■港のインフォメーション
デミチェフ博士の焼死は誰も想像だにしない最悪の結果を招いた。
先ほどモスクワから受けた報告によれば、我々の研究は危険過ぎるとの判断が下ったらしい。
E99のこれ以上の研究は打ち切りとなり、全ての人員は島から撤退させられる。
バリソフ博士に我々の研究を引き継いでもらいたいと望んでいたが…
カトルガ12は完全に閉鎖され我々の研究全てが失われてしまう。
■スターリンの顔の彫像近く
連中はボートで到着すると、間違いなくお前を質問攻めにするだろうが、そんなことで時間を無駄にはできない。
こちらからの質問とフォームへの記入を終えさせたら、速やかに新人を次のステーションに移動させろ。
いつも連中は一度に何人もやってくるのは分かっているな?
お前が早く仕事を終えれば、みんなが早く帰れるってことだ。
■住居1階の部屋
親愛なるモヒカビッチ夫婦へ
あなたの息子ヤコフは授業中秩序を乱しています。
他の生徒の前で私を真似したり、注意しても授業中に帽子を脱がなかったりするのです。
彼の品のない行為は許されるものではありません。
もし改善されないようなら、学校を退学になるか、それ以上に最悪のケースも考えられます。
ミセス・コズロフ
■住居1階奥の部屋
研究所から戻ってきたカーシャは、E99溶液に触れたせいで具合が良くないと言った。
医師の元に連れて行くと申し出たが、彼女は殺されると言って嫌がった。
このことは内密にし、症状は成り行きに任せてほしいとカーシャに頼まれたが…
彼女が凶暴になったため、チェーンを部屋の扉にかけて閉じ込めるしかなかった。
中から聞こえてくるおぞましい音のせいで、彼女の様子を確かめる勇気はもはやない。
■住居2階、椅子の上
カトルガ12に来た日を呪わずにいられない。
バリソフは研究所で倒れんばかりに働いている。
家に帰って寝れないほど何がそんなに重要なのか度々聞いてみるが、
仕事のことは話せないという――2人とも処罰されてしまうらしい。
■住居2階通路
わたしと家族
お父さんはキャットオーガの大きな処理工場で働いています。
昨日帰って来た時、背中をケガしたと言っていました。
お父さんが目を覚ました時、背中に何かくっついていました。
お母さんは叫びました。
マックス
■ミュータントに襲われた後、下に降りた通路の奥
スベトラーナへ、
愛する娘へ、元気?
こっちはとても順調よ。
けれど、パパとママはあなたのことを少し心配しているの。
決して島に行かせるべきじゃなかったわ。
噂では―――――
そこだけに限った話じゃないわ、だけど―――――
新聞にもその件について載ってたけれど、最後のページにちらっと書かれていただけ。
彼らの言うことが本当なら、―――――。
まるで政府が―――――
でも彼らの主張はいつも―――――
とにかく私の思い過ごしならいいのだけれど。
返事を書いて元気だと聞かせて。
愛を込めて、
ママより
■学校公園前の柱
E99博士からのメッセージ
やあ子供たち
E99博士からの注意だよ。安全な遊びを心掛けるように。
遊びは健康と福祉にとって極めて重要だけど、
カトルガ12には君たちにとって危険となる様々なものがあるから注意しなきゃだめだぞ。
―E99博士より
■学校1階部屋の机の上
デミチェフ博士の指示により、
私たちは指定されたメニューを、食堂の指定された席で食べ始めることになった。
一部の教師や生徒は不満をこぼしていたが、博士からは何も語るなと言われている…
私は従うだけだ。
■学校1階トイレの壁
E99博士からのメッセージ
やあ子供たち
トイレに行った後はきちんと手を洗おうね、
個人衛生を心掛けることは君たちの健康と福祉にとって非常に重要なんだ。
感染症にかかったり広めたりして親を怒らせたくないだろうからね。
―E99博士より
■学校1階食堂カウンターの上
キッチンスタッフへ
テーブル1に座る各生徒の食事にはこの粉を1オンス入れてください。
全く危険性のない試験的な健康増進剤です。
よろしくお願いします。
―校長
■学校1階コルクボード
明日私と交代できる人がいたら大変助かります。
何だか病気にかかったようなので、私は出られません。
よろしくお願いします。
