系譜
解説
エピソード
ゼウスと共寝する アポロドロスによると、アルクメネはアムピトリュオンと一緒にテバイへ行った。そこで彼は、エレクトリュオンを殺してしまった罪を、クレオンによって清められた。アルクメネは、アムピトリュオンが殺された兄弟の復讐を遂げるまで、彼との結婚を拒否した。しかしアムピトリュオンがタポスへ遠征している間、アムピトリュオンに変身したゼウスがアルクメネを訪れた。夜の長さを三倍に伸ばして、ゼウスはアルクメネ(ゼウスの曾孫にあたる)と共寝し、アムピトリュオンの戦争に勝った様子など語ってきかせた。翌日、本物のアムピトリュオンがテバイへ帰還した時、アルクメネは彼が前夜やってきて一緒に寝たと語った。後に彼はテイレシアスから、それがゼウスの仕業であることを教わった。
ヘラクレスを生む イリアスによると、アルクメネがヘラクレスを生もうとしていた時、ゼウスは全ての神々に、自分の血を引き自分のすべての支配を受け継ぐことになる子供が今から生まれると伝えた。ヘラはその言葉に誓いを立てることをゼウスに要求すると、オリュンポスを降りてアルゴスへ行き、ステネルス(ペルセウスの子)の妻にわずか7カ月でエウリュステウスを生ませ、その間アルクメネがヘラクレスを産むのを妨害し続けた。結果、ゼウスの誓言の条件は、ヘラクレスではなく先に生まれたエウリュステウスが満たすこととなった。
+ | 注釈:ヘラクレスの誕生に関する異説 |
ボイオティアに住む アムピュトリオンの死後、アルクメネはゼウスの息子ラダマンテュスと結婚し、ボイオティアのオカレイアに住んだ。ヘラクレスの死後、ヘラクレスの子ヒュロスはエウリュステウスを追いつめて殺し、首を落としてアルクメネに与えたが、アルクメネはその目をえぐりだしたといわれる。