桜場コハル作品エロパロスレ・新保管庫

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coharu

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「おーぃ。ただいまー」
「あー…おかえり。」

そこには、いつもに増して2/3程目を閉じて、寝転がる千秋がいた。

「どーした千秋、いつもに増してだらけてるじゃないか? ん?」
「うるさいよ。私は炭酸が切れるとどうもヤル気がでないんだよ。」

話を聞くと、どうやら家に帰りいつもどおり炭酸を飲もうと冷蔵庫を開けると炭酸が切れていたらしい。

「あ~、昨日のアレ飲んじゃまずかったのか。いやー悪い悪い。」
カナは悪びれた様子もなく笑いながら適当に謝った。
「…はぁ…もういいよバカ野郎。とりあえず炭酸買ってこいよ、バカ野郎。」
「なっ…! 千秋! あんた二度もバカ野郎っていったね!」
「言ったよ。それがどうしたバカ野郎。」

大きく息を吸い込み、何かを言おうとするカナ。
しかし、そこで何かを思いついた様な顔でニヤリと不敵な笑みを浮かべ、千秋の頭の近くに仁王立ちした。
「おい千秋、あんたはこの私に2度ならず3度もバカ野郎といったね。」
長年の勘と言うかなんというか…千秋はめんどくさい事になったと一瞬で感じ取った。

「で…そのバカ野郎にこうして見下されてる今の気分はどうだい?」
カナは勝ち誇った顔で千秋を見下した。
「あぁ、バカに見下されて最悪の気分だよ。」
いつもならここでパンチやキックが来るのだが、今の炭酸の切れた千秋にはその力もなかった。
しかし千秋はあることに気づいた。

「おい、バカ野郎。」
「ほほぅ…まだそんな口をきくか。」
「お前はさっきからパンツが丸見えなわけなんだが、そのパンツの端からから、うっすらと少し毛のようなものが見えているぞ。」
「なっ…(バッ!!)」

慌てて千秋から離れるカナ。少し考えた後、うなずきながら千秋に語りだした。
「あのなぁ、千秋。中学生にもなれば…そりゃあんた毛の1本も生えるでしょうよ。あんたの大好きな春香何てそりゃもう…」
「でも海に行った時、はるか姉様のビキニからはそんなもの一切見えてなかったぞ。」
「それは…剃ったんじゃない?」
「つまりお前は身だしなみを整えていないわけだ。バカ野郎。」
「上等じゃないのさ! そこまで言うなら千秋、あんたは身だしなみ整えてるんでしょうねぇ?」
そう言うとカナは、あっという間に千秋を丸裸にした。

「おいバカ野郎。私はお前と違ってバカじゃないんだ。風邪ひいちゃうだろ。服返せよバカ野郎。」
動けない分、いつも以上に口で反撃する千秋。
しかしそんな事は気にも留めずカナは続けた。

「あれ~? 千秋、あんた林どころか木の一本も生えてないじゃないのさ。」
「そりゃそうだよ。私はまだ小学生なんだ。普通だよ。分かったなら早く服返せよ。」
カナは不満そうな顔をしながら、ふと千秋の胸に目をやった。
「なんだい千秋、あんた山も無けりゃあ、小高い丘もないじゃないか。見渡す限りの大平原だよ。」
このときはじめて千秋の眼が2/3程開いた。
「うるさいよ! まだ発展途上なんだよ! もういいから服返せよ!」
「はぃはぃ分かりましたよ。…ピシッ!」
そう言うのと同時にカナは、千秋の大平原にあるピンク色のモノを指ではじいた。
「きゃっ…! あぅぅ……ばか野郎…」

二人の時間が止まる…カナは思い出せるだけの記憶を引きづり出したが、千秋が『きゃっ』などと女の子っぽい声を出した記憶はなかった。
もちろん千秋自身もそんな記憶はなかった。

二人の間に気まずい時間が流れた…。



「ただいまー。おーぃ千秋ー、切らしてた炭酸買ってき………」

学校帰りに炭酸を買って帰って来たハルカの目に飛び込んで来たのは、
制服のカナと、素っ裸で顔を真っ赤にした千秋の取っ組み合いの喧嘩だった。

「ハ…ハルカ姉様。こ…このバカ野郎が…わた…私……ぁの……ぇっと…」
「カナ。こっちにいらっしゃい。」
「ちょっ! ハルカ! まずは両方の言い分を……ぁー……ちょっ…」