モロゾ
■学校2階最初の教室の机の中
クマのオレグはアイスクリーム好き
ボクが描いた「クマのオレグ」の絵が賞を取って、
それを気に入った男の人がアイスクリームに使わせてもらうって言ってた。
タダでアイスクリームをもらえて、工場に行ってごちそうになったんだ。
デミチェフさんがボクたちに会いに来て、絵に描かれたオレグの襟について聞かれた。
想像で考え出したって言ったけど、
本当はママが研究所で書類を書き終えるのを待っている時に、男の人の手の上に見たんだ。
輝いていて、オレグに似合ってるんだよ。
イワン
■学校2階2つ目の教室の机の中
家族は先週島に移って来たばかりだから、今日が学校の最初の日。
友達みんなと離れるのは怖かったけど、パパは新しい友達を作れるよ、って言ってた。
パパは新しい仕事で何をしているのか教えてくれないけど、
わたしたちのためで、お願いしている子犬を飼うためだって言い張ってる。
今日は授業でE99博士のフィルムを見たけど、パパも新しい仕事でE99博士と働いているのかな。
―ナタリア・ローズ
■学校2階2つ目の教室の床
指定された席で昼食を取り始めてから複数の生徒の具合が悪く、中には凶暴化する者もいる。
校長は一体何を考えてるのだろうか。
今夜遅く、キッチンを調べて彼らが子供たちに何を食べさせてるのか確かめるつもりだ。
何か異常があれば、デミチェフ博士に知らせよう。
正しい処置をしてくれるはずだ。
■監視所小屋の中
83日目
アレクシが未だ食料を貯め込み、何も持たない女たちからの見返りと交換している。
我々は飢え始めているのに、自分のトンネルに閉じこもったあのクズは、我々全員をあざ笑っている。
まあいい、他の者たちと奴を驚かせる計画がある。
蒸気排出口に通じる外れそうな鉄格子をマックスが見つけた。
今夜こそ目にものを見せてやろう。
84日目
裏切り者のアレクシに処分が下った。
生かしておいたが、あれほどアイザックに痛めつけられては長くないだろう。
これで食料が手に入った。
85日目
アレクシの泣き声が止んだ。
死んだのなら、死体を片付けて奴のシェルターを使わせてもらおう…
雨が降り始めてきた。
■監視所コンテナの中
93日目
他の作業員グループが島の内陸に食料を探しに行った。
ここに残ったのは11人だ。
高齢のイリアは夜中にさまよい出て、それ以来帰って来ない。
94日目
夜中にゼックの襲撃を受けた。
シェルターに逃げ込めたのは6人だけだ。
ネズミは捕まえづらくなっており、今ではあまり見かけない。
105日目
私は脚を骨折し、アニャは眠っている。
昨夜シェルターの外が騒がしかった。
神よ哀れな我々を救い給え。
■最初にゼックを目撃した先の部屋
注意:全ての文書・供給部人員へ。
来週をもって鉱石貯蔵・輸送部への配属を命じる。
なお地位と給料に変更はない。
日付:1953年9月1日
供給部監督官スミルノフ
■最初のゼック戦後の部屋
チェックメイト
ナイトがルークを守っても、キングはビショップに倒される。
すまんな、パベル
■研究所の扉を開けるスイッチ近く
兵士や科学者などの人員が大量に投入されている。
何か大きな発見があったようだ。
管理局で働く友人のアンナによると、
彼らは労働時間を倍に増やしてデータ入力やファイルの記録をこなしてるらしい。
良いことだと思うが、どうだろう?
日付:1953年8月2日
研究所秘書アレイナ・コズロフ
■研究所広間
E99を注入したラットに反応が見られる。
筋肉が引き締まり、筋力の増加、筋繊維の飛躍的な増大が観察された。
この結果は臨床試験同志会に報告の必要がある。
人への応用も可能かもしれない。
1953年12月22日
専門研究員マリー・チェコフ
■最初にワイヤー植物に遭遇したところの地面
1953年1月14日
ヴィクトール・バリソフ博士の作業記録
作業員たちが先日、E99鉱石でいっぱいの洞窟を私の研究所の地下で発見した。
どうりでデータの数値がおかしかったわけだ。
洞窟を封鎖して研究への影響を遮断しなければ。
■最初に植物を見た先の木箱の下
一部の植物がE99の特性を取り込んでいる。
これらの植物にも装置は効果を持つのだろうか?
