桜場コハル作品エロパロスレ・新保管庫

この愛のものがたり

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匿名ユーザー

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「カナちゃんキレイだったよね~!」
俺の前で内田がはしゃいでいる。
今日はカナと藤岡の結婚式があった。
2次会も先程終わり、気心のしれた面子でこのファミレスに落ち着いたのは一時間程前だった。
しかし一人二人と抜け、今残っているのは俺と吉野、そしていまだ披露宴の興奮覚めやらぬ内田だけだった。
「ハルカちゃんお腹目立ってきていたね──」
吉野の一言に胸に痛みが走る。
「ち、ちょっと吉野!」
内田が吉野の言葉を遮る。
顔を上げると、二人は気遣わしげに俺を見ていた。
「大丈夫だよ、吉野も気にする事ないよ」
笑みを浮かべ二人に返した。語尾も震えなかったし笑顔を作る余裕もあった。大丈夫だ。
それでも二人の表情は晴れない。それも仕方ないだろう。
ハルカさんの結婚した直後、俺はかなり精神的に不安定だった。
正直あの頃の事を思い出すのは辛いし所々記憶が欠落している。
俺はいわゆる引きこもりになっていた。
トウマやチアキ達も何度か部屋に来てくれたが、やがて無気力な俺に愛想を尽かしたのか訪れなくなった。
しかしそれでも吉野と内田は部屋に来るのを止めなかった。
三度の食事や掃除洗濯等、細々とした世話を焼いてくれた。
今でこそ感謝しているが、当時の俺はただ欝陶しいだけだった。
そんなある日、珍しく一人でやってきた内田に、俺は───
「…君、マコト君!?」
気が付くと左右から吉野と内田に両脇から腕を掴まれ揺さぶられていた。
どうやって?と思ったが、大人数用の⊂型シートなので二人は両脇に回って腕を掴むことができたのだ。
「大丈夫マコト君?」
「私のせいで嫌な事思い出させたみたいね…」
あぁ、また二人に心配をかけてしまった。彼女達にこんな顔を二度とさせまいと思ったはずなのに…
「二人ともそんなに心配するなよ。それより俺喉渇いちゃったよ、ちょっとコーヒー取って…」
立ち上がりかけた俺を吉野が押し止める。
「私がいってくるわ、マコト君は座っていて。温かいのでいいんだよね?」
「あ、ああじゃあ頼む」
「じゃあ私も───」
「内田はマコト君と一緒にいてあげて。あなたの分も取ってくるから。メロンソーダでよかったのよね?」
「もう、すぐ子供扱いして~マコト君と同じのにする~」
「無理しないの、ブラックなんか飲めないでしょう?」
内田を軽くいなすと、吉野はドリンクバーに向かっていった。
左手に柔らかい感触。見ると内田の手が重ねられていた。
内田を見て、軽く頷いてみせる。内田の表情が和ぎ笑顔が浮かぶ。
俺はこの笑顔に何度救われたのだろう。
あの時もそうだった。



その日も内田は俺の世話をするために部屋にきていた。
ただその日は吉野が家の都合でこれず、内田一人で来ていた。

「ふ~ふふ~ん♪」
楽しげに俺の部屋を掃除している内田を見るとも無しに見ていた。
別に興味があったわけじゃない。ただ動いているものに目をやっていただけだ。
制服の上着が椅子に掛けてある、掃除に邪魔なのだろう。
掃除を続けながら内田が話しかけてくる。
「大分寒くなってきたね~そろそろコタツを出した方がいいかな?」
「………」
俺がどんなに無視を決め込んでも、内田は話しかけるのを止めなかった。
今日学校でどんな事があったか、近所にできたレストランの事だのとりとめのない話しをしてきた。
当時は気が付かなかったが今ならわかる。ハルカさんやチアキ、南家の話題は決して口にしなかった。
だが当時の俺はそんな事さえ気が付かなかった。
「はい、掃除終わり~、次の日曜こそはお布団干すからね。ちゃんと朝起きてね?」
掃除機を片付けた内田は、捲っていた袖を直しながら近寄ってくる。
「あ~唇乾いちゃったよ」
スカートのポケットからリップクリームを取り出すと塗り始めた。
俺はその仕草を見ている内になぜかハルカを思い出していた。
内田の制服がハルカさんと同じ高校のものだからだろうか。
それもあるけど、他にも理由がある気がした。
考えていると、内田が俺の方を見て何かに気付いた。
「あ、マコト君も唇カサカサじゃん」
思 い 出 し た
『塗ってあげる』
内田の顔が、声がハルカさんに重なった。
頭が真っ白になった。