普段クールな千秋が、あそこまで取り乱すと言う事は…どちらが悪いか考えるまでもなく、そのままカナはハルカの部屋に引きずり込まれた。
部屋に残された千秋は2・3回深呼吸した後ハルカの買って来た炭酸を飲み、服をきた。

「こんにちわー。」
藤岡の声が聞こえると、千秋は少し小走りで玄関に向かった。

「あっ、こんにちは千秋ちゃん。…えーっと…南に呼ばれて来たんだけど…」
「あのバカ野郎なら今ハルカ姉様に叱られてるよ。」
「ぇっ?」
「まぁ立ち話もなんだし、カナが戻るまで上がってテレビでも見てようよ。」


千秋がテレビの正面にあたる特等席に座布団を引く。
「はぃ。いつもの席どうぞ。」
「あっ、いつもありがとう、千秋ちゃん。」

千秋は藤岡にお礼を言われ、少し恥ずかしそうにうつむいた。
実は千秋は藤岡が来る事を知っていても、「ありがとう」と言われたい為に藤岡がきてから座布団は出す様にしていた。
過去に一度カナが座布団を出してからは、藤岡が来るまで座布団を隠す念の入れようだ。
藤岡が特等席に座ると、千秋も自分の「指定席」に腰掛けた。

「よいしょっ…」
「…ねぇ千秋ちゃん。前から不思議だったんだけど、どうしてオレの膝の上に座るの?」
「ん…? 私が座ると…藤岡は迷惑なのか?」

千秋は少し暗く心配そうな表情で藤岡の方を向いた。
藤岡は何かまずい事を言ったのかと、すこし慌てた様子で話し続けた。

「いゃ、全然平気なんだけど、なんでかな~って。…アハハ……。」
「藤岡はお父さんに似てるらしいんだ。」
「えっ…お父さん?」
「前にハルカ姉様が、「藤岡君の雰囲気がお父さんに似てるのよね」…って、私はお父さんがどんな人か…何故いないのか知らないんだ…。」

その後も千秋は話続けた。
物心ついた頃には姉しかいなかった事…
何故かお父さんの事を聞くとハルカが困った顔をすること…
「……でも…私がお父さんの事を聞くとハルカ姉様が困る。だからもういいんだ…。」

千秋は目を真っ赤にして下唇を少し噛み悲しい気持ちを押さえ、藤岡には悟られないように笑顔をみせた。
しかし藤岡はすぐに千秋の気持ちを察した。
そもそも千秋が笑顔を見せる事自体が不自然だった。
そして藤岡は再び話をして話をきりだした。

「よし! じゃあ今からオレが千秋ちゃんのお父さんになる!」
「ぇ…? ど…どうしたんだ藤岡? カナのバカがうつったのか?」
「こら、千秋! 藤岡じゃなく『お父さん』とよびなさい!」
「え…ぁ……ご、ごめんなさい……ぉと……ぅさん…。」

普段静かな藤岡の、あまりの勢いに押され千秋は藤岡をお父さんと呼んだ。
場の雰囲気で言ったものの、千秋はまんざらでも無かった。

「(藤岡がお父さん…か。…エヘッ…)」
「ん?どうした千秋ニヤニヤして、お前が笑うなんて珍しいじゃないか。」
「う…うるさっ……///」
「どうした~? 今度は顔が真っ赤だぞ? ほらほら。(フニフニ)」

そう言って笑いながら千秋の頬をかるくつねる藤岡。
千秋の胸は幸せでいっぱいになりながらも、ハルカの説教が〆に入り、終わりそうなのを聞き逃さなかった。

「(ハルカ姉様があの話を始めたという事は…説教も後5分って所か…)」
「ん? 千秋、今度は深刻な顔してどうした?」
「…藤……ぉ…お父…さん、私をだっこしろ…。」
「ぇっ? きゅ…急にどうしたの?」
「うぅ……いぃから早く! 時間がないんだ…!」
そう言うと千秋は藤岡の首に手を回した。

どうしたらいいのか分からない藤岡は、取りあえず千秋を向かい合わせにし、自分の膝に乗せて抱いてみた。
藤岡の肩に顔を乗せ目を細める千秋。
実は千秋の言う「だっこ」とは、「お姫様だっこ」の事だった。
しかしこの体制は、誰がどこから見ても抱き合っている形だった。
千秋は自分の口元にある藤岡の耳に、思い切ってあるお願いをしてみた。

「父親は娘に…キ……キスくらいする…よね……」

千秋の言葉に、急に慌て出す藤岡。
相手は小学生とは言え、3歳しか変わらない…当たり前と言えば当たり前だ。
言った千秋も言われた藤岡も顔が真っ赤になり、変な空気が流れた。