日付:1955年3月3日
バリソフ博士
■TMDがある手前の作業場
あの洞窟では鉱石が豊富に採れ、鉱山労働者の道具も残されている。
邪魔をされずに実験ができるはずだ。
日付:1954年10月30日
バリソフ博士
■TMDがある手前の作業場、ボードの下
E99を浸透させた金属の容器が装置に反応しているようだ!ははは
日付:1955年1月6日
バリソフ博士
■TMDがある手前の作業場、作業台の上
成功だ!
プロトタイプより小型の時空操作装置を何とか完成させた。
あとはデミチェフ博士が見つけられない場所に隠しておくだけだ。
ヴィクトール・バリソフ博士
■TMDがある手前の作業場、階段を降りた先
プロトタイプが完成した。
なんて無骨で巨大な代物だろう…
もっと洗練されたソリューションが必要だ…。
だが、今のところはこれで問題ない。
ヴィクトール・バリソフ博士
■1955年の研究所
E99は想像以上の力を秘めている。
今日は事故が発生した。
…TMDのプロトタイプが爆発し…その放射線で私の助手が3人亡くなった。
だが作業を止めるわけにはいかない。それほど重要な研究だ。
私の成功が人類全ての利益となる。
ヴィクトール・バリソフ博士
■1955年の研究所、バリソフ博士救出後
信じられない!
E99の発見によって当初考えていたよりも多くの可能性が開かれた。
我々はデミチェフ博士が「デッドロック」と呼ぶE99の力を装置に利用することに成功した。
この力は時間自体の流れを遅らせるフィールドを発生させる。
本当に驚くばかりだ…
ヴィクトール・バリソフ博士
■2010年の研究所
ドミトリエフ上級技術士へ
私のブンゼンバーナーの調子が悪いんです。
バルブを上までしっかり回しても使えません。
ちょっと調べていただけますか?
―イワン
■重力制御を手に入れる手前の部屋
1953年5月8日
反重力モジュールを再びテストしたが、またも失敗に終わった。
今回は検査対象物が強化フロアを突き破ってしまった。
残念ながら、イワンは辛うじて潰されずに逃げた。
気に食わない男だ。
ドミトリエフ上級技術士
■重力制御入手後、ゼックが出現する通路
何てことだ…
研究所の下を掃除していたら…
奴らが…アレが…物陰から現れて…
ズコフとクロポフが死に…
私だけが生き残った。
…もう今は安全だと思うが…
■ゼックが大量に出現した先のテーブル
食堂で出されている新しいミルクが気に入らない。
オレンジ色で発光している。
飲むと年老いた気分になり、ミルクにクッキーを浸すとボロボロ崩れてしまう…
■梯子を降りた先の棚
請求書
ブンゼンバーナー4個
反重力検査対象物1個
タイプライター3台
クッキー50箱
E99注入ミルク12ガロン
■大量のワイヤー植物の先の部屋
TO:イワノフ大佐―兵器部門
FROM:グルシコフ博士
イワノフ大佐、私がコルキン博士をとても尊敬していることは理解してください…
でも最近、彼は常軌を逸した行動を取り始めています。
ブツブツと独り言をつぶやき、極度にイライラし、被害妄想に陥るほど神経質になっています。
神経衰弱を患ってるとしか思えません。
どうかコルキン博士に会っていただけませんか?
あなたなら彼を説得し、しばらく休ませたり、専門家に診に行かせることができるかもしれません。
どうかお願いします。
アニャ・グルシコフ博士
■通路を出た先の部屋
例のアメリカ人は見つかっていないが、まだ島にいるはずだ。
部下が引き続き探してくれる。
バリソフはとぼけているが、色々知っているようだ。
デミチェフ博士
■通路を出た先の2つ目の部屋
1953年2月28日
デミチェフ博士が家に帰らせてくれるといいが。
今日はあまり調子が良くない。
バケツはどこだ?
■大型ゼックに襲われた先の通路
イワンへ
バリソフ博士の研究室に行き、この盗聴器を仕掛けてくれ。
くれぐれも見つからない場所に取り付けろ。
急げ…奴が研究所から帰ってくる前に実行するんだ。
■大型ゼックに襲われた先の部屋
TMDを保護する金庫室について新たな計画を練った。
この建造は大仕事だ。隠しておくのは難しいだろう。
誰を信用して手助けを頼んだらいいだろうか?
