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アルクメネ

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アルクメネ(Alcmene)はミュケナイエレクトリュオンの娘で、ペルセウスの孫娘にあたる。母はアナクソ、あるいはリュシディケゼウスと共寝し、ヘラクレスを生んだ。

系譜


解説

  • ヘシオドスはアルクメネを、比類ない知性をもつ背が高く美しい女性であると記述している。彼女の顔と暗い色の目はアフロディテのように美しく、いかなる女性よりも夫を尊敬したと言われる。


エピソード


ゼウスと共寝する アポロドロスによると、アルクメネはアムピトリュオンと一緒にテバイへ行った。そこで彼は、エレクトリュオンを殺してしまった罪を、クレオンによって清められた。アルクメネは、アムピトリュオンが殺された兄弟の復讐を遂げるまで、彼との結婚を拒否した。しかしアムピトリュオンがタポスへ遠征している間、アムピトリュオンに変身したゼウスがアルクメネを訪れた。夜の長さを三倍に伸ばして、ゼウスはアルクメネ(ゼウスの曾孫にあたる)と共寝し、アムピトリュオンの戦争に勝った様子など語ってきかせた。翌日、本物のアムピトリュオンがテバイへ帰還した時、アルクメネは彼が前夜やってきて一緒に寝たと語った。後に彼はテイレシアスから、それがゼウスの仕業であることを教わった。

ヘラクレスを生む イリアスによると、アルクメネがヘラクレスを生もうとしていた時、ゼウスは全ての神々に、自分の血を引き自分のすべての支配を受け継ぐことになる子供が今から生まれると伝えた。ヘラはその言葉に誓いを立てることをゼウスに要求すると、オリュンポスを降りてアルゴスへ行き、ステネルスペルセウスの子)の妻にわずか7カ月でエウリュステウスを生ませ、その間アルクメネがヘラクレスを産むのを妨害し続けた。結果、ゼウスの誓言の条件は、ヘラクレスではなく先に生まれたエウリュステウスが満たすこととなった。
+ 注釈:ヘラクレスの誕生に関する異説
  • オウィディウスの変身物語によると、アルクメネは大きな子供を産むのに苦労し、七昼夜苦しんだ後、腕を伸ばして出産の女神エイレイテュイアを呼んだ。しかし女神は出産を妨害するようヘラから命じられていた。アルクメネは苦痛で死にかけていたが、そのとき侍女のガランティスが女神の妨害を見抜いた。彼女が偽って子供が無事産まれたと叫ぶと、エイレイテュイアは驚いて妨害の手を離してしまった。アルクメネはすぐにヘラクレスを産んだ。女神をだました罪で、ガランティスはイタチに変えられ、その後はアルクメネと一緒に暮らし続けた。
  • パウサニアスによると、ヘラはアルクメネの出産を妨害するのに魔女たちを送った。魔女たちは出産を妨害していたが、テイレシアスの娘のヒストリスが偽って子供が無事産まれたと言うと、魔女たちはその場を去り、アルクメネの出産を許してしまった。
  • プラウトゥスの喜劇「アムピトリュオン」では上述の難産とは別のバージョンが示される。アルクメネがゼウスを訪ねると、ゼウスは痛みなしですぐに出産できる奇跡をおこなった。雷鳴が轟くと、誰の助けもなしで赤ん坊がうまれた。

ボイオティアに住む アムピュトリオンの死後、アルクメネはゼウスの息子ラダマンテュスと結婚し、ボイオティアオカレイアに住んだ。ヘラクレスの死後、ヘラクレスの子ヒュロスエウリュステウスを追いつめて殺し、首を落としてアルクメネに与えたが、アルクメネはその目をえぐりだしたといわれる。

アルクメネの死 アルクメネの死について2つの話しがある。
(1) メガラ人によると、アルクメネはアルゴスからテバイへ歩いて向かっている途中、メガラで死んだ。ヘラクレスの子らはアルクメネの遺体をどこに引き取るかでもめた。デルフォイの神はアルクメネをメガラに埋葬するよう神託を与えた。
(2) テバイ人によると、アルクメネが死んだ時、彼女は人の姿から石に変えられた。

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