「あ…ぁの……変な意味じゃないんだ。勘違いするなよ藤岡。ただ、親子と言うのは…そういう事もするのかと……」

何やら良く分からない言い訳をする千秋。
しかし藤岡は真っ赤な顔をしながらも、真剣な顔で千秋を見つめた。

「千秋ちゃん、じゃあ…目をつむってくれるかな。」
「えっ…こ…こぅ……かな…」
「ぅん、じゃあ…いくよ…。いいね。」
「ぁ……はぃ…。」

緊張のあまり、『千秋・お父さん』と呼び合う約束の「親子ごっこ」をすっかり忘れる二人。
千秋はキツく目を閉じ、体中の殆どの神経が唇に集中している気がするくらい緊張した。

「……チュッ…」

キスをした音が聞こえた。
しかし千秋の唇には何も触れた感覚は無かった。
唇に集中した神経が体中に戻って行く……それにつれ頬に暖かい感覚を感じ始め、千秋は気付いた。

「(あぁ…ほっぺにキスをされたのか…。」



「キス……確かに頬もそうだけど……ゴニョゴニョ……」
千秋の考えていたキスとは違う…しかもだっこの時とは違い、マイナスな方の予定外……
しかし千秋にはもう一度言う勇気など無かった。

「ぃゃー…アハハ…さすがに小学生に唇にキスするわけにもいかないからね。」
藤岡が照れを誤魔化そうと口走ったこの言葉…
しかし千秋には『子供扱いされた』と聞こえた。
自分はカナと同じ土俵に上がる事も出来ないのか…
そう思うと悔しさが込み上げて来た。
すると千秋の表情が見る見る変わって行く…
千秋は何故か台所へ行き、塩を持って来た。

「おりゃぁー!!」
そう言って藤岡に目掛け塩を掛ける千秋。
「ちょ…目に……痛い痛い!! どうしたの千秋ちゃ……んっ…鼻まで痛っ…!」

座っている藤岡の目に塩をかけ、目をつむった隙に今度は藤岡の鼻を摘み顔を上げる千秋…
少し藤岡の顔を見つめた後、空いた片手を握り締め藤岡の唇に自分の唇を重ねた。
鼻を摘んでいる為、開いている口の中に千秋は下を入れた。

「ん…んんっ……(あれ…この後どうするんだろ…)」
どうしたら良いか分からない千秋は藤岡の舌を2・3度ペロリと舐め、藤岡から離れた。

「キ……キスって言うのは…こうするんだ!」
千秋は平静を装い、なんとか意地を張った。



……………

意地は張ったものの気まずい空気が流れる。
そして絶え切れなくなった千秋が動いた。

「そ…それにしてもカナの奴遅いな…ちょっと見て来るよ。」
「ぁ…アハハ…そ、そうだね。うん、頼むよ。///」

顔を赤くし、照れ笑いを浮かべながら、答えた藤岡を見て千秋はホッとした。
「(良かった…嫌われては無いみたいだ…)」
そして千秋はハルカの部屋に向かった。

ガチャ…

「ハルカ姉様、失礼します。」
「おー。どうした千秋、今にも爆発しそうなくらい顔を真っ赤にして。」
「お前こそ制服のスカートと下着を脱いで、どうしたバカ野郎。ハルカ姉様に変なもん見せんじゃ無いよ。」
「ふふふ…これだから毛も生えて無いお子ちゃまは…」
「な…なんだと? じゃあどういう事か説明してもらおうじゃないのさ。」
「いいだろう、その閉じ掛けの目を開いて良く聞け! 私は今、身だしなみを整える為、ハルカに剃ってもらっていたのだよ!」
「……いや、そんなの自分で剃りなよ。しかも閉じ掛けの目は関係ないよ。」
ちょうど身だしなみを整え終えたカナは下着をはきはじめた。

「そう言えば千秋、さっきだれか来なかったか?」
「あぁ、そう言えば藤岡を待たせているのをバカ野郎のせいですっかり忘れてたよ。」
「ほぇー、藤岡なんて呼んだっけな?」
「……」
普段ならバカさ加減にパンチの一発もお見舞いしている千秋だが、
今回ばかりは藤岡を呼んできたカナに心の底でかすかに感謝していた。