いきなりマコト君が私を床に押し倒した。理由はよく分からないけどマコト君の傷口に触れたみたい。
「ちょ、ちょっとマコト君どうしたの? 落ち着いて!?」
手足をバタつかせながら、正気に戻ってもらおうと声をかけるが、マコト君は獣の様な声を上げむしゃぶりついてくる。
ブラウスが無理矢理開かれボタンが飛び散った。
私は悲鳴をあげようとしたが、マコト君の口から鳴咽交じりに押し出された声を聞き、それを押し止めた。
「ウァァッ……ルカサ…ハルガさぁん…」
その瞬間、私の身体から抵抗する力が無くなった。
どうやら私は知らない内にハルカちゃんとマコト君の思い出に触れてしまったみたい。今マコト君の前にいるのは、私ではなく「ハルカさん」なんだ…
なら受け入れよう。ハルカちゃんがマコト君を受け入れないなら「私」が受け入れよう。
この部屋に篭り出してから、初めて自分の意思で動き出したマコト君。
「いいよマコト君、したい事全部させてあげるから…好きにしていいよ」
そんな言葉が自然と口からでた。
マコト君の手が胸元に延びてくるのを見ながら
(こんな事ならこの前買った上下のセットのやつ、下ろしてくるんだったなぁ…)
そんな事を考えていた



正直俺はあの時の事をよく覚えていない。
後から内田が教えてくれたが、膣に出して顔に出してもう一度膣に出したそうだ。
「髪に着いて乾くと中々取れないんだよ。あの後大変だったんだから~」

それから、毎日の様に内田を犯した。ただ犯すだけでは飽き足らず様々なプレイを強要した。
通販でローターやバイブを購入させ、それで責めたり。ネットで調べ恥ずかしい恰好に縛り上げたりと…
吉野は余り顔を見せなくなっていた。
そんな日々が二ヶ月程続いたある日、いつもの様に内田がやってきた。
その時冷蔵庫をあさっていたため玄関近くにいた。
内田の顔を見て、股間に血液が集中するのを感じた俺は彼女を横抱きに抱え上げた。
そのままベッドに歩きだしたが、内田の顔を見て驚いた。
最初こそポカンとしていたが、徐々にその瞳は潤み両手は胸元で握られていた。
そして小さな声で何か呟いた。
「あ? 何ていった?」
「…ゃった、お姫様抱っこ…かなっちゃったよ~」
言うなり俺の首筋にしがみついてきた。
「お、おい!?」
「うれしい!! 私マコト君にお姫様抱っこしてもらってる!!」
顔を上げた内田は泣いていた。けれども顔には喜びの色が浮かんでいた。
嬉し泣きというものを初めて見た。それ以前に内田を、いや他人を喜ばせたのはいつ以来だろう。
頭が急速に冷えているのが分かる。
俺は今まで何をしていたんだ。内田に何て事をしてきたんだ…!
「マコト君…どうして泣いているの?」
内田が不安げに俺を見つめている。
俺は泣いていた。ハルカさんの婚約を知ったその日以来、初めて流す涙だった。


その後、落ち着いた俺は内田に今までの事に対し感謝の言葉を述べ、誠心誠意詫びた。
内田は俺を許してくれた。ただそのあとこうも言った
「感謝の言葉とお詫びの言葉は受け取ったけど、もう一言足りないな~」
内田は楽しげに続ける
「女の子としては、是非男の子からいって欲しいんですけど~」
俺は考えた、一生懸命考えた。その結果口にしたのが───



ガチャリ
「ほらついたぞ、ほら靴脱いで~」
ファミレスで再度アルコールを摂取して、へべれけになった内田を連れてようやく帰宅した。吉野の乗ったタクシーも今頃自宅に着く頃だろう。
「ほら内田、寝るならベッドで寝ろ」
ようやく靴を脱がせた内田をお姫様抱っこで運ぶ…が何故か不満げな表情を浮かべている。
「ち~が~う~! 二人な時は───」
ああ、そうだったな…
「さぁ寝ようか、ユカ」
「うん、マコト君!」






  • ・・・・・・(泣) -- 名無し (2009-09-01 05:16:31)
  • マコト…(泣) -- 名無し2nd (2009-09-01 06:13:32)
  • 感動した……… -- 名無しさん (2009-09-07 21:23:36)
  • これは… -- 名無しさん (2011-01-08 01:19:42)
  • 泣けそうなくらい感動……!! -- 名無しさん (2012-12-24 20:50:06)
  • 縺薙l縺ッ縺?> -- seven4 (2013-03-28 01:57:34)
  • いいな -- 名無しさん (2014-05-16 12:43:54)
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