ヴィクトール・バリソフ博士
■通路を正面に進んだ奥の部屋
デミチェフ博士が人体実験を行っている証拠を見つけてしまった。
彼は中止された人体実験を密かに続けていたようだ。
この事実をバリソフ博士に報告する必要がある。
バリソフ博士にとっても頭の痛い問題だろうが。
■記録室床
各員へ
「宣伝活動図解」のバックナンバーが紛失しています。
記録室から持ち出した資料は。用が済んだら元の場所に返すように。
洗面所に置きっぱなしにしないでください。
ユコフ宣伝活動担当官
■記録室机の上
ユコフ宣伝活動担当官へ
バリソフ博士が地下にこもっていることは分かっている。
バリソフは何を研究している?
奴に目を光らせ、不審な行動があったら報告してくれ。
デミチェフ博士
■大型ゼック戦前の部屋
TO:イワノフ大佐―兵器部門
FROM:シェルトーク軍曹―
基地保安部門
イワノフ大佐、残念ながら大佐のテレポート研究チームの主任である、
コルキン博士が昨夜遅く、自宅アパートで殺されていました。
分からないのは、犯人が部屋に入った方法です。
全ての扉と窓は内側から板が打ち付けられ、閉じられていました。
我々も扉を壊さなければ中に入れなかったほどです。
新たな情報が発見されたらお知らせします。
■バリソフ博士の塔
バリソフの個人日誌―1
事故の後、皆が階下のエレベーターに押し寄せてきたが、私は塔に閉じこもらざるを得なかった。
彼らの表情は決して友好的なものではなかったのだ。
■バリソフ博士の塔
バリソフの個人日誌―3
島の施設と設備を連結する冷却トンネル網を見つけた。
このトンネル網は最初にE99鉱石が見つかった地下洞窟につながっていたものだ。
■バリソフ博士の塔
バリソフの個人日誌ー5
このテディベアは娘のものだった。
カトルガに一緒に来たことは一度もなく、母親と本土に残っている。
今では大きくなったことだろう。
もう一度会うことはあるのだろうか?
もし会えるなら、このテディベアを持っていこう…
だが今は、このテディベアが私の研究を助ける、良き聞き役となっている!
■バリソフ博士の塔
バリソフの個人日誌―2
やれやれ、この塔に蓄えた備蓄も底をつきそうだ。
時々はぐれたフェーズチックが、塔の中まで迷い込んでくる。
おそらく巣を作る場所でも探しているのだろうが、奴らを食料にするしか無いだろう。
沸騰したお湯に入れ、自家製の抗放射線薬で煮込んでやればいい。
カトルガでしか育たない特製のガーリックやオレガノ、これらのハーブは放射線を弱めてくれる。
味もそう悪くない。
■バリソフ博士の塔
バリソフの個人日誌―4
未来から来る男のため、デミチェフを倒す助けとなる特別な装置を島のあちこちに配置した。
彼が役立ててくれるといいのだが。
■バリソフ博士の塔
バリソフの個人日誌―7
私はモニターを設置し、精製したE99鉱石のケースを隠して先ほど研究施設から戻ってきた。
大変な1日だったが、さっき捕まえたチックで食事にしよう。
■バリソフ博士の塔
バリソフの個人日誌―6
未来から来るという男の素性が気にかかる。
そもそも、そんなことが可能なのだろうか?
彼はいつ帰るのだろう?
私はできることをやって、到着した時には準備万端にしておかなければならない。
昔の研究に戻るとしよう。
■監視塔へ向かう途中
パベル・フェドロフの日誌
先ほど、コルキン博士が私の部下である下級技師の1人に
彼の兵器研究所を手伝わせたいと要請してきたので、グリゴリ・ニコルスキーを向かわせた。
彼はとてもエネルギッシュな若者だ。
コルキンによると、グリゴリを必要なのは2,3日だけらしい。
橋の建設も仕上げに近づいており、一刻も早く彼を戻してほしいので助かる。
■強化ゼック戦後のゴミ箱の中
パベル・フェドロフの日誌
グリゴリが心配だ―――もう4日も連絡がない。
彼は興味深い新たなトランスポート形態のテストを手伝いに行くと言っていた。
あの無謀な若者が危険な仕事を引き受けていなければいいが。
■列車を降りた後
輸送目録記録
1955年10月15日
リーナ号―出発―
廃棄物、E99鉱石、彫像を輸送
1955年10月20日
パール号―到着―
鋼鉄、木材、パイプ、衣類、食料、娯楽品を輸送
1955年10月23日
パール号――出発
廃棄物、E99特殊貨物、彫像を輸送
■港
フォアマンの記録―1954年11月20日
この2週間で既に3隻目の船が到着した。
カトルガ12に信じられない量の物資が運び込まれ、全てが驚くほど迅速に移動されている。
だが、いつまでこの状況が続くだろう。
作業員は疲れている。いずれ事故が起きるに違いない。
■デセックスランチャーが手に入る部屋
グレゴールによると、船長の命令で俺たちは後方の貨物区画には入れないらしい。
モスクワに運ぶ新型爆弾が積み込んである。どんな形なんだろう?