「おー藤岡よく来たねぇ。」
「あぁ、おじゃましてるよ。今日は何の用かな?」
「え? なんでかなー? 忘れたよ。」
「え? 忘れたの?! (まぁ家に呼ばれただけで嬉しいけど…)」
「それよりお前、なーんで塩まみれなんだよ。家が汚れるだろう。」
「これはさっき千秋ちゃんに…」

そう言った瞬間、さっき千秋とキスをしたことを思い出し、
藤岡は顔を赤くして黙り込んだ。
「?? なんか知らんが部屋を汚されてはかなわん。風呂に入ってこいよ。」
「あ‥あぁ、そっか…じゃあお風呂かりるね。」
そう言って藤岡はお風呂に向かった。
シャワーを浴びながらさっきの千秋の事を忘れようとする藤岡、
「(まいったなぁ…全然頭から離れない…)」

『ガチャッ』

扉が開く音で、藤岡は脱衣所の方を見た。
すりガラス越しに見えるシルエットはまさしく千秋だった。
慌てる藤岡をよそに、服を脱ぎ風呂場に入ってくる千秋。

「さっきは塩かけて悪かったよ、せめてお前の頭を流すくらいはさせてくれ。」
「あぁ…いいよ気を使わなくても。。」
「まぁそう言うな、お前はそこに座ってればいいんだ。動くなよ、絶対だからな。」

千秋に圧倒され椅子に腰を掛ける藤岡。
千秋は藤岡の後ろに立ち、頭を洗い始めた。
千秋の胸が『ほぼ』無いとはいえ、藤岡の背中には柔らかく、更にその先には確かに固くなった二つの何かが時より藤岡の背中に当たっていた。

「へ、へぇー。藤岡は見かけによらず筋肉があるんだな。」
「あぁ、一応サッカー部で鍛えられてるからね。」
「私なんて筋肉や脂肪がほとんどないよ。胸にくらい少しは脂肪が欲しいよ。」
「あはは、気にすること無いよ。それに千秋ちゃんの肌は白くてすべすべで綺麗だよ。」
「なッ…お前、適当なこと言ってご機嫌とろうとしてるな!」
「本当だよ。さっきから背中に当たってる千秋ちゃんの肌、柔らかくて気持ちいよ。」
「あ…ぁぅ…////…ぅ…ぅるさいバカ野郎ーー!!」

そう言って千秋は藤岡の顔にシャワーをかけ風呂場をとび出した。

また何か千秋を怒らすような事をしたかと考える藤岡だったが、結局分からないまま風呂場を後にした。
茶の間からは千秋とハルカの声が聞こえる。

「あら? 千秋どうしたのそんな格好して?」
「これは…私の気に入ってる服なんです。」
「でももう12月よ? キャミソールにミニスカートなんかじゃ風邪ひいちゃうよ?」
「いんです、藤岡が帰るまではこれで…」
「???」

千秋は藤岡に肌がきれいと褒められたのが嬉しく、もっと藤岡に見てもらうために
クローゼットの夏服用の段ボールからキャミソールを引っ張り出してきたのだった。

「あっ、お風呂ありがとうございました。」
「いぇいぇ、それより今日は夕飯食べていくわよね?」
「えっと…じゃあお言葉に甘えて…」
「よーし、じゃあたくさん作るから遠慮せずにたくさん食べてね!」

そういうとハルカは台所に向かった。
千秋が何かを待ってるような目で藤岡を見ている。
藤岡はなんとなく気付きつつも、なんと言っていいか考えていた。
(なんでこっちをずっと見てるんだ?)
(なんでこの真冬にあんなに肌が見える薄着を…?)
(……あっ!! もしかして。。)
何かに気づいた藤岡が千秋の横に座った。

「千秋ちゃん。」
「ん? なんだ?」
「やっぱり千秋ちゃんは肌が真っ白できれいだね。」
「!…/////…そんな事…」
「ほら、早くココおいでよ。」

そう言うと藤岡は足を千秋が座れるくらい少し開き、手を差し出した。
いつもは勝手に座ってるだけの千秋なので、なんだか嬉しいやら恥ずかしいやらで顔が赤くなった。
いつもの様に藤岡の前に座り、寄り掛かる千秋。
部屋の中とはいえ12月の寒さで千秋の体は冷たくなっていた。
藤岡はそっと後ろから千秋の体を覆った。

「寒かったでしょ?」
「べ…別に…服だって好きで着てるだけだよ。」
「そっか…暖かい?」
「ぅん…」

ずっとこうしていたい…と思っていた所に新たな来客者が現れた。

『ガチャッ!』

「こんにちわーー!! カナさーん!」
「おぉー、マコちゃん来たか!」


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