『南京「百人斬り競争」虚構の証明』の書評

平成23年12月発売開始


野田毅・向井敏明両少尉の「百人斬り競争」は新聞記者の書いた架空の物語だった。

戦意を鼓舞せんとして、当時の軽佻浮薄な記者らがでっち上げた記事が一人歩きしただけである。
南京虐殺の濡れ衣。両少尉はあらぬ疑いをかけられ、証拠もないのに処刑された。

いまとなっては、誰もが百人斬りが虚構だったことを知っている。


本書は、足で歩いて証拠とデータを集め、彼らの不名誉と汚名を晴らす労作である。
編者は遺族をたずねて歩き、野田獄中記や遺書のコピーを入手してきた。
向井敏明氏の次女からも資料を得た。裁判記録も収集できた。
資料あつめに奔走すること12年、ようやくにして本書のような労作が完成した。

両少尉は熱血あふれる、愛国者であり誠実な人格の持ち主だった。
野田少尉は獄中で遺書を残して冥界へ旅立った。獄中で詠んだ句です。

「泣く思い しんしんと落つる 獄の雪」

「南京の 月光降りて 雪青み」

処刑日(昭和23年1月28日)の最期の言葉です。
南京戦犯所の皆様、日本の皆様、さよなら。
雨花台に散るとも、天を怨まず、人を怨まず。
日本の再建を祈ります。萬才 萬才 萬才 萬才

本書は、野田少尉の遺書、南京裁判記録に加え、百人斬りの無実の証明、
日本から南京に送られる経緯などを簡潔にまとめてあり、
涙なくしては読めない魂の記録でもある。

『一級の史料価値をもっている。是非、一読されることをお奨めしたい。


 野田毅著 溝口郁夫編『南京「百人斬り競争」虚構の証明』
(朱鳥社)
(平成23年12月、1500円+税)
151―0053東京都渋谷区代々木1-31-7-201
電話03―5358―3986


アメリカはなぜ日本と戦争したのか 『GHQ焚書図書開封』第5巻発売開始


日本人は1945年からあとずっと、なぜわれわれはアメリカと戦争するというような判断のへま、間違った決定をしたのだろうかとばかり反省しつづけてきました。

しかしなぜアメリカは日本と戦争するという無法な手に出たのだろうかと、はいっさい問い質さないでもきたのです。

2011年12月8日が近づいています。日本軍による真珠湾攻撃の70周年目にあたります。
第二次世界大戦でアメリカはドイツを主要な敵と見立てていて、日本との戦争はそのための手段だったと見なす説もあるようですが、私はそうは思いません。
欧州戦線でアメリカ軍は明らかに”助っ人"の役割を演じ切りましたが、太平洋戦線では主役そのものでした。かねて狙っていた標的を落とす思いがこめられていて、その思いには歴史の重みがあります。
アメリカ国内にはドイツ系市民が多数いて、ドイツに対するアメリカの戦意の形成には長い歴史はなかったのに対し、日本に対する戦意の歴史はハワイ併合時(1898年)にすでにあり、日露戦争後(1906年)に一段と明確になります。
日系市民の存在はドイツ系と違ってアメリカにおける敵意の発生、人種感情の最もホットな温床でした。・・・・・・

日本人はなぜわれわれはアメリカと戦争したのかと問うよりも、アメリカはなぜ日本と戦争したのかとの理由や原因を問い質すことのほうがはるかに大切であり、理にも適っているのです。



『絵具と戦争』従軍画家たちと戦争画の軌跡-4月から販売へ


国書刊行会 定価2000円+税、平成23年4月発行
(ISBN978-4-336-05376-3)

GHQが没収した藤田嗣治、向井潤吉、宮本三郎の戦争画と従軍記。彼らは何を描き、何を記録したのか。

GHQにとって何が不都合だったのか・・・

画家たちと前線の実相を、空白の記録、戦争画の軌跡を追う。


作家たちが書き残した戦場の前線、行軍、捕虜たちの扱い・・・
果たして伝えられる虐殺や虐待はあったのか!?

戦争画と彼らの従軍記が物語る「大東亜戦争の実相」


    目  次
第一章 没収された従軍画家の本
第二章 従軍画家の戦争画
第三章 GHQと百五十三点の戦争画
第四章 戦争画と戦争責任


ここまで違う日本と中国


自由社 1575円(税込)

相手に悪いと思う日本人

相手が悪いと思う中国人

アメリカ人は一度も中国を分かったことがない

西洋美術館がひとつもない中国

●老子の「天は無欲」を実践している日本の天皇
●ウソを奨励し「公」を無視した孔子
●漢民族は「食」が宗教
●白髪頭が一人もいない最高人民会議の奇観

いたずらな善意と買いかぶりに安住した「日中友好」は

日本を亡ぼしかねないと気づいて戦慄することでしょう。


最終更新:2011年12月27日 20:14