■その部屋の青い扉の中
今日は定期潜水の最中に非常に興味深いサンプルを発見した。
このクリーチャーは変わった捕食動物で、獲物の頭部を掴んで栄養摂取と繁殖をするらしい。
襲われた乗組員は実際、胎児のように体をねじ曲げ、デッキの上を転げ回る奇怪な行動を取っている。
このクリーチャーをさらに研究していく予定だ。
―S―A
■船内の寝室:個室
船長より
諸君たちは後方の貨物区画に近づかないよう指示されてる。
我々は危険な軍事物資を運んでおり、誰かが問題の品を危険に晒す事態は避けなければならない。
指定された船員には1日3回、もしくは私の判断に応じて、問題の品が安全に保管されてるかチェックしてもらう。
祖国のために!
■船内の寝室:ロッカー
親愛なるアニャへ
2週間で2度目となるが、私たちはまもなるカトルガを離れる。
もう2回旅をしたら離れるつもりだ。
お前に会って島の話をするのが待ちきれない。
ここでは信じられないことが行われている。
愛を込めて、
ティムール
■船内貨物区画
デミチェフ博士は偉大なるレーニン像をカトルガ12から全て排除している。
博士いわく島は新たなソビエト連邦誕生の地となるため、過去の思い出は捨てるべきだという。
今は航海の間ずっと、巨大なレーニンの頭がしっかりと保管されているか、チェックしなければならない。
博士は自分の頭をレーニンの体に載せるつもりなのだろう。
■レールカート手前のロッカー
近くに住む男に悩まされている。
私が毛皮製のクマを手に入れると、彼も同じものを手に入れないと気が済まない。
私が肉の缶詰を買えば、彼も買わなければ気が済まない。
私がE99テクノロジーを手に入れたら…彼には手に入れられない。
大成功だ!
■1955年の制御施設
「クッカー」、驚くべき装置に付けられた何とも品のない呼び名だ。
E99同位体の分離には手を焼かされたが、その価値は十分にあった。
毎日誰かがこの装置の新たな使い道を考えだしているようだ。
その大半は失敗に終わり、中には酷すぎてモスクワに決して報告できないものもある。
だけど、そのほうがいい。彼らにはここで行われていることは理解できないだろう。
そうだ、バリソフ博士に実験で電磁気数値にまだ問題が見られるか忘れずに聞かなければ。
とはいえ、クッカーのように大規模な装置なしで、彼はどうやってあんな高い数値を得ているのか。
理解できない。
ペトロフ博士
■1955年の制御施設
E99サンプルの作業を始めてから何人ものスタッフがめまいと頭痛を訴えている。
ウランを扱った時は発生していない問題だ。
とはいえ、E99同位体は今まで扱ってきたどの物質とも異なっている。
ペトロフ博士
■1955年の制御施設
変異の説明がつかない。
E99が要因だとしても、きっかけは別の何かだろう。
参った、私たちには時間がない。
デミチェフ博士は彼が平凡と見なす研究を中止させる言い訳を探している。
ペトロフ博士
■1955年の制御施設
最初は動揺した――
カトルガ上層部のため、これらのサイドプロジェクトに取り組まなければならないことに。
しかし結果は驚くべきものだと認めざるを得ない。
アレはこの島で発生した自然の生物だ――
私たちはそれを後押ししたに過ぎない。
ペトロフ博士
■1955年の制御施設
こうなってしまったら――
作物成長促進への資金を得続けるにはこれらに取り掛かるしかない。
言うまでもなく、これらが害虫を田畑に寄せ付けない効果を持つのは証明されている。
ペトロフ博士
■1955年の制御施設
最新の作物群が引き続き良い結果を示している。
現在の作物の成長速度であれば、モスクワの割当量をはるかに超えていくだろう。
学校プログラムについても、子供たちが良好な反応を示している。
保護者はなぜ食事をそれほど厳しく管理する必要があるのか疑問を持ち始めてきた。
彼らの子供たちは実に幸運であるが、当然そんなことは理解していない。
ペトロフ博士
最終更新:2013年02月09日 10:14