/21(金) 22:04:38.14 ID:c1y0p92o
話を聞いた後、大人たちだけで話し合って、結果的には一緒に行動する事になったんだ。
それで、山の中で食事や休憩を済ませた俺達は、夕方になるのを待ってから、
フォーチャに向けて歩き出したんだ。フォーチャへの道のりは、車だとそこまで遠い
わけでもないのに、とても長く辛く感じた。これからどうなるかもわからない不安の中で
歩くのは、とても根気のいる事だったんだ。夕方の時間帯は何とか大丈夫でも、
夜になればどうしても眠くなるんだ。ただ、夜のうちに行動したほうが安全だからと
言われて、歩くしかなかった。


87 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26 投稿日:2010/05/21(金) 22:09:09.67 ID:c1y0p92o
人間ってさ、本当に眠い極限状態の時は、どんな状況でも寝れるみたいでさ、
子どもだけでなく、大人でさえも、半分寝ながら歩いていたんだ。
子どもに至っては、ふらふらしながら歩いていてさ、危ないからということで、
皆で手を繋いで、一列になったんだ。小さい子がうとうとしても、大きな子や
俺達ぐらいの年の子が転ばないように注意しながら支えて歩いたんだ。
それで何とか、朝が明ける前にフォーチャ付近までたどり着いた。


88 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26 投稿日:2010/05/21(金) 22:11:47.47 ID:c1y0p92o
フォーチャの街に入るには、本当は橋を渡った方が近いし楽だったんだ。
だけど、橋の付近にはスルプスカの警察や軍が検問を張っているかもしれない。
一緒について来てくれたスルツキの二人が、橋は避けたほうが良いと言うので、
俺達はフォーチャ手前で川を直接泳いで渡り、超えることにしたんだ。


89 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26 投稿日:2010/05/21(金) 22:15:30.78 ID:c1y0p92o
ただ、体力的にも限界が近づいていた俺達には、水の中を泳いで渡るのは
とても過酷だった。渡る途中で、母親におんぶされていた幼児が流されてしまってさ。
助けなければいけないのに、誰も泳いで幼児の所まで行く体力が残っていなかったんだ。
母親は子どもの元へ泳いでいこうとしたんだけど、他の男の人に止められたみたいで、
結局俺達は、その幼児が流されて沈んでいくのを見ているだけしか出来なかった。


90 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26 投稿日:2010/05/21(金) 22:19:38.33 ID:c1y0p92o
川を渡って、山の方からフォーチャ市内へ向かった。街は、カリノヴィクやミジュヴィナと違って、
家が燃えたり人の悲鳴が聞こえたりといった状態にはなっていなかったんだ。
俺達はほっとして、そしてスルツキの二人が念の為様子を見てくると言って、先に街の中へ
入っていった。多分1時間くらいして戻ってきて、大丈夫だから行こうという事になった。


91 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26 投稿日:2010/05/21(金) 22:22:57.79 ID:c1y0p92o
この日は、カリノヴィクから逃げてきてから大体二日ほど経った日で、92年の4月7日だった。
もし、フォーチャでもカリノヴィクと同じ事が起きていたらどうしようと思っていたけれど、
実際にはまだ何も起きていなくてさ。とりあえず、皆安堵して、親戚や知人がいる人たちは
その家に向かい、行き場のない人達はモスクへ向かったんだ。以前ソニアやソニアパパと来た時は、
街もかなり活気があって、人々が溢れていたのだけれど、この時は人が少なくて、多分外に出ていなかった
んだと思う。それがとても印象的だった。


92 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26 投稿日:2010/05/21(金) 22:25:44.01 ID:c1y0p92o
俺達が向かったモスクはさ、前にソニア達と一緒に来たモスクだったんだ。あの時は、まさかこんな形で
再び来ることになるとは思わなかったけれど、安心した気がする。これからどうしたらいいのかとか、
父さんは無事なのかとか、色々と聞きたいことや不安は山積していたのだけれど、緊張や疲労から
体力的に限界がきていた俺やソニア達は、着いてからすぐに寝てしまったんだ。


93 名前:祐希 ◆.0dKn/WD26 投稿日:2010/05/21(金) 22:26:59.85 ID:c1y0p92o
たったの数日、二日ほどの出来事だったのに、ゆっくりと安心して建物の中で寝られるのが、
とても久しぶりに感じた。